オリライ×オリキュア 第13話 後編
デスティニー「この動き…どこかで見たことがある」
デスティニー「…あなたもしかして…ハント?」
カリウド「…さあ、どうだろうな」
デスティニー「ハントなんでしょ!?その鎧は何なの…?あなた、一体どうしちゃったの!?」
カリウド「俺はハントではない。全てを狩り尽くす存在、カリウドだ!!」
デスティニー「…」
Qべえ「デスティニー、わかっているよね?」
デスティニー「わかってる。この国を守るため…やるしかない!」
デスティニー「ハント、あなたがこの国に刃を向けるというなら、私はそれを退ける矛を向ける!」
アスカ「その時に、カリウドはいたんだね」
Qべえ「うん。正直、何者かはわからなかった。カリウドの鎧を身に纏っていたのは、親衛隊のハントだったというのは、確証なかったけど、彼女はそう思っていたんだ」
奈々美「…それで、キュアデスティニーとカリウドの戦いは、どうなったの?」
Qべえ「2人の戦いは、第三者が介入できるものじゃなかった。それだけ激しかったんだ。一歩も譲らない攻防が続き、そして…」
デスティニー「これを使うしかない…!!プリキュア!!デスティニー・アロー!!」
デスティニー「はあああああああああああっ!!!」
カリウド「うおぉおおおっ!!?」
デスティニー「これで…最後よ!!」
カリウド「させる…かぁっ!!」
デスティニー「やああああっ!!」
ズバッ!!
カリウド「見事…!だが!!」
カリウド「お前も…道ずれにする!!おらぁっ!!」
ドスッ!!
デスティニー「うっ…あぁっ!!」
ザギ「(最強の戦士、キュアデスティニーと相討ちか…奴が倒れた以上、この国が落ちるのも時間の問題だな。この辺で撤退するか)」
Qべえ「しっかりするんだ!デスティニー!!」
デスティニー「…きゅ、Qべえ…」
ジンオウガ「殿下!」
リオレウス「殿下!どうした!?」
Qべえ「敵と相討ちになった…」
ジンオウガ「殿下を打ち負かす奴がいるとは…」
デスティニー「…うっ、まだ…終わってな…」
リオレウス「その身体じゃ無理だ、殿下」
デスティニー「…状況、は…?」
ジンオウガ「モンスター軍団は、4割くらい討伐。といったところか」
リオレウス「だが、こっちの損害はひどいもんだ。なんとか持ちこたえているが、正直壊滅するのは、時間の問題だ」
ジンオウガ「それと国王からの伝言だ。残った者たちは、ここから脱出せよ。細かいことは、殿下に任せるとのことだ」
デスティニー「…Qべえ、今から言うことをよく聞いて。ジンオウガとリオレウスも」
Qべえ「なに?」
デスティニー「あなたたちは、ここから脱出しなさい」
3匹「!」
デスティニー「ジンオウガとリオレウスは、それぞれの鎧の力を回収して。それを…どこかで役立出るのよ」
リオレウス「…いいのか?それで」
デスティニー「ええ。それと、Qべえ。あなたには…」
Qべえ「これは…」
デスティニー「私の力をあなたに預けるわ。強き想いの力と、強い正義の意志。これを…あなたがふさわしいと思う人に託して」
Qべえ「…デスティニー」
デスティニー「みんな、この力を敵に渡しちゃだめよ…絶対に!」
デスティニー「早くいきなさい!追手が来る前に…!」
Qべえ「…」
ジンオウガ「…行くぞ、Qべえ」
Qべえ「でも!」
リオレウス「殿下のご命令だ。俺たちは力を回収する。行くぞ!」
ジンオウガ「おう」
Qべえ「…デスティニー」
デスティニー「Qべえ、今までありがとうね。元気で」
Qべえ「…っ!」
デスティニー「…行ったか」
デスティニー「…リオ、レウス…!?」
ギンレウス「ちょっと違うな。俺はギンレウス。ま、あいつの親戚でもあるかな?」
デスティニー「それを言うなら、同族、でしょ?」
ギンレウス「ははっ、そうとも言うな」
ギンレウス「ともかく、この国はもう終わりだ。あんたも覚悟するんだな」
デスティニー「…そう簡単には、終わらないわよ!」
ギンレウス「お前の力を他人に託したばかりで、俺に敵うと?」
ギンレウス「ま、そう気張るな。さっさと、いっちまいな!!!」
デスティニー「(と、強がってみたけど…カリウドとの戦いで、身体の自由が利かない…はは、これはもう…だめね…)」
ドォーン!!
デスティニー「(ごめん、Qべえ…私はもう…だめ…あとは…お願…い…)」
ギンレウス「さて、キュアデスティニーは排除完了。あとは、他の連中に任せても大丈夫だろう。俺は、カリウドを回収して…」
Qべえ「その後、僕たちは王国を脱出した。王国は…多分壊滅し、キュアデスティニーも…」
一同「…」
竜司「その後、お前たちはどうしてここに?」
Qべえ「長い旅の末、僕たちはある2人の人間に出会った」
クリス「それは私と、櫻沢教授よ」
アスカ「義理母さんと?」
奈々美「義理父さん?」
クリス「その時から、ミラーワールドに関する仕事をしていた私たちは、言葉をしゃべれるミラーモンスターと遭遇したことは、大きな発見だった。だけど、喜んでいるのもつかの間だったわ」
リオレウス「俺たちは、信用してもらえるかどうか賭けに出た」
クリス「正直半信半疑だったけど、私と櫻沢教授は、その話を信じることにした」
Qべえ「そして僕たちは、教授たちの協力の下、そこにかくまってもらったんだ。その代わりに、僕たちが託された力を有効活用してもらおうと、その道具の開発に携わった」
翔子「それはまさか…ベルト?」
Qべえ「その後、僕たちは驚いたよ。2人の義理の子供たちが、まさかハントやリュウ、そして、キュアデスティニーと顔似だったからね。こういうのもなんだけど…『運命』を感じずにはいられなかった」
リオレウス「ああ、俺もそう思ったぜ」
Qべえ「それから僕たちは、影から君たちをずっと見守り続けていた。そしてあの日」
アスカ「私たちと接触した…ということだね?」
Qべえ「うん。君たちを勝手に巻き込んでしまい、申し訳ないと思っている」
アスカ「そんなことないよ」
奈々美「うん。こんなことなかったら、みんなと出会うことはなかったし…」
竜司「それに、今さらそんなこと言われてもな。もう関わってしまったことだしな」
リオレウス「…悪いな、竜司」
Qべえ「2人とも、ありがとう」
翔子「でも、なんで櫻沢教授は、研究所を離反するようなことを…」
ピピッ
翔子「はい。ちょっと待って。え?」
唯依「どうした?」
翔子「狩人と…教授を発見した!?」
一同「!?」
唯依「なんだろう…まるで、見つけてほしいと思うように出てきたな」
真司「こっちを誘っているかもしれませんね」
竜司「だが…狩人を取り戻すチャンスでもあるぞ」
アスカ「唯依さん!行かせてください!」
奈々美「私も!」
唯依「しかし、さっきの戦いで…」
アスカ「このままにしておけば、センパイは、望んでいないことをしてしまいます!そんなことを…させたくありません!」
奈々美「私も同じです!」
真司「そこは、俺たちでカバーするさ!な?レウス」
竜司「ああ。あのバカを取り戻さないとな」
アスカ「義理兄ちゃん…」
唯依「…わかった。お前たちの覚悟、確かに受け取った。とはいえ、そのままでは危険だ。治療と整備をして、出撃するんだ」
アスカ・竜司・奈々美「はい!」
ミラーワールドに、まるで見つけてくれと言わんばかりに姿を現した、カリウドと倫太郎。
誘っているように見えるが、それを逆手に取り、狩人を取り戻すために動き出すアスカたち。
戦いは、最終局面へと差し掛かる!!
狩人をカリウドから取り戻すためには、キュアデスティニーの力を使う必要がある。
強き想いの力と、強い正義の意志を託されたキュアシードとキュアジャスティス。
託された力を再び集結し、伝説の戦士を復活させる!!
大切な仲間を取り戻すため、運命(デスティニー)VS狩人(カリウド)の戦いが、再び幕を開ける!!
次回
第14話「運命の名を持つプリキュア」
次回もセットアップ!