マーケティング視点から見た アニメ『ガールズ&パンツァー』聖地巡礼
2012年放映された女子高生が戦車に乗るアニメ『ガールズ&パンツァー』の舞台になった茨城県大洗町に今更ながら行ってきました。
2011年東北大震災の被害が少なからずあり、風評被害もあり観光の町、漁業の町である大洗町がアニメをきっかけに復興し観光の主力ともなっている現状をマーケティング視点から覗きに行ってきました。
覗きに・・・と言うのも、できる範囲で事前に情報を集めて見たけれど、一日だけではその全てを明らかには出来なかったので、時間を作ってまた行ってみて、少しずつ全容解剖していきたいと思います。
まずは、アニメの内容を知らなければ・・・・
と言うことで、女子高生が戦車に乗って戦う。と言うトンデモな内容のテレビ放映された全12話と前後の解説2話さらに12話の中で描かれていなかった『これが本当のアンツィオ戦いです』さらにさらに、YouTubeにアップされている、本作品のプロデューサーが出ている大洗現地イベントのビデオ数本を視聴。
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プロデューサーの杉山 潔氏は、もともと航空自衛隊など軍事関連のDVD製作を手がけるその筋の専門家だったそうで、戦車と女子高生と言う””軍事マニアと萌え””の二大要素で何か製作したいと考えていたそうで、戦車で市街戦をするなら、ついでに被災地の応援が出来ればいいと考え茨城県大洗町に舞台設定したそうです。
そこで普通、映画製作を行うには各地域に存在する映画誘致組織であるフィルム・コミッション等のボランティア団体に相談に行くはず(茨城県にもフィルムコミッションは存在し他の映画やアニメ製作に協力している)が、直接地元商店街や市議会に話を持ち込んだそうです。
そしてついに、大洗で土産物屋を経営する常盤氏に出会い、この方が実質的にフィルムコミッションの役割を果たすようになります。
ただ当の杉山プロデューサー曰く『こういった(東北大震災)時はエンターテーメントのチカラは全くの無力であり、アニメで復興や町興しをしようなんて思ってはいない』と、過去無数に行われてきたアニメ・ドラマ・映画などを使って町興しの失敗例を肌で感じていて、そんな大げさではなく『何かチカラになれたらいい』程度でしか思っていなかったようです。
しかし、今日のように観光庁による「第1回『今しかできない旅がある』若者旅行を応援する取組表彰」において奨励賞を受賞するまでに至ったのは、フィルムコミッション的役割を果たした常盤氏が、商工会議、地元商店街組合だけでなく、商店主や地域の人々に直接、アニメ番組を通じて町ごと遊びましょうと呼びかけ続けた事がここまでの盛り上がりに繋がったと、関係者の感想のようです。
それでは次に、町の皆さんがどうやってアニメで遊ぶようになったかを見ていきましょう。
写真のように、常盤氏が中心になりお店の前に等身大キャラクターパネルを自作し、お酒やお菓子などもキャラクターデザインを使い商品化しているのが判ると思います。
そして『海開き』や冬の味覚である『あんこう祭り』など、古くからあるイベントに主人公の声優を招いたり、各店舗ごとに設置したキャラクターの誕生日会、大洗町役場でのキャラクターの住民票発行、町役場から地元自衛隊へ要請し戦車を含むイベントへの参加など、産官連携の相乗効果を継続的に回して行くことが出来ているようです。
でも、土産物を作ったりするのは、他のドラマや映画の撮影地でも行っていますよね。
常盤氏が言う『地元の人たちが遊びながら楽しめれば・・』と言うのが、ここからで・・・・
劇中で戦車に突入された旅館さんや、敵味方がにらみ合う場面になった魚屋さんはともかく、女子高生が戦車に乗って戦う・・・と言う理解しがたい設定で、と言うより理解出来ないお年寄り中心の地元商店主に対し常盤氏は『来店するファンにアニメの事を教わってください!』 『地元の歴史や観光の事はファンに教えてあげてください』と言って地元店主を巻き込んで言ったそうです。
そうすると、お肉屋さんは劇中で女の子が食べていた串カツを再現し販売し始め、喫茶店でも同様に鉄板ナポリタンスパゲティを提供するようになり、登場人物の名前のお酒を作り、極め付きはバス会社がバスの停留所まで作ったり・・・・ そこにいるとまるで劇中の中の世界にいるような空間が出来てしまったのです。
次は、ビジネスの成功の裏側をひも解きます・・・・・・
2012年放映された女子高生が戦車に乗るアニメ『ガールズ&パンツァー』の舞台になった茨城県大洗町に今更ながら行ってきました。
2011年東北大震災の被害が少なからずあり、風評被害もあり観光の町、漁業の町である大洗町がアニメをきっかけに復興し観光の主力ともなっている現状をマーケティング視点から覗きに行ってきました。
覗きに・・・と言うのも、できる範囲で事前に情報を集めて見たけれど、一日だけではその全てを明らかには出来なかったので、時間を作ってまた行ってみて、少しずつ全容解剖していきたいと思います。
まずは、アニメの内容を知らなければ・・・・
と言うことで、女子高生が戦車に乗って戦う。と言うトンデモな内容のテレビ放映された全12話と前後の解説2話さらに12話の中で描かれていなかった『これが本当のアンツィオ戦いです』さらにさらに、YouTubeにアップされている、本作品のプロデューサーが出ている大洗現地イベントのビデオ数本を視聴。
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そこで普通、映画製作を行うには各地域に存在する映画誘致組織であるフィルム・コミッション等のボランティア団体に相談に行くはず(茨城県にもフィルムコミッションは存在し他の映画やアニメ製作に協力している)が、直接地元商店街や市議会に話を持ち込んだそうです。
そしてついに、大洗で土産物屋を経営する常盤氏に出会い、この方が実質的にフィルムコミッションの役割を果たすようになります。
ただ当の杉山プロデューサー曰く『こういった(東北大震災)時はエンターテーメントのチカラは全くの無力であり、アニメで復興や町興しをしようなんて思ってはいない』と、過去無数に行われてきたアニメ・ドラマ・映画などを使って町興しの失敗例を肌で感じていて、そんな大げさではなく『何かチカラになれたらいい』程度でしか思っていなかったようです。
しかし、今日のように観光庁による「第1回『今しかできない旅がある』若者旅行を応援する取組表彰」において奨励賞を受賞するまでに至ったのは、フィルムコミッション的役割を果たした常盤氏が、商工会議、地元商店街組合だけでなく、商店主や地域の人々に直接、アニメ番組を通じて町ごと遊びましょうと呼びかけ続けた事がここまでの盛り上がりに繋がったと、関係者の感想のようです。
それでは次に、町の皆さんがどうやってアニメで遊ぶようになったかを見ていきましょう。
写真のように、常盤氏が中心になりお店の前に等身大キャラクターパネルを自作し、お酒やお菓子などもキャラクターデザインを使い商品化しているのが判ると思います。
そして『海開き』や冬の味覚である『あんこう祭り』など、古くからあるイベントに主人公の声優を招いたり、各店舗ごとに設置したキャラクターの誕生日会、大洗町役場でのキャラクターの住民票発行、町役場から地元自衛隊へ要請し戦車を含むイベントへの参加など、産官連携の相乗効果を継続的に回して行くことが出来ているようです。
でも、土産物を作ったりするのは、他のドラマや映画の撮影地でも行っていますよね。
常盤氏が言う『地元の人たちが遊びながら楽しめれば・・』と言うのが、ここからで・・・・
劇中で戦車に突入された旅館さんや、敵味方がにらみ合う場面になった魚屋さんはともかく、女子高生が戦車に乗って戦う・・・と言う理解しがたい設定で、と言うより理解出来ないお年寄り中心の地元商店主に対し常盤氏は『来店するファンにアニメの事を教わってください!』 『地元の歴史や観光の事はファンに教えてあげてください』と言って地元店主を巻き込んで言ったそうです。
そうすると、お肉屋さんは劇中で女の子が食べていた串カツを再現し販売し始め、喫茶店でも同様に鉄板ナポリタンスパゲティを提供するようになり、登場人物の名前のお酒を作り、極め付きはバス会社がバスの停留所まで作ったり・・・・ そこにいるとまるで劇中の中の世界にいるような空間が出来てしまったのです。
次は、ビジネスの成功の裏側をひも解きます・・・・・・