自然栽培の木村秋則さんを描いた映画があると知って調べたら「奇跡のリンゴ」というタイトルで、2013年に阿部サダオ主演でヒットしていたと判った。

 

何処で見られるか調べた処、私が会員になっているHuluとAmazon Primeではやってなくて、U-Nextでしか見られない。U-Nextはかなり前にヒット作「ラ・ラ・ランド」を見たくて、1ヵ月無料お試しサービスを使った事があるが、直ぐにキャンセルしてしまった。どうしたものかと思っていたら、U-NextからG-mailに「U-NEXTをお得にもう一度楽しめる!31日間無料リトライキャンペーン!」というメールが届いて居た。何とタイミングが良い事か!


早速キャンペーンに参加して「奇跡のリンゴ」を観た。木村さんに付いては此れ迄ユーチューブでも色々チェックしていたが、映画で観ると鮮明に理解出来る処が多い。無農薬リンゴにチャレンジして農薬の代りになりそうな色んな液体を9年間試すも全て失敗に終わり、苦難の末に山中で自殺しかけた処で、人が手を加えて居ない森の木がフカフカの土の上に立っている事に気が付き、自然の生態系を活かした土作りの結果、10年目ににして無肥料・無農薬リンゴの花が咲き実を付けたという成功物語だ。本人だけでなく背中を押し続けた家族の姿にも頭が下がる。そして、木という生命への声掛けも成功の重要な要素であり、農園の端の隣家に近い処の木だけは、聞かれるのが恥ずかしくて声掛けを躊躇した為、枯れさせてしまったというエピソードも感慨深い。


こんな良い映画を見ていなかったのは勿体なくて、何故気が付かなかったのかと思ったが、少し考えれば2013年の映画公開当時は会社人生の真っ最中で、家庭菜園も菌ちゃん農法も自然農法も全く興味の外だった訳で、当たり前ではある。


興行成績は約10億円とあるので、映画チケットを1000円と仮定すると、ざっと100万人も見たという計算になる。とは言え人口1.2億人とすると約120人に1人しか見ていないとも言えるが、何れにせよ人は興味がなければ、良い話とも出会えない訳だ。

興味の対象が狭いのは、緩い意味での確証バイアスと言えなくもない様で、興味は広く持てる方が人生豊かになるという事かもしれない。