『飛龍伝2020』観てきましたよ | さっくんパパの推し事

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お!なんとCS放送決定しましたよ!観れんけど。
いやーちょっと時間経ちましたけど『飛龍伝2020』のレポあげときます。
 

 

2020年2月24日

 

『飛龍伝2020』大阪公演最終日に観劇に行ってきました。公演終了後トークショー有りの回です。
 
つかこうへい作品は2度目の観劇。昨年春『熱海殺人事件』を観て以来になります。
場所は同じクールジャパンパーク大阪のTTホールでした。

 
ライブや握手会など坂道の関西開催イベントはいつも新幹線移動なんですが、今回はケチって在来線で約5時間かけて森ノ宮駅まで来ました。
大阪城駅で降りても距離的には同じくらいです。何故かいつもここに来る時は大阪城ホールでジャニーズや韓国アイドルグループのライブと重なり混雑するので大阪城駅は避けてます。(笑)
 
 
すごく良いお天気でした!開演まで1時間ありましたので、お昼ご飯を食べに得正さんに行きました。昨年もTTホールに観劇に来た時はこちらでカレーうどんを食べましたが、今回は贅沢に肉カレーうどんにミニ天丼と小鉢の付いた得正セットを頂きました。大阪には美味しいカレーうどんのお店がたくさんあるんですけど、このカレーうどんはココでしか食べれない味でとても美味しかったです!
 
 
会場のTTホールまでは環状線沿いに真っ直ぐ行けば良いんですが、天気も良く散歩がてら大阪城公園内を歩いて行きました。
 
 
外堀の脇を通って並木道を抜けたらTTホールまで行けます。
 
 
クールジャパンパーク到着です。
隣のWWホールでは明石家さんまさんの主演舞台をしてたみたいですが、全く気が付きませんでした(笑)
 
 
さて、TTホールには開演30分前に到着しました。既に入場が始まってました。
 
 
入場するとすぐに飛龍伝のゆっかーと、あずみのずーみんがお迎えしてくれました。こんな事って1年前に誰か想像できました?欅坂ファンとしては感慨深いですね。
 
パンフレット珍しく買いました。¥2000と高め(笑)
飛龍伝とはなんぞや?つかこうへいさんの作品とは?演出の岡村さんがつか作品の為に集め育てた俳優さん達のことや飛龍伝の稽古場の様子などが分かって良いパンフレットでした。
 
 
 
さて、『飛龍伝2020』レポを。もう各会場の公演も終わってるので多少ネタバレもアリで書こうと思います。内容について気になる方はご遠慮下さい。この先はそのつもりでお読み頂ければと思います。といっても私の感じたこと気になったところをザッザッと列記するだけですので期待せず読み流して下さいね(笑)
 
舞台はゆっかー演ずる神林美智子が1968年春、四国から上京し東大に通う所から始まります。
原作である美智子が上京して東大に通うまでの準備期間や教会で洗礼を受ける所などは演出上カットされています。
他にも家庭教師のことや大阪での占いの件、右翼とのやり取りや八王子解放戦線の件など結構カットされてます。
勿論、尺の問題や舞台セットの変更なしでやる為いろいろ制約があるから仕方の無いところですが、岡村さんの演出では無くてもいいシーンや役者がやり難いシーンは思い切ってカットするのかもしれません。
美智子の性格や素性を印象付ける交友関係や今までの生い立ちなど、ポイントとなる点もあると思うんですがそれは知っていて当然でしょ?つかこうへい作品ですよ?と言われればそれまでなのかな。
全く予備知識無しで1回観ただけでは、ましてや5〜60年前の学生運動のことをキチンと把握もしないで全てを理解するのは難しいと思います。
 
私は『飛龍伝ー神林美智子の生涯』を図書館で借りて読んでいきました。古いんでもう普通の本屋さんで売ってないんですよ。どこ探しても。
ネットでたまーに売りに出てますが落札平均価格が5000円以上です。(滝汗
 
さて、本題に。舞台は第二期安保闘争真っ只中1970年のちょい前。日本中の多くの大学生らが日米安全保障条約の自動延長を阻むべく立ち上がり革命を起こそうとしています。
 
 
東大の桂木(味方さん)を中心に日大、早稲田、横浜国立などの全国の学生達がそれぞれ安保反対を掲げデモを起こしている。
その学生達を弾圧しているのが各機動隊で毎日のように何処かで闘争をしている状態です。学生達はヘルメットにヤッケそして角材を振り回して抵抗してる。
機動隊は警棒とジュラルミンの盾を武器替わりに学生達を弾圧する。その繰り返しの毎日。
舞台での演出は光や音を駆使して闘争を表現していました。そういう場面は特にスピード感があり迫力のあるシーンを演出していました。
 
そして桂木は総会で一致団結して闘うべく全共闘を統率する委員長に美智子を指名します。
 
『貴方には40万全共闘の委員長になってもらいます。そして俺の女になってもらいます』と。
 
この台詞、原作読んで桂木役が味方さんだと知った時から嗚呼これはハマり役だなぁと思っていましたが正にその通りの演技でした。
 
『弱き者が怯えることなく、貧しき者が苦しむことなく、病む者が憂うことない美しい日本を作るために』
 
これは桂木のモットーでもあり、この作品のもつ革命や闘争の先にある一つのテーマであります。
そこに男女の愛や男同士の友情を織り交ぜながら話は進んでいきます。
将来は総理大臣になると公言する男はカッコイイですよ。味方さん目当ての女性ファンが多く観劇に来るのも頷けます。
 
『世界革命戦争勝利の為に!』
 
これもこの作品の中で度々叫ばれる全共闘の決め台詞なんですが、これって単に学生側の主張なんですよね。
弾圧する側の機動隊もお給料貰って奥さんや子供を養う為に頑張って働いています。学生が親から仕送りしてもらうお金より少ない給料を稼ぐ為に命掛けてるんですよ。
これで国のお偉いさんや政治家達に代わって弾圧して終いには公安の犬呼ばわりされるなんて可哀想ですよね。
 
この『飛龍伝』を観て個人的に正義も悪も無いと思います。勿論、学生側の立場から観る人が多いでしょうが、機動隊が悪いということは無いと思うんです。
どちらもお互いの正義を振りかざしその目的に向かって行動しているだけ。
 
第四機動隊の山崎(石田さん)なんて
『学生さんあっての機動隊。学生がいなくなったりデモをしなくなったら商売あがったり。機動隊と学生は持ちつ持たれつです』
なんて言ってますし、さらに美智子に惚れてからは、
『第四機動隊が命をかけてお守りしますから、心おきなくデモって下さい』とか言う始末。(笑)
 
なんだかこの闘争の勝利者って誰?学生達が機動隊を倒したってそれは勝利じゃないんですよね。その逆もまた然り。
日米安保条約がどうなるか?その後の日本がどうなるか?本当は誰も分からない。
でも何か行動を起こさないと何も変わらない。学生達は抵抗、闘争するしかないんですね。
勝利者などいない闘争かと思うとなんか切ない気持ちになりますね。
 
 
あと、安保闘争は今回舞台になった1970年より10年前の1960年にもありました。そのことはパンフレットにも記載されています。
当時、学生と機動隊との闘争は全国各地で行われており約17万人もの学生が抗議活動やデモを行なっていました。
そして6月の国会前での大きな乱闘の際に東大の女子学生が死亡しました。彼女の死は謎に包まれているらしく、その後の革命運動の象徴になったと書かれています。
(私の好きな小説家でジャーナリストの落合信彦さんはその著書の中で旧ソ連の諜報機関KGBが関与しているのではないかと書かれています)
それが全学連の樺美智子さんです。ゆっかー演じる神林美智子のモデルがちゃんといるんだよということですね。
 
この事実を基にこの作品は10年後の安保闘争を描いています。だからフィクションであってノンフィクション的なリアルな作品になっているのだと思います。
 
いやいや、長いねコレ。これじゃ終わんないな〜
この後は箇条書きっぽくして、まとめておきましょうかね?もう正直しんどいです(笑)
内容については原作読めばいいし、映像もすぐ観れるようなので、気になった方はそちらをご覧ください!
 
演出上で印象に(疑問に)感じたところ。
○ゆっかーがキスされたり身体を触られたりするシーンはやはりショック
○そういうシーンを上手にこなしているゆっかーは女優だなぁと感じる
○ゆっかーがさや姉に似てるって弄られる(笑)
○ゆっかーに何とかして『僕は嫌だ!』を言わせる→それを受けて『不協和音』を流して踊る(笑)
○アドリブで石田さんが今夜はラジオがあるからと言う(ゆっかーはレコメンの生放送で舞台後大阪から東京へトンボ返りしなきゃいけない)
○浜省の「もう一つの土曜日」など懐かしい曲が使われる
○劇中、ミュージカル調のダンスが何回かあり、歌と踊りが闘争を一瞬忘れさせてくれた
○ゆっかーの真剣な眼差し、涙、笑い、どれもアイドルとは違う、女優としての菅井友香を観れた
○美智子が学生達にカンパという名の売春をさせられる
○山崎と桂木、山崎と美智子、桂木と美智子の掛け合いの台詞が逆になってる
○演者がマイクやヘッドセットを使ってる(熱海殺人事件では使ってなかった?)
○久保田さんが原作にはない学生役?でナレーションも担当してた(物語を繋ぐ役割をされていた)マイクパフォーマンスも素晴らしかった!
などなどです。もう記憶が曖昧だし、その回によって演出は当然違うと思われます。
 
 

激しい闘争の合間にこのミュージカル。最初は、え?何?どした?って感じになりますが、ヤローばかりで女性はゆっかーだけの出演者の舞台ですから息が詰まりそうになりかけるとこのミュージカル演出がきて気持ちをリセットさせてくれました。
ゆっかーの歌もダンスも堂々としてして、時折涙を流しながら演技をする姿に感動しました!
 
さて、物語はいよいよ佳境へ。
ってところなんですが、これ書いちゃうと完全にネタバレなんですよ。なんで、知りたくない人は本当にこの先は遠慮して下さいね。
 
学生達はこの安保闘争の勝利の為に、最終決戦を前にしてある作戦を実行します。
機動隊の動きを察知する為に仲間の女子学生をマヌケな機動隊員の家に潜入させ、情報を得て最終決戦当日の機動隊の配置図を入手し全共闘軍を勝利に導くという作戦です。
そのマヌケな機動隊員は第四機動隊の山崎で、潜入する女は神林美智子委員長ということ。
それを指示したのは美智子のフィアンセで作戦参謀長の桂木というのがエグいですよね。
しかも山崎と桂木は同郷の幼馴染みという設定ですから尚タチが悪い。
美智子のことが好きでデモの時も身を挺して守ってくれる機動隊の山崎にワザと美智子を抱かせ信用させ情報を得るって。。。
『最高にして最善の作戦』『世界革命戦争勝利の為に!』
なんてクソ作戦だ!って思いません?ゆっかーを道具にして何が革命だ。聖戦だ。ふざけんじゃねぇバカヤロー!ですが、まぁそういう御芝居ですから仕方ありません。
これって勿論、美智子が一番可哀想に見えるんですが、騙される山崎だって可哀想だし、作戦を指示せざるを得なかった桂木も可哀想なんです。
これは誰も幸せにならない悲しい作戦ですよねぇ。
まぁこの位しないと事態の打開を見出せない状況だったんだなぁと思うばかりです。
 
その後は潜入した美智子に山崎との子供が生まれて作戦成功!ハッピーエンド!となればいいんですけど、そうはいかないから面白いんですよね。
 
さて、すったもんだありまして最終決戦当日。
美智子と山崎は愛し合っていた。どんな形であれ。
しかし、美智子は全共闘の委員長で山崎は第四機動隊隊長。国会前では全共闘の学生と機動隊とが睨み合ってその時を待っている。
まさにその時、横浜国大の委員長役の細貝さんが2人のアパートに迎えにやってる場面なんですが、ここは原作に沿った演出をされていました。
もう、本当にこの舞台の1番の盛り上がりからのクライマックスへの流れというところで非常に重要な場面でした。
時間は刻一刻と過ぎ、全共闘の学生達は次々と機動隊に突入し散っていく。額を割り血しぶきを吹き出しながら委員長の到着まで何とか時間を作ろうと奮闘している。
とても迫力があって劇場の空気がどんどん支配されて、観客全体をその時代その場所にタイムスリップさせていく感じでした。
細貝さんの演技も久保田さんのマイクパフォーマンスも素晴らしく、マジで鳥肌もんの演技で感動しましたね。
 
そして戦いは最終局面へ。
『パレスチナの風から赤い6月へ』桂木キター!!
味方さんファンは胸熱だったと思いますよ(笑)途中カッコ悪かった桂木も最後はカッコいいんだな〜
 
いよいよ神林美智子委員長と桂木作戦参謀長が揃い、山崎率いる第四機動隊との最終決戦です。
どうなったかは〜〜〜内緒です。(まぁ分かるよねw)
 
で、ここでお終いかと思いきやそうじゃない!
ここが最大のパズルになっているんですよ。つかこうへいさん作品でも伏線はあるんですが、岡村さん演出のオリジナルのフィナーレが。
 
原作では60年安保闘争のモチーフにした「羽田十勇士』という靖国神社での芝居が描かれています。
これを今回の『飛龍伝』ではこの70年安保闘争のその後の話として持ってきているんです。
 
20年?の歳月が流れ、全共闘が仕組んだ作戦で生まれた子供が、山崎と美智子の子供(ゆっかーが演じてる)が登場する。が、山崎はボケてしまっている。桂木は偉い政治家になっている。
そこでその子供がーーー!
 
これもさらに伏線の伏線があるんですが、まぁどうなったかはご自身の目で観て確かめて下さい。
 
ボケてる山崎役の石田さん
ん?このゆっかーは神林美智子じゃない?
 
最後に衝撃的なラストで幕を下ろします。
カーテンコールではゆっかーがドレスアップした美しい姿で登場しました。
この大阪最終日の昼公演の終わりに特別トークショーがあったからなんですね。
時間は15分位だったかな?もう少しあったか。でもあっという間に終わりました。
主要メンバーから一言づつコメントありましたが、たぶん打ち合わせしてない様子でした。
前日が石田さんの誕生日?だったらしく、皆んなで夜遅くまで飲んでいたというお話などでした。
 
 
あ、そうそうカーテンコールの時、石田さんだけが欅ポーズやっていて笑えました(*^▽^*)
 
最後に60年安保闘争記事のご紹介しておきます。参考までにどうぞ。