(投稿2025/11/5)
(修正2025/11/9)
12巻考察を書くにあたって整理した、12巻「表の解釈」を書いておきます
(物語を文章化することでプロットのおかしな点を浮き彫りにする作業で作ったもの)
12巻のエピソードは普通に読んでしまうと・・・
京太郎は山田を守るための施策として外で会わないの約束を提案するのですが
山田は京太郎の思いやりを理解せず、会えない日々に耐えられなくなっていきます
我慢しきれず京太郎を深夜に呼び出し、中学生として親に話せないことをします
karte.161ではこれまでさんざん自分を助けてくれた萌子に対しても嫉妬した様子
karte.162でも京太郎に自分への気持ちを喋らせるいたずらを仕掛けました
それらと並行してPrimary COLORが解散の危機に陥る事件も勃発
京太郎は山田が楽しみにしている文化祭デートを開催させるべく
萌子や木下たちと大学に乗り込んでの大立ち回り
見事6歳も年上のおねえたちの仲違いを仲裁するのでした
京太郎はこの前にも「好き」を伝えていますしライブを一緒に観ようも言えました
文芸部のインタビューの受け答えも完璧
この時の京太郎の大活躍は必見です
しかし、文化祭当日最悪の事件が起こります
京太郎たちと合流直前まではしゃいでいたはずの山田が、
客席で談笑する3人を見かけたら京太郎に合流できず逃げ出してしまうのです
この場面で京太郎との外で会わない約束は関係なかったはずです
女友達の萌子と合流した、事にすればいいだけだからです
しかし京太郎が自分とは違う世界の受験組に混ざって盛り上がっているのを見ただけで
山田はその輪の中に入っていくことが出来なくなってしまうのです
11巻karte.154で示されたテーマは、山田が大人になり女優としても大成していくに従って
ずっと京太郎のそばにも居られなくなるでした
京太郎のそれへの答えは山田が自分より仕事やキャリアを取ろうとも一生気持ちは変わらない
山田を愛し続けるでした
なのに山田は、京太郎が自分と別のところで交友関係を作っていくことを
受け入れられないのでしょうか
そこからの二人の関係は最悪
2か月近くに渡り、学校では話が出来ずLINEでも最低限の会話しかしない時間が続きます
ラストシーン、
最後の希望をもって渋谷に訪れた京太郎は同じように渋谷に来ていた山田と会うことが出来
精いっぱいの言葉を伝えます
山田を救ったのは京太郎の「ずっとそばにいてほしい」の言葉です
会えない時間があろうと自分はどこにも行かない、
学校の外で友達を作っても、または進学して学校が変わっても自分は山田の傍に居る
の宣言で山田は辛うじてメンタルを持ち直します
京太郎も大人になっていくことを山田には受け入れることが出来ませんでしたが
京太郎と山田との関係はこれからも変わらないことを宣言することで
二人は最悪の結末だけは回避することが出来ました
この物語の中では、karte.166で山田が逃げた理由は
大人になれば京太郎も自分だけと親しくできない現実を受け入れられない弱さであり
またその弱さは克服できないまま12巻のエピソードを終えています
karte.168で京太郎が何かに気付くのですがその瞬間が唐突でどういう流れでそれが起こったかが分かり辛い
karte.158からkarte.166までの中盤エピソードが物語の大筋に関係のない話だった気がします
11巻での大きな伏線である事務所から下された山田の交際自粛令や
karte.149で市川が言っていた事務所のスタンスを確認する話も未回収のまま進行
karte.154「山田は事務所に反対されたらきっとそれに従うんだ」は否定されていません
現在の京太郎と山田は熱狂的なファンに関係が見つかれば
事務所から恋愛を禁止されかねない危険な状態は今も続いており、
それを危惧して交わされた外で会わない約束はkarte.170で撤回させてしまいました
現在の山田は事務所の指示に背いて京太郎と会っていることになるので
懸念が現実化した場合に事務所にどこまで庇ってもらえるかも微妙な状況です
二人きりのデートだと思っていた場に友達が居ただけで気持ちが冷めてしまう
山田の強すぎる独占欲はコントロールできないままで、
karte.169からの同棲編も山田の我儘が暴走していく過程のように見えます
親にまで嫉妬する様子や札束のお年玉をもらう甘やかされっぷりなど
その後も改善するどころか増長していきます
karte.178からの京太郎との距離が離れがちになるエピソード、
そこから繋がるkarte.180の怒りのシーンも山田の独占欲と幼稚さから来たもの、
京太郎に構ってもらえなくて不機嫌になってしまったんでしょうか
いったい物語はどうなってしまうのでしょうか
京太郎の成長物語とは言われるものの、成長していくのは京太郎だけで
山田は成長しない物語なんでしょうか
多くの疑問点が残ったままであり、京太郎や山田の行動にも違和感が残りますね
ご安心ください、ここまでの解説はすべてフェイクです
真相