富士通スマホも、やっと世界に追い着いた…補足① | 裕ちゃんが、言うよね~!

富士通スマホも、やっと世界に追い着いた…補足①


【補足①】

今後のAndroidスマホの

「急速充電」あれこれ①


最近の端末では、
「USB Type-C」に対応しています。
そのため、従来のスマホ充電端子の
USBケーブルや充電器を、
そのまま使う事が出来ません!


Micro B to Type-C変換アダプターを
使えば流用できますが、
人によっては端末買い換えを機に
新しいケーブルや充電器を買おうと
考えているかもしれません。

充電器を買い換える場合、
充電器が対応している
「急速充電」規格が
端末に合致しないと
急速充電できない恐れがあります。

今回は、スマホで使える
急速充電規格について。

USBの標準給電規格:
 最大でも「5V/0.9A」

前回も触れた通り、
USB規格には「通信規格」
「端子形状規格」「電源供給規格」が
内包されています。

このうち、電源供給規格は
若干ややこしい面があり、
通信規格と連動する標準規格と、
充電用に拡張した規格が
並立しています。

まず、通信規格と連動した標準規格の
上限電圧・電流量は以下の通りです。


という事で、
特にUSB 2.0までの給電能力は
非常に貧弱です。
USB 3.0以降は改善されているものの、
それでもスマホの
「急速充電」を考えると
若干足りないかもしれません。
microUSBでは、1Aなんて普通でした。

USBの上限電流量を拡張した
「USB BC」

「これじゃ充電が追いつかない!」と
いう声に応えて最初に登場したのが、
「USB Battery Charging Specification
(USB BC)」です。

USB 2.0の拡張規格として登場し、
名前の通りモバイルデバイスの
バッテリーの充電速度を上げる目的で
開発されました。

この規格に対応した機器では、
最大5A/1.5A(7.5W)の給電・受電が
可能です。

ただし、データ通信も行う場合、
給電能力が最大5A/0.9A(4.5W)に
制限されます。


さらに給電能力をアップした
「USB PD」



左から「USB 2.0」
「USB 3.1 Generation 1(USB 3.0)」
「USB 3.1 Generation 2」と
「USB PD」に対応している事を示す
ロゴ

しかし、
USB BCでも「電力が足りない!」
「もっと早く充電したい!」という声が
出てきました。
また「充電にとどまらず、
消費電力量の多いデバイス
(ノートPC等)でも
USB給電を使いたい!」というニーズが
高まってきました。

そんな両方の声に応えるために
登場したのが、
「USB Power Delivery(USB PD)」。


USB PD対応機器は、
「給電する機器」と
「給電される機器」が
通信をする事で供給電力を
調整できる上、
給電する機器と給電される機器の
入れ替え(スワップ)や、
デイジーチェーン(数珠つなぎ)給電も
可能です!

USB PD Revision 2.0/3.0には、
電源供給に関する
「Power Rules(パワールール)」が
あります。
Power Rulesは「出力(電力量)」と
「電圧」でクラス分けされ、
出力に応じてサポート必須の電圧が
以下の通り定められています。
(表の「OP」はオプション)


この表を見ると分かりますが、
どの出力でも、
「15W(5V/3A)」への対応が
必須となっています。
これは通常のUSB Type-C機器の
上限電力量です。

……と、実はUSB Type-C端子は
「端子の形状の規格」でありがなら
実は『通常時』の最大電流量が
拡張されていたのです。
(電圧は5Vで据え置き)

USB PD対応機器では、
機器間通信をしてより高い電圧・電流で
給電を許可された時のみ
5V/3A以上の電源供給を行う事で
安全性を高めています。

なお、上の表の「~100W」の
クラスでは、
機器だけではなく
電源を通すケーブル側も
対応が必須です。

万が一、「~100W」対応の
電源と機器を用意したとしても、
ケーブルが非対応の場合は、
電流が最大3Aまでに制限されます。