じつは、似ても似つかぬ… | 裕ちゃんが、言うよね~!

じつは、似ても似つかぬ…


お正月の
生け花でお馴染み…
見た目が似てる植物の、
「南天」、「万両」、
「千両」の違いは?



「南天」、「万両」、「千両」は、
いずれも秋から冬にかけて
赤い小さい実を付ける植物で、
外観も似ていますが、
すべて別の植物です。

玄関前や庭に植えると、
みかんや柿等の秋の果物を
すべて食べ尽くした小鳥の、
冬のエサに毎年なる事が多いです。
付近の赤いフンで解ります…


南天


「南天(なんてん)」とは、
メギ科ナンテン属に属する
常緑性の木本植物で、
樹高2~3mの低木です。
果実は直径4~7mm程度の赤色で、
葡萄の房状に付きます。
葉は互生で、3枚ずつ葉を付ける
複葉になっています。

南天は、日当たりが良い場所
もしくは半日陰となる場所で
育てる事ができます。
日光にしっかり当てる事によって、
実や花の付きが、より良くなります。

また、暑さにも寒さにも強いため、
地植えでの栽培が可能です。
とは言え、
どちらかと言えば
温暖な気候を好みます。
東北より北の寒い地域の場合は、
冬に室内に取り込みやすい
鉢植えでの栽培がおすすめです。

なお、地植えする場合には、
西日があまり当たらない場所に
植えましょう。

「難(なん)を転(てん)ずる」と
いう意味で
縁起の良い植物とされており、
庭木等の園芸植物として好まれる他、
お正月等慶事の飾り物としても
用いられます。


万両


「万両(まんりょう)」とは、
サクラソウ科ヤブコウジ属に属する
常緑性の木本植物で、
樹高0.5~1mの低木です。
果実は直径6~8mmの赤色で、
葉の下にサクランボ状に
垂れ下がって付きます。
葉は互生で、葉の縁が波打った
小さめの単葉です。

万両は、耐暑性はありますが、
耐寒性はやや弱い性質を持ちます。
場合によっては−5℃の環境でも
育つ事はありますが、
できるだけ寒気の当たらない
半日陰で育てましょう。

関東よりも北の地域では、
暖かい室内に持ち込める
鉢植え栽培がおすすめです。

また、水やり頻度も強弱をつけて、
水切れや乾燥に注意して下さい。

万両は、強い日差しを嫌います。
基本的には、
西日等の強い直射日光を避けた、
明るい日陰や半日陰となる場所で
育てましょう。

また、万両は
湿り気のある土と
風通しの良い場所を好みます。
そのため、地植えする場合は、
なるべく風通しが良い
かつ保水性の良い場所に
植え付けましょう。

名前がめでたい事から、「南天」同様、
お正月等慶事の飾り物としても
用いられる事が多いです。


千両


「千両(せんりょう)」とは、
センリョウ科センリョウ属に属する
常緑性の木本植物で、
樹高0.5~0.8mの低木です。
果実は直径5~7mmの赤色で、
葉の上に固まって付きます。
葉は対生で、
葉の縁がのこぎり状になった
大きめの単葉です。

千両は
明るめの日陰で湿り気のある場所を
好みます。
真夏に強い光が長時間当たる場所は
避けましょう。

千両は 極端に乾燥しない様、
保水性が良く、
かつ水はけの良い腐植質に富んだ土が
適しています。
鉢植えは
100円ショップの草花用の培養土でも
問題なく育ちます。

地植えの千両は、
根付くまではしっかりと
水やりをしますが、
根付いてからは特に必要ありません。
自然の雨天待ちで十分です。

鉢植えの千両は、
土が乾きすぎない様に注意して
水を与えます。
実付きに影響するので
夏と冬に極端に乾燥させない様に
注意しましょう。

肥料は、地植え、鉢植えとも
ほとんど必要ありません。
千両は、
専門知識が無くても大丈夫で、
小学生以下でも
育てやすいかもしれません。

「南天」「万両」同様、
めでたい名前から慶事の飾り物に
用いられる事も多いです。


いずれも、
11月中旬から花屋さんで
小さな鉢植えも販売されると思います…
ベランダや、室内にも…
プランターに植えると、
わりと大きく育ちます。
3種類とも常緑樹なので、
毎年赤い実を付けます。