大阪で生まれ、子供のころに少しでも目立ったことをすると周囲から『吉本行け!』なんていわれる土地柄で育った私ですが、よく関西人の営業マンが口にする『客を笑わしてナンボ!』や、お笑いのダチョー倶楽部宜しく『つかみはOK!』などと、おっしゃる方が多いようですが・・・・ 

営業マンの言葉の引き出しが多い事に越したことはありません。 営業に限らず、人と接する以上、話題が豊富な方やどんな話題にでも着いていける方は、自分のファンになってくれるお客様の心を掴みやすいのは確かなことです。

このブログでも以前お話した、朝礼で『お天気話』を止めさせる。 事は話題探しに有効だと書きましたが、ではどうやって、その話のネタを探せばよいのでしょうか・・・・
新聞・TV・雑誌やネット・・・・・世の中には情報源となり得るものが沢山ありすぎますね。
では、視点を変えて時間で考えてみたらどうでしょうか?

新聞やメディアで報じられている事は、主に過去の出来事ですね。
経済ニューズやモノマガ系雑誌では、○○から新発売など、未来形のニュースのように聞こえますが、
それも、およそ数年前、数ヶ月前から周到に準備されてきたことを報じているだけで、やはり過去の事だと私は考えています。BtoB営業の現場では、リリース発表を行った後からその企業へアプローチをしたところで、材料や生産設備、販売ルートなど全て手配済みなのですから・・・・

人はおおかた、リアルタイムで進行している事や未来の事に興味を持ったり、ワクワクしたりします。
最近営業で訪問したときに、お客様が一番盛り上がったのは、海外のドーナツ屋さんが路上でサンプルを箱ごと配っていた時に、たまたま通りがかった私もひと箱いただき、それをそのままクライアントにプレゼントしたときは、事務所全体が異様な盛り上がりになり、サンプリングの場所を私に聞くなり上司命令で手の空いたスタッフさんが数名ダッシュで走って行った時でした。

私は、先進8カ国の主要都市の中で一番歩行速度が速いといわれる大阪で生まれ、ビジネスもそこで学びました。しかし、ゆっくり歩くことを考慮に入れた予定の入れ方をはじめ、時間管理にゆとりを持つことで、少し寄り道が出来たり、街頭の広告や駅のポスターに注意が向けられたりもします。
また、地下鉄の通路で天井から湧き水が染み出している場所の処理の仕方や、ショッピングセンターやビルの天井の高さで、その建物の古さが判ったり・・・・ とにかく目にするもの全てを焼き付ける事で、そのとき役に立たない事でも、言葉の引き出しが増えたり、お客様に喜んでいただけるアクションにつながるときが必ずやってきます。
とにかく、なんにでも興味を持って『見る』こと。そのためにはゆっくり歩ける時間管理の見直しをおススメいたします。