切り抜きをずーっと

何年も新しくするたびに

手帳にいれて

たまに、ふと、読み返す。


心に恋の矢ずしーんと響く恋の矢

最初と最後が好きドキドキ


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「自分の感受性ぐらい」 茨木のり子



ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性ぐらい
自分で守れ
ばかものよ