高級車の象徴アイテムが… | 裕ちゃんが、言うよね~!

高級車の象徴アイテムが…


ベンツで激減
「立ったエンブレム」。
ジャガーは全車消滅!
なぜ? 盗難対策?



メルセデス・ベンツの
「スリーポインテッド・スター」や、
ジャガーの「リーピング・キャット
(リーピング・ジャガー)」、
ロールス・ロイスの
「スピリット・オブ・エンジェル」等、
高級車の立体エンブレム
(ボンネットマスコット)や
フードマスコットは、
それぞれのブランドを象徴する
アイコンのひとつです。
古道具店や解体業者、
通販サイト等では、
事故車等から取り外された
立体エンブレムや
フードマスコットだけが
売られている事もあります。

ロールス・ロイスのフードマスコット…
エンジェル(天使)が翼を拡げた
デザインは 超高級車のシンボル…

かつては日本車でも、
ボンネットにフードエンブレムが
立体的に取り付けられた車種が
ありました。

例えば
1980年代から90年代にかけての
日産「初代シーマ」や「グロリア」、
三菱「初代デボネア」、
トヨタ「クラウンマジェスタ」等です。
こうした「立ったエンブレム」は
やはり高級車の象徴的なアイテムと
いえるかもしれません。

初代シーマやグロリアの
フードマスコット…
エアサスブームの火付け役で有名な
初代シーマは、セドリックやグロリアの
さらに高級版なので、同じ部品だった。
小さな部品だが、
他車に比べて空気抵抗が有りそう…
ちなみに初代・2代目シーマは、
プレジデントとセドリック・グロリアの
中間扱いだったが、しばらくして
インフィニティQ45ができると、
Q45とプレジデントが同格扱いで
セドリック・グロリアの中間である
シーマ・ブランドは消え去った…

令和にフルレストアした事で
お馴染みの、
女優・伊藤かずえさんが所有する
日産シーマは、FPY31型の初代シーマ。 
グレードは、「タイプ2リミテッド」
ちなみに正確には
「セドリック・シーマ」で、
当時の日産モーター店で購入した
モデルという事が判る。
★当時の日産プリンス店では、
 「グロリア・シーマ」がある。
★日産モーター店は、
 1999年4月、日産店と統合して
 日産ブルーステージ店に
 なりました。
 なお、
 日産プリンス店と日産サティオ店は、
 統合して
 日産レッドステージ店になります。

なんと、
トヨタセンチュリーには、鳳凰!
さすがセレブリティな高級車。
皇室関係や首相関係の車でもおなじみ…


しかし現在、
それら立体のエンブレムや
フードマスコットが
数を減らしています。
日本車でもこれを備えた新車は
ほとんど無くなった他、
ジャガーでは全車で、
ボンネットの
「リーピング・キャット」が
消えています。

ジャガーのフードマスコット…
「リーピング・キャット」だ。

これは、
乗用車の突起物規制が
敷かれたためです。

歩行者保護の観点から、
自動車の外部には、
衝突時あるいは接触時において
歩行者等に傷害を与える恐れのある
鋭利な突起を有してはならないという
国際基準が、2009(平成21)年以降の
新車から適用されています。

日本仕様の輸入車だけでは
無いのですね…

このため、ボンネット上から
突起物が無くなった事はもちろん、
ボディの端部等も
丸みを帯びたものに
なってきているのです。

そう言えば、
フェンダー左右に有ったサイドマーカー
(コーナーマーカー)等も
見なくなりました…
教習所で停止線に合わせて
停車する時に、
車幅感覚を視覚的に確認できた
フェンダーミラーが少なくなり、
ドアミラーが主流となると、
コーナーマーカーやコーナーポールで
車両感覚を見る事ができました。
やはり突起物扱いなので、
消え去ったのでしょうか…?

こちらは、コーナーマーカー…
ポールに比べて空気抵抗は少なそう。
メーカーによりLED発光式も有った。

こちらは、コーナーポール…
伸縮収納式も有る。
下のセンチュリーのは、異様に長く、
皇室専用車は
国民の祝日等の旗も掲げられそうだ。
新聞社の社用車なら、社旗だろうか。


現在も一部車両に残る
立体エンブレムやフードマスコット、
規制にどう対応?

ジャガー
・ランドローバー・ジャパンは、
「法規に合わせて
ボンネットの
『リーピング・キャット』は
廃され、車体後部に埋め込まれる形で
配置されています。
歩行者保護の観点からは
致し方ない事でしょう」と話します。

一方、メルセデス・ベンツでは現在も、
ボンネットにフードエンブレムが
立っている車種があります。

「Sクラスと『マイバッハ』の他、
EクラスやCクラスの限定モデル等にも
残っています。

これら車種は、
『エレガンス』と呼ばれる
伝統的な形状の
フロントデザインを
採用しているもので、
元々はこちらが基本でした。

ベンツの、
アヴァンギャルド・エンブレム…
フロントグリル埋め込みが、
スポーティだ。

現在ではほとんどの車種で
フロントグリルの中央に
エンブレムを配した
(スポーティな)
『アヴァンギャルド』を
採用していますが、
『エレガンス』は昔からの形で、
現在もご要望があります」
(メルセデス・ベンツ日本)

ちなみに通販サイト調べによると、
ベンツのフードマスコットの部品代は
年式や車両型式により
サイズ等が異なるため、
ざっと確認して
5,000〜8,000円くらいと開きがある。

初代シーマのフードマスコットでは、
15,000円近くもする!
2代目シーマのリーフマスコットでは、
2,000円前後と、かなり安い…

ちなみに、2009年以降の国産車では、
通販サイトやリサイクル店等で
購入した、
ドレスアップのための
フードマスコットが
取り付けられていると、
違法改造扱いとなり、
車検を通す事ができません。

しかし、2008年12月31日までに
登録された新車・中古車の国産車で、
純正装着済みとなっている
クルマであれば
対象外ですので、
車検を通す事ができます。
純正ではない社外フードマスコットや、
純正部品でも他車の部品を流用等は、
違法改造扱いでしょう…
純正部品だとしても、
2009年以降の修理交換の場合は、
微妙かもしれません…

ベンツ車の立体エンブレムは、
前方から押せば、
ボンネット側に倒れる様に
なっています。
「道路運送車両の保安基準」では
特別規定として、この様な立体装飾が
格納または、たわんだ状態で
突出量が10mm以下であれば良い事に
なっています。

ちなみに、ロールス・ロイスでは
現在も多くの車種でボンネット上に
立体的な
「スピリット・オブ・エクスタシー」の
マスコットが取り付けられています。
こちらは格納式を採用。
ボンネットの内側に隠れる様に
なっています。