ついに、この日が来てしまいました。

画面の前で、涙と鼻水でぐしゃぐしゃになりながら、ただただ拍手を送ることしかできませんでした。

アニメ『僕のヒーローアカデミア』、完結。

長い長い旅路でした。

緑谷出久という一人の少年が、「無個性」という絶望から始まり、最高のヒーローになるまでの物語。

今日、そのフィナーレを見届けた今、私の心の中には「寂しさ」よりも、圧倒的な「感謝」の気持ちが溢れています。

このブログを書きながらも、まだ手が震えています。あのラストシーンの余韻が、私の全身を駆け巡っているからです。

今回は、あえて冷静な分析などはしません。ただひたすらに、この素晴らしい作品への愛と感謝を、いちファンとして書き綴らせてください。

「君はヒーローになれる」あの日から始まった物語

思い返せば、すべてはあの言葉から始まりました。

オールマイトがデクに向けた、「君はヒーローになれる」という言葉。

あの一言は、デクだけでなく、画面の向こうにいる私たち自身の背中も押してくれました。

何者でもなかった少年が、ただ「助けたい」という一心で足を踏み出した瞬間。

あの時、私の心にも小さな火が灯りました。

「夢を見ていいんだ」「諦めなくていいんだ」と。

それからのデクの歩みは、決して順風満帆ではありませんでした。

ボロボロになり、何度も地面に這いつくばり、それでも立ち上がる。

「余計なお世話はヒーローの本質」だと言い切り、自分の身を顧みずに手を差し伸べる姿。

その姿を見るたびに、私は何度勇気づけられたかわかりません。

現実世界で辛いことがあった時、逃げ出したくなった時、デクのあの泥だらけの背中が、「頑張れ!!」と叫んでくれているような気がしたのです。

1年A組、そしてライバルたちとの絆

ヒロアカがこれほどまでに私たちの心を掴んで離さなかったのは、デクを取り巻く仲間たちの存在があったからです。

特に、爆豪勝己。

彼とデクの関係性は、アニメ史に残るほど複雑で、そして熱いものでした。

初期のいじめっ子としての振る舞いには正直腹が立つこともありましたが、彼のプライド、焦り、そして成長を見ていくうちに、いつの間にか彼を応援している自分がいました。

彼がデクに対して本音をぶつけ、謝罪し、そして共に並び立つヒーローとして覚醒していく過程は、涙なしには見られませんでした。

「勝って助ける」「助けて勝つ」。二人のヒーロー像が交差した時、この作品は最高潮に達しました。

そして、轟焦凍。

「なりたい自分」と「背負わされた宿命」の間で揺れ動いていた彼が、体育祭でデクの言葉によって「自分の力」を受け入れた瞬間。

あの炎の熱さは、今でも鮮明に覚えています。家族という難しいテーマに向き合い、許し、乗り越えようとする彼の強さは、多くの人に救いを与えたはずです。

麗日お茶子、飯田天哉、切島鋭児郎…1年A組の全員が、それぞれの壁にぶつかりながらも成長していきました。

ただのクラスメイトではなく、命を預け合う「ヒーロー」として結束していく彼らの青春は、あまりにも眩しく、羨ましくもありました。

敵(ヴィラン)たちが問いかけたもの

ヒロアカを語る上で、敵(ヴィラン)連合の存在を避けて通ることはできません。

死柄木弔、トガヒミコ、荼毘。

彼らは単なる「悪」として描かれることはありませんでした。社会の歪みが生み出した被害者であり、救われなかった子どもたち。

「ヒーローとは何か?」

この問いかけは、物語の後半になるにつれて重くのしかかりました。

ただ敵を倒すだけがヒーローなのか? 敵の心にある「泣いている子ども」を見過ごしていいのか?

デクが出した答え、お茶子が出した答え。それは、綺麗事だけでは済まされない、泥臭くも優しい、本当の意味での「救済」でした。

最終決戦での彼らの叫びは、私たちの心臓を直接掴むような痛みがありました。

勧善懲悪では終わらせない、互いの譲れない想いがぶつかり合う戦い。だからこそ、決着がついた時の感情は言葉にできないほど複雑で、深いものでした。

制作に関わったすべての人へ、ありがとう

そして、この素晴らしい物語をアニメーションとして届けてくれたボンズ(BONES)の皆様、声優の皆様、主題歌を担当されたアーティストの皆様。

本当に、本当にありがとうございました。

作画のクオリティは、最初から最後まで「異常」なほどでした。

特に戦闘シーンの迫力、キャラクターの表情の機微、エフェクトの美しさ。

原作の堀越耕平先生の絵が持つパワーを、そのまま、いやそれ以上に増幅させて動かす技術と情熱に、ただただ敬服するばかりです。

声優さんたちの演技も、魂が削られているのではないかと心配になるほどでした。

山下大輝さんの叫び、岡本信彦さんの喉が潰れそうなほどの咆哮。彼らの声がキャラクターに命を吹き込み、私たちの感情を揺さぶり続けました。

OPやEDが変わるたびに、「今回はどんな演出だろう」とワクワクし、歌詞と物語のリンクに涙しました。

音楽も含めて、すべてが『ヒロアカ』の世界を形作っていました。

最後に:物語は終わっても、魂は続く

完結してしまったことへの喪失感は、正直あります。

来週から彼らの新しい活躍が見られないと思うと、胸にぽっかりと穴が開いたようです。

でも、それ以上に「満たされた」感覚があります。

最高のフィナーレを見せてもらった。

彼らがこれから歩んでいく未来を、希望を持って想像することができる。

この作品から受け取ったメッセージは、決して消えません。

「更に向こうへ、Plus Ultra(プルス・ウルトラ)」。

限界を超えていけ。昨日よりも今日、今日よりも明日。

この言葉は、これからも私の人生の指針であり続けるでしょう。

デクたちが教えてくれたこと。

それは、誰もが誰かのヒーローになれるということ。

特別な力がなくても、手を差し伸べる勇気があれば、それは立派なヒーローなんだということ。

アニメ『僕のヒーローアカデミア』。

この時代に、この作品に出会えた奇跡に感謝します。

私の人生の一部になってくれて、ありがとう。

たくさんの感動を、興奮を、涙を、ありがとう。

物語は一区切りつきましたが、雄英高校の生徒たちが灯した希望の光は、私たちの心の中で燃え続けます。

さあ、涙を拭いて。

彼らのように笑って、前を向こう。

私たちもまた、自分たちの人生という物語の主人公なのだから。

ありがとう、ヒロアカ!

ありがとう、すべてのヒーローたち!

更に向こうへ!

Plus Ultra!!!!!