名古屋シーライフで出会った“海の番人”──ウツボの眼差しに射抜かれた日



名古屋シーライフにて、思わず足を止めてしまった水槽がある。そこは、まるで沈没船の一部を切り取ったような幻想的な空間。アンフォラ(古代の壺)や宝箱が並ぶその一角から、ぬるりと現れたのは…白くて斑点模様のウツボ!

正直、ウツボってちょっと怖いイメージがあった。鋭い歯、細長い体、そしてあの「じっと見てくる感じ」。でもこの子は違った。まるで水中の貴族のように、壺の間からスッと顔を出し、ゆっくりとこちらを見つめてくる。威圧感というより、むしろ「ようこそ、我が領域へ」とでも言いたげな余裕すら感じる。

宝箱の金貨がキラリと光る中、ウツボがその隣にいるだけで、まるで海底の守護者のような存在感。水族館の演出力ってすごい。単なる展示じゃなくて、物語を感じさせてくれる。

そして何より、ウツボの動きが美しい。ゆっくりとした呼吸、滑るような体の動き。見ているだけで、なんだか心が落ち着いてくる。あれはもう、癒しの域。

名古屋シーライフ、侮るなかれ。ウツボにこんなにも心を奪われる日が来るなんて思ってもみなかった。次回はもっとじっくり、彼(彼女?)の世界に浸ってみたい。