李栄薫(編著)『反日種族主義』 | キムチの備忘録♪

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韓国でベストセラー、さらに日本でも話題となりベストセラーとなった本。
気になり読んでみました本
普段は文庫本を買うことが多いのですが、今回久しぶりに単行本を買いました。
 
 
李栄薫(編著)『反日種族主義』

 
プロローグ 嘘の国
第一部 種族主義の記憶
 1.荒唐無稽『アリラン』
 2.片手にピストルを、もう片方には測量器を
 3.食糧を収奪したって?
 4.日本の植民地支配の方式
 5.「強制動員」の神話
 6.果たして「強制動員」「奴隷労働」だったのか?
 7.朝鮮人の賃金差別の虚構性
 8.陸軍特別志願兵、彼らは誰なのか!
 9.もともと請求するものなどなかった―請求権協定の真実
 10.厚顔無恥で愚かな韓日会談決死反対
第二部 種族主義の象徴と幻想
 11.白頭山神話の内幕
 12.独島、半日種族主義の最高象徴
 13.鉄杭神話の真実
 14.旧総督府庁舎の解体
 15.親日清算という詐欺劇
 16.ネバ―・エンディング・ストーリー「賠償!賠償!賠償!」
 17.反日種族主義の神学
第三部 種族主義の牙城、慰安婦

 18.我々の中の慰安婦

 19.公娼制の成立と文化
 20.日本軍慰安婦問題の真実
 21.解放後の四十余年間、慰安婦問題は存在しなかった
 22.韓日関係が破綻するまで―挺対協の活動史
エピローグ 反日種族主義の報い

 

 

こちらの本は李承晩学堂が2018年よりユーチューブで動画配信している「李承晩TV」の「危機韓国の根源:反日種族主義」と「日本軍慰安婦問題の真実」という連続講義の内容をまとめたものです。

李栄薫(イ・ヨンフン)氏、金洛年(キム・ナクニョン)氏、金容三(キム・ヨンサム)氏、朱益鍾(チュ・イクチョン)氏、鄭安基(チョン・アンギ)氏、李宇衍(イ・ウヨン)氏の計6名の学者による共著となっています。

私はまだあまり観られていませんが、李承晩TVの動画を貼っておきます↓

(日本語字幕付きです)

 

 

 

普段本といえば小説を読むことが多く、政治的な書籍はほとんど読みません。

しかし今回何故この本を読もうと思ったのか。

 

このブログでも書いていますが、私は韓国ドラマやK-POPが好きです。

韓国へも何度か旅行しています。

なので私は韓国の文化的な事についてとても興味があります。

 

しかし日本と韓国は政治的に今冷え込んでいる関係だと思います。

それは何故なのか。

日本でも活動をしている韓流アイドルや俳優においても、しばしば反日的発言をされる方がいます。

それは何故なのか。

その根本的な理由を知りたくて本書を読むことにしました。

読む前は堅い内容で理解できなかったらどうしようかと不安でしたが、素人にも分かりやすい説明で無事読み切ることができました。

 

具体的な内容については上記のとおりですが、韓国人の反日の根拠となっている通説がいかにデタラメで捏造されたものであるかということが項目を分けて解説されています。

今まで日韓問題のことについてはニュース等で見聞きする程度で、本当のところあまり分かっていなかったんだな~ということを実感しました。

もちろんこの本の内容を鵜呑みにするわけではありませんが、現存する具体的な当時の資料などを多数突き合わせて精査されていますので、信用度は高いものに思えました。

韓国人の反日種族主義は、とても根が深いようです。

それを無くすには教育面や政治面においての抜本的な意識改革が必要で、それは簡単な事ではないと思います。

そして韓国人である学者の方々自らがこの反日種族主義に警鐘を鳴らすことは大変な事だったろうと想像します。

結果、多くの韓国人がこの本を手にしたということは今の国の在り方に多少なりとも疑問を持っている人が韓国内にも大勢いるのだろうと感じます。

 

この本を通じて韓国の政治的・教育的な面においての問題点をたくさん知ることとなりましたが、日本でも嫌韓を助長する報道ばかりするのはどうかと本当に思います。

どっかに造られた慰安婦像や安倍首相の土下座銅像ばかり映していないで、たまには災害時などに日本に寄付してくれた韓流スターの報道でもしたらどうなんでしょうか?

 

過去の歴史についてはお互い思うところももちろんあるし、立場も違います。

その上で未来志向な関係を築ける隣国になれるよう、歩み寄る努力もお互いに必要で、少しずつでもそうなれたらいいなぁと思います。

本書はとてもしっかりとした分かりやすい本でした。読んで良かったし、ぜひたくさんの人に読んでもらいたいなぁと思います。