前回の節約術では、オーストラリアの1年間のワーホリでどうやって8,000ドル強の貯金を作ったかについて、日ごろの出費の抑え方をメインに書きましたが、今回はそもそもオーストラリアでのワーホリを始めるための初期投資のためにどれぐらい用意したのか等について、具体的に書いていきたいと思います。

 

★ワーキングホリデービザの申請料…たしか400豪ドル強。昔はもっと安くて済んだのに、年々申請料が上がってきております。でも僕が日本に帰ってきてしばらくしたら値下がりする事になったそうです。申請料が一番高い時に行ってたんですね、僕。(涙)

 

★海外旅行保険1年分…1,200米ドルぐらい。僕は別に日本語で対応してもらわなくてもいいと思っていたので、日本の保険会社が取り扱ってる保険ではなく英語圏の国の人が使う保険を選びました。僕が選んだのはWorldNomadsという会社の保険です。ちなみに、僕が当時ネット上で見て回った限りでは、日本の保険会社の保険料は同じ1年分で20万円ぐらいだったような気がします。

 

★オーストラリア、メルボルンまでの片道航空券…僕が渡豪した2014年6月では、4万円台で空港使用料とかサーチャージとか全部含めても8万円台のやつがありました。

 

★渡豪して最初の1週間滞在する安宿代(正確には6日間分)…180豪ドルぐらいだったかな

 

★現地で仕事が見つかるまでの当分の生活資金…3,000豪ドル弱。本編でも書きましたが、僕の場合は、オーストラリアのワーホリビザが下りて航空券の手配も済んだ時点で現地の銀行口座(Commonwealth Bank of AustraliaのSmart Acessアカウント)をネット上で開設して、そこに3,000ドル弱ぐらいを予め送金しておきました。

 

★現地で両替するための現金…8万円ぐらいだったかな?安全のため3か所ぐらいに分散させて持ち運んでいました。

 

これらを足すと、僕がオーストラリアでのワーキングホリデーを始めるために用意したお金は、当時のレートはアメリカドルもオーストラリアドルもはっきり覚えてないのですが、ざっくり計算して日本円で60万円ぐらいでしょうか。でも、これはあくまで「用意したお金」であって、実際に使った金額ではありません。オーストラリアでの初めての仕事で初めての給料が入る前の時点が、僕の1年のワーホリ生活を通して一番預金残高が少なかった時だったのですが、その時の残高は1,600ドルぐらいでした。あと、日本から持って行った現金での日本円も全部使ったわけではなく1万円分ぐらいは残してあったと思います。なので、実際に初期投資として消費された日本円は40数万円ぐらいではないかと思われます。

 

ちなみにこの初期投資、取り返すのにどれぐらいかかったかというと、たぶん渡豪3か月目あたりでプラマイゼロぐらいになり、それ以降は黒字に転じさせられていたと思います。最初のセールスの仕事が週給800ドル(手取り約680ドル)×3週間で約2,000ドル。2つ目のセールス会社が週給760ドル(手取り約600ドル)×2週間+研修2日間分の給料約200ドルで、1,400ドルほど。オーストラリアに来てから1週間で住むアパートを探し出し、そこから1週間で仕事を決め、そこから1週間で実際に内定をもらった会社で働き始めたので、渡豪時から数えて2か月ちょっとぐらいの時点で現地の豪ドルで3,400ドルぐらいは稼いでいた計算になります。2つ目のセールス会社を辞めた後1週間ちょっと働いていただけの低賃金のジャパレスでも一応給料はもらっていたし、そのすぐ後に見つけたカフェのキッチンハンドの仕事はレンマークに向かうためにメルボルンを出る事になるまで3か月ぐらいはほぼ毎週安定して手取りで時給15ドルの条件で週5日勤務をしていたので、ここで毎月1,300ドルぐらいは貯金を上乗せさせる事ができていました。

 

で、その後は本編にも書いた通り、レンマークでは来たばかりの頃は仕事がもらえるまでに時間がかかったし、1つ目の仕事はあまり稼げませんでしたが、一旦いい仕事が回ってくると、運よくそこでの雇用が3か月続いたので、3か月間高い時給で働き続けてさらに貯金を上乗せする事ができました。

 

余談ですが、レンマークで3か月働いた時点では、口座残高が1万ドルを突破していたので、利子でも少しばかり毎月お金が入るようになりました(オーストラリアは利率が良い)。ちょうどこの時に同じホステルに滞在していた香港人のレイが、僕がCommonwealth Bank of Australiaのアカウントを十分に使いこなせていない事を知ると、親切にも利子を得られるアカウントの事を教えてくれました。それはNetBank Saverというアカウントで、オンラインでマイページにログインしたらそこから作れるアカウントです。で、そのアカウントに入っているお金に毎月利子がつくようになっていると聞いたので、まずは試験的にSmart Acessアカウントに入っていた1万ドル超えの残高の内の一部をNetBank Saverに移し、NetBank Saverアカウント内の残高が本当に増えるのかを確認しました。そしてその後で実際にSmart Acess内のお金ほぼ全てもNetBank Saverに移し、次の月からは毎月20ドルぐらいは利子がつくようになりました。Smart Acessの月々の手数料が4ドルなので、月々16ドルぐらいの黒字になります。

 

ただし、後になってわかったのが、永久に毎月20ドルの利子が付くわけではありませんでした。NetBank Saverのアカウントを作った最初のうちは利率が高かったのですが、その後はだんだん利率が下がっていき、2年後ぐらいには利子が10ドルぐらいにまで下がっていました。今後はもっと下がるかもしれません。

 

さて、初期投資の話に戻りますが、一般的にオーストラリアのワーホリを始めるためにはお金を100~200万円ぐらいは用意しなければならないと言われていると思います。確かに一般論としてはそれほど間違ってはいないとは思いますが、実際にはこんなものは人によっていくらでも上下します。僕は語学学校に全く通わず、現地入りして住む部屋が決まったら即働いたので最初に用意する額を60万円ぐらい(実際に使ったのは40数万円ぐらい)に抑える事ができましたが、語学学校に通い、現地で全然働かずに収入がなく、尚且つ遊びまくってお金をどんどん使うとしたら、300万円用意しても足りないかもしれません。僕はワーホリの人の中では初期投資の少ない方だとは思いますが、人によっては「俺は海外旅行保険なんぞいらん!」というワイルドな人もいるかもしれませんから(←いないと思うぞ)、そういう人は初期投資30万円ぐらいで済んじゃうかもしれません。さらには、その人が僕と同じセールス会社で働き始め、尚且つ毎週ボーナスがもらえるほどの優秀な働きぶりをしていたとしたら、毎週手取りで1,000ドル以上をもらい、最初の1か月半とかで初期投資分全て回収、なんて事も不可能ではないかもしれません(相当難しいとは思いますが)。

 

なので、初期投資のためのお金を用意する時に考えるべき事は

 

・語学学校に通うのかどうか、また通うとしたら期間はどれぐらい通うのか

 

であり、1年を通して赤字になるのか、プラマイゼロなのか、黒字になるのかは、

 

・現地入りしてからどれぐらいの時点でどのような条件の仕事を始められるか、また、仕事をしている状態がどれぐらいの期間続けられるか

・自分は普段の生活でどれぐらいの出費をする人間なのか

 

にかかっていると思います。

 

自分が現地でどれぐらい稼げる人間なのかはやってみないとわからない部分もありますが(実際僕は1年で2万ドルの貯金×2年で4万ドルの貯金を作るつもりでした。今考えれば舐めてかかりすぎだったと思いますorz)、語学学校通いの有無と普段の自分の生活費ぐらいは事前にある程度把握できると思うので、そこも参考にして初期投資額を見積もっていただければいいかなと思います。