だがその中には可憐なアイリッシュコテージや積み木の家のようなタウンハウス、また古城や廃墟が混在している。
それぞれが持つ独特の個性が、一つの島の中にぎっちりと詰まっているというのは心躍らせる光景ではないだろうか。
「庭の千草」という歌は実際はアイルランド民謡だ。
かの小泉八雲も幼少期に過ごした父方の故郷アイルランドでの経験が原体験となり、日本における研究の土台を築いたという。
日本とアイルランドとは遠いようで実は調べる程に近しい関係にあるのだ。
アイルランドというのは日本ではマイナーな国である。
「アイルランドが好きだ」言っても、ほとんどの人間が全くピンと来ていないような顔で相槌を打つ。
だが、緑の丘陵地帯に石垣が連なる風景、ケルト文化の遺構が残る数々の遺跡。
そして、点在する美しい湖といったアイルランド独特の風景。
それらを味わうだけでも、知らないままでは勿体ないそんな魅力的を持った国である。
