菌ちゃん農法 通信講座:

貸農園での畝作りを始めたのだが、無肥料無農薬の菌ちゃん農法の畝準備が思いの外細かい処が難しく滞っていた。要となる糸状菌が育ち易い環境は、適度な湿気と通気性という相反する様な要件が揃っている土壌が必須らしいのだ。

悩んでいたら、菌ちゃんファームが今年から菌ちゃん野菜作りの通信講座を開始している事が判ったので、早速申し込んだら締切日に滑り込みセーフで、何となく縁を感じつつ講座を見始めた。

 

菌ちゃん畝作り:

糸状菌は水に晒されると死んでしまうので、大雨で土がびしょびしょにならない為に、畝の高さを50㎝にする事が必須と説明されるのだが、ビデオでは急斜面の畝が綺麗に出来て畝の上の面積が広く取れているのに、私の畝は高くは出来ても土が斜面を滑り落ちてなだらかになってしまい、畝の上の面積が少ししか出来ない。

めげずに童心に帰って土遊びの気分で色々試したのだが、無心の作業をしつつ、おや此の作業はマインドフルネス的だな等と関係ない事を思った。

さて肝心の畝の斜面だが、土を濡らしてスロープに枯れ枝(糸状菌のエサになる)を埋めると、土を支える感じで良い感じの急斜面が出来る事に気が付き、この方式で漸く仕上げる事が出来た。

講座では、山道などに溜まった枯葉の一番下の部分で土に接している処が、糸状菌のエサになる宝の山だと言うので、山道に行って嵩になった枯葉を掻き分けると、黒っぽい腐りかけた様な葉っぱが沢山出て来る。見た目は余り気持ちの良い物ではないので、口座を受けてなければ好んで触る事は先ずない代物だが、宝の山と信じてせっせと集めた処、確かに葉っぱや枯れ枝の幾つかには細い糸のような糸状菌が生えていた。

それを持ち帰って、畝のてっぺんに積み上げて土を被せ一雨を待ってビニールマルチで覆って無事完成。写真にあるマルチの上のレンガは湿気と通気性を両立させる魔法の重しだ。

 

農園オーナーも:

出来た畝をまじまじと眺めると、韓国歴史ドラマに出て来るお墓の様にこんもりと盛り上がって、貸農園の中では一際異彩を放っているのだが、有機栽培をしている農園オーナーが物珍しそうに話を聞きに来られた。判る範囲で通信講座で仕入れた俄か勉強のさわりを伝えた処、無肥料無農薬は兎も角として虫が付き難いという処で一気に興味が増した顔つきになられた。数日後に会ったら、早速ユーチューブで色々検索された様で「面白そうなので私も試験的にやってみる事にして畝を作った」との話。私なんぞ2週間も掛ったのに、なんと素早い事!と驚くと共に、経験豊富な農園オーナーも引き込まれる魅力があるのだなと心強く感じた。

 

此の後は、菌ちゃん(糸状菌)がしっかりエサを食べて成長するまで、苗の定植は2~3ヵ月お預けだ。