GTタックルにホッパーをセットし、流し始める[澪]。

取り舵側の【ヒコーキ仕掛け】にはポツポツと【スマ】や【小マヒマヒ】がヒットしている。
そんな中…


[船長]:『うあっ!!見て見て!!


急に船の横でベイトが跳ねた。
それも、とんでもない数…。

先頭は[飛び魚]、続いて同サイズの[ツムブリ]…。
[同サイズ]と、いうことはチェイサーは[ツムブリ]ではない、他の何か…。



息を飲み、目を凝らして辺りを見回すと…。




船の後方30mほどの所、海面を下から【黒い剣】が刺し貫いた。


続いて【黒耀刄】のような【背鰭】が波を割って出る。


[船長&海狩人]:
『【クロカワカジキ】だ!! デカイぞ!!!!!!

そいつは、信じられないほどゆったりと[澪]のルアーを見、静かに潜って行った…。


しん…と辺りは静まり、全員で深い溜め息をひとつ。






[澪]:『食えば良かったんにぃ―――』


[海狩人]:『イヤイヤ…無理やろ。獲れんって。』


[船長]:『いや、ラインも十分巻いてるし、船で追いながら行けば勝負になったんじゃないですかねぇ。』




などとやり取りをしていると、[船長]が中層を曳いていた仕掛けにアタリが!!

手繰り寄せたラインの先にいたのは…

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[カマスサワラ](梭子魚鰆、叺鰆、鰆)
学名 Acanthocybium solandri
は、スズキ目・サバ科に分類される魚の一種。サワラに近縁の大型肉食魚で、食用にもなる。サバ科の分類上では1種のみでカマスサワラ属 Acanthocybium を構成する。
成魚は全長2mを超える大型魚である。体は前後に細長く、横断面は楕円形である。吻が前方に尖り、顎には鋭い歯が並ぶ。体色は背面が灰色を帯びた藍色、腹側が銀白色で、体側に灰色がかった横縞が多数走る。
全世界の熱帯・温帯海域に広く分布する。日本でも主に南日本の太平洋側で見られる。

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綺麗な魚体にウットリと眺めている[澪]に、

『早ょ釣らんかい!! 時合いやぞ!!
と喝を飛ばす[船長&海狩人]。
相変わらず海面は何故かザワついている…。

まだ…
何かが居る。


第六章に続く