写真は今年初め、大阪の息子一家が鎌倉に宿をとり、一緒に八幡様に年始詣でした時のものです。鎌倉はコロナ明けもあり多くの参詣者でごった返していました。

 

 一月も終わりに近づき、年初の日本株こそ上昇機運にありますが、年初からの能登半島大地震、自民党のパーティー券集めで裏金作り等、忌まわしいことも多々あります。自民党は派閥の解消、裏金の使い道解明・開示で、まずはけじめをつけることから再スタートしてほしいものです。

 

 世界各地で選挙の年でもあり、台湾の総統選は国民の民主主義定着度が高いことからバランスをとった結果となりました。ロシアの大統領選挙は出来レースでもあり、コメントの価値もありません。現在、米国では二大政党の大統領候補戦が始まり、共和党はトランプ氏が有力です。両党とも高齢候補者が有力で、何故米国で若手のリーダーが生まれにくいのか不思議でなりません。トランプ氏が大統領として再選されれば、ウクライナでは米国からの支援が継続されず、ウクライナの領土は返還されないでしょう。イスラエル・パレスチナ問題や脱炭素社会の実現も遠のき、「モシトラ」は世界中を大混乱させることになる可能性を秘めています。

 

 民主主義陣営にもいろいろな課題がありますが、ロシア・中国・北朝鮮等の独裁国家体制が長引けば、同国民は抑圧され益々厳しい統制のもとにおかれます。私は最近NHKの「100分で名著」の番組を見ていますが、直近ではディーン・シャープ著の「独裁体制から民主主義へ」ー権力に抵抗するための教科書ーを中見真理・清泉女子大学名誉教授の解説で紹介しています。

 

 大変興味深いもので、欧州ではベラルーシのルカシェンコ大統領と並び称される独裁者で、元ユーゴスラビアのミロシェビッチ大統領に抵抗して、セルビアが民主的な独立国家となったこと、また、ソ連に抵抗して独立したエストニア共和国(デジタルを活用した政府でも有名)などではこの教科書を下敷きに独裁国家から民衆の抵抗で民主国家を樹立したといわれています。国家への抵抗は力によるものではなく、政権への批判はあくまで非暴力的なもので、政権を支える軍隊・警察・官僚などの権力者に徐々に影響を与えながら味方につけていくなど周到な計画の下に進められるとのことです。このような成功例が増えることにより、独裁者は徐々に追い詰められ、民衆の意見を反映せざるを得なくなるといいですね。