🧾レシートという名のタイムカプセル
気づけば財布の中、引き出しの隅、エコバッグの底にひっそりと居座っている紙切れ。それがレシート。買い物のたびに発行され、捨てるタイミングを逃し、気づけば家のあちこちに散らばっている。
先日、掃除をしていたら、冷蔵庫の横の隙間から1枚のレシートがひらり。日付は去年の秋。スーパーで「さつまいも」「バター」「牛乳」を買っていたらしい。ああ、あのときスイートポテトを作ろうとして、結局バターが足りなくて断念したんだった…と、レシートが記憶の扉をノックしてくる。
レシートって、ただの支払い証明じゃない。
それは「今日の私が何を選んだか」の記録であり、
「昨日の私が何を考えていたか」のヒントでもある。
コンビニのレシートには、夜中に買ったアイスとホットスナック。
ドラッグストアのレシートには、急な頭痛に備えた鎮痛剤と、ついでに買ったパック。
100円ショップのレシートには、収納グッズと謎の「使うかどうか分からないけど面白そうなアイテム」。
レシートは、生活の断片をそっと拾い上げてくれる。
そして、時に「こんなに使ってたの!?」という驚きと反省をもたらす。
でも、そんなレシートたちも、実はちょっとした宝物。
家計簿をつけるときの助っ人であり、忘れていたレシピのヒントであり、
「この店、また行きたいな」と思い出すきっかけにもなる。
だから今日も、財布の中のレシートをそっと取り出してみる。
そこには、私の暮らしの足跡が、確かに刻まれている。
