先日観終わったドラマの感想です。
怪物 全16話(WOWOWオンデマンドで視聴)
(相関図:KNTVより)
(↑日本語字幕の良い予告動画が見つからなかったので韓国語で…)
☆あらすじ☆
20年前、双子の妹が失踪しその事件の容疑者とされたイ・ドンシク。現在は地方にあるマニャン派出所で巡査部長として働いている。ソウルから来たエリート警部補のハン・ジュウォンと組むことになり、2人はぶつかり合いながらも連続殺人事件を捜査していく。次々に起こる事件と明かされていく真実。本当の怪物は一体誰なのか?
(WOWOWより)
2021年韓国ドラマ。
評判が良さそうなサスペンスだったので気になっていた作品です。
しかもバディものでブロマンス要素まである?みたいな感想まで目にしてしまったので、これは観るしかない!ということで視聴しました(笑)
20年前に起こった猟奇的な事件と、それに類似する連続殺人事件の謎を追う物語が、地方にあるマニャン派出所を中心に展開されていきます。
主人公はこの2人
イ・ドンシク(シン・ハギュン)
マニャン派出所に勤務する巡査部長。
一見人情味がありそうにも見えるが、何を考えているか読めない。
20年前、双子の妹ユヨンが失踪し両手指先だけが庭で発見された事件と、葦原で女性の変死体が発見された事件の容疑者となっていた。
ハン・ジュウォン(ヨ・ジング)
ソウルからある事件を追う為に自ら志願しマニャン派出所にやってきた若きエリート警部補。
潔癖症のお坊ちゃん。怖いもの知らず。
父は警察庁次長のハン・ギファン。ギファンは20年前ムンジュ警察署署長で、ユヨン失踪事件の捜査を打ち切った張本人でもある。
この2人がパートナーを組むことになり、認知症の老人を捜索するべく葦原に入ったところ、土に埋まった女性の白骨化死体を発見することになります。
その遺体は20年前の事件と類似しており、ジュウォンは当時容疑者となっていたドンシクに疑念の目を向けます。一方でドンシクもまた、白骨化死体の身元に心当たりのありそうなジュウォンを訝しみます。
ここから連続殺人事件と20年前の事件を共に追っていくことになるのですが、互いに警戒心剝き出しで腹を探り合います。
ドンシクの不敵な笑みが、怪し過ぎるのよ…。本当に犯人では?と疑いたくなるほどに(^_^;)
ジュウォンはドンシクに「本当に妹を殺してないですか?」とかド直球に聞くし…さすがにオイオイっ!て突っ込みたくなりましたよ(笑)
しかしこのマニャン、主人公達を含め登場する人物全員が怪しい。
一体誰が怪物なのか?
田舎町特有の、互いを庇い合ったり外敵を排除しようとするような閉鎖的な雰囲気もあり、誰がどう事件に関わっているのか、どう絡み合って展開していくのかなかなか先が読めませんでした。
キャストが皆さん素晴らしかったです
何度も登場する葦原がこのドラマを象徴しているかのようでした。
一体誰を信じれば良いのか、真相はどこにあるのか。
この物語で改めて考えたことがある。
“信じる”ってどういうことなのか?
“信頼”とは一体何なのか?
「信頼は感情の問題なので真実が分かれば簡単に失われてしまう」
「俺はハン警部補を信じてもいいんですか?真実が分かってからも変わらず信頼しても?」
「僕は誰も信じません」
信頼とは、身も蓋もない言い方をすれば「その人が自分の期待に応えてくれるという、実績に基づく安心感」ではないでしょうか。あくまで個人的な意見ですが。
しかしその信頼というものは、たった一つの不都合な真実で粉々に壊れてしまうことさえある。
だから、誰かを何があっても信じ抜くということは物凄く難しいことなのかも知れないな…と改めて感じました。
パートナーとして共に事件を追う中でドンシクとジュウォンの間に芽生える感情と、関係性の変化が物語の大きな見どころではないかと思います。
互いを、信用できない相手から信じたい相手へと変わっていく様子に胸が熱くなりました。
2人とも過去の悲しみや後悔を抱えながらも真相を追い求めることに純粋で、被害者の無念を晴らす事を胸に事件解決に身を投じていくのです。
ドンシクもジュウォンも「肉を切らせて骨を断つ」戦法なのでハラハラしましたが…怪物と向き合うには自分も怪物にならなければならないのでした。
その執念と、クライマックスにかけて究極のパートナーへと変貌を遂げていく姿に感動しました。
後半特にしんどくて辛いお話ではありましたが、罰せられるべき人はきちんと罰せられて、救いのある終わり方だったのは良かったです。
ストーリーにグイグイ引き込まれましたし、シン・ハギュンさんもヨ・ジングさんも演技が本当に素晴らし過ぎました!!
そしてブロマンスも良かったです…2人の絆と愛情が…最終話はヤバいです( ;∀;)
かなりシリアスではありますが、見応えのある素晴らしいドラマでした。