バリアフリーにノンステップバスだけど… | 裕ちゃんが、言うよね~!

バリアフリーにノンステップバスだけど…


なぜ地方では、
ノンステップ路線バスを
あまり見かけないの?



バリアフリー対策として段差を無くし、
乗り降りしやすくしている
ノンステップバス。
今まではダメだった車いすにも、
対応だったりしますね。
ボディに、「ノンステップバス」とか、
「Non-step」等とペイントされてます…

都心では次々と導入されていますが、
地方…特に山間部を走る路線バスでは
ノンステップバスは
ほとんど見かけません。

それは、
ノンステップバスがどこでも
走れる訳でもなく、
走行できる地域には
一定の条件が必要だからです。

まず、
ノンステップバスは斜面が苦手です。
車両の構造上
床下と路面の距離が短いため、
急な坂道では
床下が擦ってしまうためです。
シャコタン・ローダウン仕様って
訳ですね…


この様な『かまぼこ型踏切』も、
ノンステップバスは
入れない事があります。
トレーラーの様に長くなくても、
床下が低いローダウン仕様のためです…
アプローチアングル、
デパーチャーアングル等も関わります。


現在のノンステップバスの構造は、
乗り降りの時は
左側のエアーサスペンションが
空気圧で下がり、
傾く事で段差を少なくしています。
発車前に左側のサスペンションを
元の高さに戻して走行します。

ノンステップバスの
乗り降り時の仕組み…
傾く時に『プシューッ』と鳴ります…

また、
例え山間部を走らない路面の地域でも
採算の悪い赤字路線を抱えている
バス会社では、資金的に新型車両を買う
予算まで回せないためです。
利用客の少ない地域では、
一般的な路線バスより短く可愛い
コミュニティバスが走ってますね…
全長が短いため、小回りが効きます。

一般的な路線バスの全長が10mくらい。
コミュニティバスは7〜8mの全長で、
中型車以下と短い。
リムジンカー改造にしてない
普通自動車の2台分の全長です。
地域によっては
通園バスに多いコミューター、
ハイエースロングも使われます。

一般的路線バスを短く切った貼ったの、
カスタムボディの様にも
見えなくもない…
サファリパークや
ディズニーランド等でも、
走ってそうだ(笑)

コミュニティバス例… 1枚ドア仕様。

コミュニティバス例…
前後の2枚ドア仕様。

車体メーカーにより、
前ドアは一般的路線バスの様に、
フロントタイヤより前のドアも
あります。
全長は変わらないが
ホイールベースが短くなり、
さらに小回りが効く場合も…


コミュニティバスとは逆に、
2台の路線バスを連結した様な、
『連接バス』もあります。

『アコーディオンバス』とも
呼ばれてます。
海外では、2階建て連接バスも!
乗車定員でギネス記録に載りました。
ウィキペディアで詳細が解りますね…

★トレーラーバスと異なり、
 車両整備時以外は
 接続部を離す事はできません。

超ロングな、連接バス…
全長18m近くあり、
かまぼこ型踏切は入れません。

もちろんJRバスでも、
連接バスあります…
ロングトレーラーが走行できる、
急カーブが無い路線ですね…


フィリピンやタイ、
中国、インド等の様に
路線バスの中古車両が回ってくるのを
待つしか無いのです。

山間部でも使える様にするには、
乗り降り時は
四ヶ所全てのサスペンションを
下げる超ローダウンなシステムに
変えないといけません。
犬や馬等、4本足の動物が
伏せをする感じでしょうか…

走行前には、
ノンステップではない
一般的路線バスの車高まで、
全てのサスペンションを
高く戻す必要があります。

全国的に
ノンステップバスが普及するには、
まだまだ時間が必要そうですね…

時代ですね…
おもちゃのミニカーにも、
昭和時代には無かった、
ノンステップバス!