私がフォローを返して数時間後
私は彼らしい時間の空き方だとのんびり構えていた。
夕食を何にしようか、特にお腹も空いていないなと考えだした頃、ようやく返事が来ていた。
「返事もらえてよかったです。誰やねん、なんやねんと思われてたらどうしようかと」
あれ、彼、顔合わせてない方がよく喋るじゃないか。
「名前がフルネームだしすぐわかりました笑
帰った後は爆睡ですか?」
「はい、道中も寝てたのにまた寝ちゃいました。寝てたら1日が終わった…」
「車だってお布団で寝るよか疲れますよね」
他愛もないやりとりを続ける。
しばらくした頃、眠気と戦って1日を過ごしていた私は普段より早めに眠くなった。
「私はそろそろ寝ますね、楽しかったです。またドライブでもしましょ」
「分かりました、おやすみなさい。また行きま
しょうね」
グタグタと連絡を続ける気もなかったし、なんとなく、また会う気がしていた私は眠気に勝てず、彼との連絡をおやすみなさいで締め括った。
外はすでに暗くなっていた。
目の前の景色と空に登る月をぼーっと眺めていると、眠気と共にもの寂しさがこみ上げてくる。
昨日の夜は、この後にドライブの誘いが来るなんて考えもせずにいたな。
たまたま夜更かししていてよかった。たのしかったな。またあんなことができるといいな。
田舎と比べ、都会の夜は静かだった。
少し体が冷えてきた私は、冬に備えて出した毛布にくるまり、そのまま眠りについたのだった。