先日、この、カーシア国シリーズを読み終えました。

 

 

詳しい内容はネタバレになってしまうので話せませんが、ある少年が一国の王となり、民衆を率いて他国の侵略から国を守る話です。

 

第一部『偽りの王子』が、少年が王となるまで。

第二部『消えた王』が、少年が民衆から王として認められるまで。

第三部『ねらわれた王座』が、少年が他国に戦争をしかけられた国を危機から救うまで。

 

こんな構成になっています。

 

1作ずつ話が完結せずに続いている話なので、1週間半くらいかけてまとめて読みました。

 

児童文学らしく、仲間との友情や冒険を通して成長していく少年の姿が丁寧に描かれています。国や仲間を守るため、危険な場所に自ら乗り込んでいく少年の無鉄砲さにヒヤヒヤさせられましたが、信念を曲げずに突き進むキャラクターがとても魅力的で、共感しながら読む事ができました。

 

シリーズを通して少年は立派な王へと成長しますが、私は第一部が一番読んでいて面白かったです。少年がはちゃめちゃで。反抗的で、喧嘩っ早くて、人を怒らせるのが大好きで、ずる賢いんです。しかし、時折優しさや正義感が垣間見えて不思議と気になるキャラクターでカリスマ性を感じさせるんです。

 

第一部は、キャラクター達がだましあいながら話が展開していくので、そのかけひきがスリリングでワクワクしながら読みました。うん、私は断然第一部が好きですね。シリーズを通して面白いですが、第二部、第三部は少年が王になってしまうので、やんちゃぶりが控え気味になってしまうのが、少し残念でした。といっても、だいぶ暴れ馬なんですけどね。

 

あと、ちょっと話がうまく行き過ぎのような気がしたのと、もうちょっと少年が悩んでまちがった方向に行ったり、グダグダになっても良かったのかなと思いました。少しスーパーマン過ぎた気もして。まあ、でも児童文学だからそれぐらい格好いい方が夢があっていいのかな?

 

この話、映画化の予定があるそうです。見せ場がたくさんあるので、きっと映画化したら面白いと思います。あと、配役が気になりますね。主人公の少年役とモットは特にお気に入りのキャラクターなので、「これだ!」っていう人をぜひお願いしたいです。