フォトグラファーに聞いた… | 裕ちゃんが、言うよね~!

フォトグラファーに聞いた…


インスタグラムでも
活かせる
スマホ写真撮影のコツ♪


今回は
フォトグラファーの「MACH」さんに
ご協力いただき、写真撮影のコツを
お伺いします!
今回はQ&A形式で、MACHさんに
いろいろ聞いて行きたいと思います。


まずスマートフォンで撮影するにあたり
気を付ける事はありますか?

MACH
第一にカメラのレンズを
綺麗にしておく事が必要です。
レンズクリーナーを持っている人は
少ないと思うので、メガネ拭きや、
どうしても持ってない場合は
ハンカチ等の布で綺麗にレンズを
拭き取っておくと良いです。
レンズに指紋等の汚れが付いていると、
下記の様になってしまいます。


太陽から光の線の様なものが
出ている様に写ってしまった写真 …
これは、レンズの汚れが
関係しているんですね。
確かにこんな事、良くあります。
なお、
軽くボカしたフェミニンなイメージを
撮影したい場合には、指紋等の油分を
ワザとレンズに付着させたまま撮影する
上級の裏ワザもある…
今までの一眼レフ撮影でも、
ワザとレンズにバターを薄く塗り付け、
設定では足りない
ボカし効果を付けるとか…

デジカメやカメラ付きスマホ撮影では、
効果を確認したら
写真は削除すれば良いので、
ガンガン試し撮りしてみよう!

MACH
あとスマートフォンで撮影する場合、
軽くフラついて固定しづらいので
縦持ち、横持ち関係なく、
両手で持って
しっかり固定する事が大事です。
さらに脇を閉め、
ヒジをわき腹に付けると良いですよ。

ポーズとしてはこんな感じで。
スマホと言わず、
一般的カメラやビデオカメラ等
撮影の基本ですね…

2018年以降の
高性能スマートフォンは、
外形が縦長になる傾向なので、
片手持ちは、さらにブレて失敗します。
縦二つ折りスマートフォンは、
2台分の厚みと重さで安定しません。
必ず両手持ちですね。

カメラに連写モードがあると、
一番良い写真だけ残して
ブレた失敗作は破棄削除できますね♪
新聞社や写真週刊誌の
スクープカメラマン等は、
連写モードを多用します。

こんなにヒジを開けてはならない…
まさに写真がブレて、(T_T)


MACH
また、近くに手すり等あったら、
その手すりにヒジやスマホを
乗せたりすると
より手ブレ固定がしっかりできます。
壁や手すり、樹木、車のボディ等々、
フラつきにくいモノに
スマホを押し当てて
手ブレ固定しても良いですね…
これもスマホと言わず
撮影中級テクニック。
車の場合、他人の車を使わない様に!
法外不当請求されます…

手ブレ防止策として、
三脚、一脚等の
撮影グッズもありますが、
アイドル等の撮影会では、
使用が禁止されている事が
多いですよね…
折りたたみでない傘も利用できますが、
主催者側から
一脚等使用と受け止められれば、
退場を命ぜられるかも…?

なるほど、そうですね。
今度撮影する時はその様にします。
続いて、
撮影する時に意識した方が良い点は
何かありますか?

MACH
余白を意識してみると良いと思います。
通常はメインの被写体を中心に
写しがちですが、かなり万能に使える
黄金比が『三分割法』です。


赤い線が、グリッド…
機種やメーカーにより、形状は異なる。
実際の写真には写り込まないので、
表示させたままで撮影しても大丈夫。

スマホのグリッド設定機能を
利用すると、
画面上に縦横2本ずつのグリッド線が
表示されます。この線上に被写体を
わざとズラして撮影する事で、
容易にワンランク上の写真に
なるはずです。
良い写真を撮る方法ない?…と
聞いてくる方の大半が
このグリッドを表示していないか、
何の為のグリッドか、
解っていないのです。
変な線が入って、
見にくいとか言う人ですね…

例えば下記の車の写真見本ですが、
車を真ん中に持ってくるより、
グリッド線に沿って左右どちらか
三分の一に配置してみると、
その場のドラマ感が生まれる様な写真に
なっていないでしょうか?
車等は前方を、
人や動物等は視線の方向を
余白を空けると、ドラマが生まれる…

車を中心にした写真 …
幼稚園児でも撮影できますね。

車をグリッド線に合わせた写真 …
恋愛ドラマや刑事ドラマっぽい!

確かに同じ被写体を撮っていても、
グリッドを意識するだけで、
だいぶ見え方が違うんですね。
あと夜景や空等々
景色をよく撮るのですが、
なかなか上手く撮れなくて…
夜景や空等の撮り方で
コツはありますか?

MACH
空を撮るには太陽に背を向けて
順光で撮る事を基本テクニックとして
オススメします。
そうする事で、
より空が青く綺麗に撮影できます。

また、空気が澄んでいる冬の空は
綺麗に撮れる事が多いのですが、
夏場は、湿度が高く水蒸気等の影響で
霞む事が多いんです。
夏は大気中のチリ等が落ちて
綺麗な空になる事が比較的多い、
雨上がりに撮る事をオススメします。

あと、
さっきお話ししたグリッドを利用して
空を2/3ぐらいにすると
バランスが取れ、
空気感のある写真になりますよ。
また縦位置で撮る事によって
開放感を表現してみるのも
良いと思います。
もちろん逆光を活かす
上級テクニックも有る…

逆光で撮影した空の写真 

順光で撮影した空の写真 

縦位置で撮影した空の写真 

撮り方でこんなにも
空の色が変わるんですね。
これはびっくりです!
夜景はどうでしょうか?

MACH
スマートフォンでの夜景撮影で
良くある失敗としては、手ブレです。

日没後は思いのほか暗くなっていて、
その結果かなりシャッタースピードも
落ちるので、
手ブレが起きやすくなります。
一般的カメラと違い、
シャッタースピードの
設定ができるスマホやアプリは、
少ない…

また、
三脚等を持っている人も少ないので
より手ブレが起こる可能性が
高くなります。

そこでオススメなのが、
日没後、
数十分のマジックアワーと呼ばれる
タイミングに撮影する事です。
薄明かりの空と夜景をバランス良く
収められたら最高ですね。

あまり暗くなってしまうと
建物と空が同化し、
光が点にしか見えなくなります。
夜景を撮影したいのであれば
日没後すぐを狙ってみて下さい。
マジックアワーだと、
建物の輪郭・外観も見えやすくなる…
場所を知らない人でも、
建物等が理解できやすい。

通常の横浜港の夜景写真 
他県の人だと、建造物が想像できない…

上の写真と同じ撮影地点だが、
マジックアワーに撮影した夜景写真 。
建造物の輪郭も分かりやすく、
まるで市販のポストカードの様だ…

マジックアワーに撮影した
夜景写真の方が圧倒的に綺麗ですね。
今度挑戦してみます。

あと、あまり撮らないですが、
料理やお子さんを撮る人が
多いと思います。
そんな人達に向けてのアドバイスは?

MACH
料理に関しても、
インスタグラムアプリ等で
良く撮影方法を聞かれるのですが、
質問してくる人の多くが
『引き』で料理全体を撮っている事が
多いです。

もちろん全体を撮影するのも
悪くは無いのですが、
今までとは違う写真を
撮影する第一歩として、
お皿なんかは大胆に切って
(後でトリミング加工に頼らずに…)
料理自体に迫ってみるという事が
必要です。
寄ると言うか、
映画監督のごとく迫る!

これは私が仕事で良く使う
テクニックなんですが、
かなり効果的です。
撮影後でトリミング加工に頼ると、
解像度(画質)が粗くなってしまう…
撮影時にファインダー上で
ピントを合わせ、
トリミング撮影してしまおう。
引きでも接写でも、
解像度は細かいままだ♪

また、ズームを使ってみて下さい。
よくスマートフォンのカメラは、
『ズームを使うな』とネットに
書かれていますが、
ある程度なら私はOKだと思います。

なぜなら多くのスマートフォンは
広角レンズが搭載されており、
このまま料理や物に寄って撮影すると
周辺が膨張する様に
変形してしまうからです。

なので、上手くズームを利用すると
膨張を防ぐ事ができます。
通販サイトや市販アクセサリー等の
クリップ式レンズを
使ってみても良いかも…

クリップレンズ1例…
接写、魚眼レンズまであるメーカーも!
iPhone、iPadでの使用は、
液晶パネルを割る可能性もあり、
要注意…

クリップレンズ1例…
こんな望遠レンズまで!
落としたら、スマホ割るかもね(泣)

★クリップレンズは、
 単眼カメラしか使えません。
 Android端末でも使えない
 ハイスペックモデルも多いですね…

Android複眼カメラ1例…
クリップレンズが使えない。

iPhone複眼カメラ1例…
クリップレンズが使えない。


さらにワンランク上の写真を
目指すならば、
斜逆光くらいで撮ってみて下さい。
陰影が付いて
料理が立体的に見えるはず。

下写真の時は
ガラス面にカウンターがあり、
外光を右斜45度程度に向けてます。

うんうん! 凄く美味しそう!
コーヒーカップの影が、
上手く料理を引き立てますね…

MACH
子供やペットに関しては
子供等の目線まで
スマホを下げてみましょう。
アイレベルという技法です。
大人目線からお子さんを撮ろうとすると
表情をしっかり捉えにくいと思います。

もちろん大人目線からでも
可愛い写真は撮れるのですが、
下げた方が表情を捉える確率が
圧倒的に高くなります。
カメラ目線も撮れやすい?

また、
走っている子供等は一緒に走りながら
画面を見ずにローアングルから
適当にシャッターを押すだけでも、
とても躍動感ある写真が
撮れる事があります。
流し撮りの応用テクニックですね。
撮影者も動きます…

あまり傾き等意識せず、
ガンガン撮影してみて下さい。
やはり明らかに失敗した写真のみ、
後で削除すれば良いですからね。
プロカメラマンを真似して
連写のごとく、撮りまくって♪

撮影者の影が写り込まない様に
注意して…

確かにそうですね~

動いてる被写体を追いながら撮影する、
『流し撮り』も、
一眼レフではお馴染みの
スピード感が出る基本テクニック。
バンジージャンプ等は、
縦方向に流し撮り。
シャッターと同時にカメラを止めると、
流し撮りは必ず失敗します。
シャッター押しても流し続けて…

連写モードも併用すると、
一番良い写真以外は削除できるのが、
フィルムカメラとの違い。

MACH
その他にもこんな感じの写真を
撮ってみました。

1枚目は夕方、橋の上を歩いてる時に
西日が長い影を作っていたので、
人が来るのを待って撮影してみました。
構図的に画面の対角を使うのも
テクニックの一つなので、
影でそれを表現してみました。



MACH
2枚目は綺麗な空を背景に、
秋冬なので葉を落とした
複雑な枝のシルエットを、
画面で切り取りました。
ちょっと空が、
ヒビ割れてる様に見えませんか?
ハロウィン等に活かせますね。



MACH
3枚目はちょっとした
テクニックなんですが、
初日の出等々、
朝日を撮ったはずなのに、
『綺麗な夕日だね。』と言われた事は
無いでしょうか?
実はこの記事の
【レンズを綺麗にしておきましょう】で
利用した画像も朝日なんですが、
どうしても夕日に見えてしまうと
思います。
周囲が赤っぽくなってるためです。

そんな時はホワイトバランスを使って
画面を青っぽく加工してみると、
朝日っぽく見える様になりますよ。
どうです朝日っぽく見えませんか?



いや~、すごいですね。MACHさん
何か今回はいろいろな事を
学ぶ事ができました。
皆さんも是非挑戦してみて下さい。

写真週刊誌カメラマンではないが、
地面にヒジを付けて
手ブレを防ぐのも良い…
壁や柱、
机等にカメラを押し当てる等々、
シャッターの指圧程度で動かない事が、
手ブレ予防になる…

自撮り棒を短く伸ばすのと、
長く伸ばすのとでは、
長く伸ばした方が手ブレしやすい。
手から離れる距離が遠いほど
ブレやすい…

また、自撮り棒撮影では、
自撮り棒を同じ長さにしたとしても、
真上に伸ばすのと、
真横に伸ばすのでは、
重心位置の関係から
真横の方が手ブレしやすい。
斜め上は、さらにブレやすいとか…

自撮り棒を伸ばしたまま落下させて
破損した場合は、
新品に比べてブレやすい…
スマホ等付けずに
最大に伸ばしたまま軽く振ってみて、
自撮り棒がカタカタするなら、
自撮り棒の新品購入だ!