私の関係先の大手ホテルグループのお話です。
以前、安くなっているには理由がある http://ameblo.jp/sdpsdp04/entry-10565429436.htmlでお話しいたしましたのとま逆のお話しを致します。取扱商材やお店の形態等でそれぞれの都合があると思いますのでご参考にして頂ければ良いと思います。

前回のお話しの要点は、本来はピンチになる事をチャンスに変える事、アイドルタイムを有効活用する事を提案したかったのですが、アイドルタイムを完全に割り切ってしまう企業がこの時期存在しているので、その事にも少し触れてみたいと思った訳です。

7年ほど前から出入りさせて頂いている、国内最大級のホテルチェーングループ2社の事なのですが、スキー場に隣接するホテルでは、クリスマス、年末年始のトップシーズンとの変動があまりにも大きいと言う事で、夏季数ヶ月間は全く休業しています。
逆に冬季は、近県で経営しているゴルフ場や夏季が多客期で冬季がオフシーズンとなるホテルから人員を借り出し運営しておられます。そして休業時期になると、また元の勤務地に戻って行きます。
また、土日の更に混雑する時は、改装前の古い客室に出張してきたヘルパー社員寮として使う場合もあるようです。
通常の経営コンサルでは、前回の記事のように出来るだけアイドルタイムを有効に活用できるような施策を講じるのが一般的で、リゾートホテルのような広大な固定資産を持つ場合などは特に、なんとか無理くりイベントを実施するなどの集客策を打つように持っていこうとするはずです。
しかし、そこを全くの休業と言う大胆に割り切る事で、イベントの不作など更にリスクを冒す事を防いでいます。ちなみに2社のうちの一つは、さらにホテル内の施設や設備の見直しを徹底的に行った結果、利用率の少ない客室冷蔵庫を電気を使わない単なる保冷庫にしてしましました。これにより相当な量の電気代を節約出来たとお話し下さいました。
グループの規模があまりにも大きすぎるので、これが全てと言うわけではありませんが、不良資産の売却なども合わせて、最近ではかなり経営も改善してきているようです。