『父親たちの星条旗』 | 明日見ていたringin' ハレーション.waver

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クリント・イーストウッドが監督をして映画を作っていたのはなんとなく知っていた。

sdchの認識はそんな程度です(苦笑)


遅ればせながら、『父親たちの星条旗』を昨日見た。

『硫黄島からの手紙』はまだ未見だが、巷で話題になっていたのは知っている。


戦争映画はそんなに好んで見ないけど、見るたびに人間は愚かだと思ってしまう。

そしてそれはメッセージとしていつも「もう戦争はやめよう!二度とあってはならない」なのだ。

なのに相変わらず、ベトナム戦争映画を見てイラク戦争が勃発。正義の味方はフセインを成敗、

そして9・11勃発。アメリカもやっと考え始めたのか正義とは。アメリカは憎まれていたのかと。


アメリカは最も象徴的だが、内戦など今も世界のどこかで戦争は行われている。

もっと突っ込めば、この日本の中でも個人的な戦争は日々起こっているのはニュースを見れば周知の事実。

子供の世界『学校』までも。


「行った者にしかわからない」

人を殺す為に戦場へ行く、自分には分からない世界。

そして彼らにとって”終戦”は終戦ではなく、体で覚えているPTSDとの戦い。みんなが忘れた頃、ずっとずっと日常、夢にうなされて、一生付きまとう、生き地獄。それらの風化されそうな『声』をイーストウッドが見事にすくいあげ、息子が戦争に行った本当の父親を知るためにこの映画はすすめられる。


政治家と政治家または国主と国主の面子。「行け、やれ」という命令、服従の下に戦場へ向かう兵士。

しかし、当たり前だが現場の彼らの気持ちは上の気持ちとは全然違っていた。

目の前の敵が憎いわけがない。ただ、やるかやられるか。

一体何の為に知らない人間を殺し、誰の為に戦っていたのか?― 隣にいる仲間の為だった。


ブルーハーツじゃないけど、戦闘機を作るために、この映画の写真のHERO3人は宣伝マンとしてお上の操り人形になって、群集に笑顔で手を振り「国債を買って戦争に勝とう!」と利用された。殺し合いをする為にみなさんお金を出してくださいという事。それで国は潤うのか。


その裏で、あちこちでHERO扱いされればされるほど3人は傷つき、本当のHEROだった虫けらのように死んでいった仲間の亡霊を思い出す、罪悪感。こんな事やりたくない。


そしてイーストウッドは敵と味方じゃなくて、人間の肉塊、肉片が飛び交い、はらわたが飛び出し、

散らばる戦場を映像メッセージとして世に送り出した。

残酷だが、一番訴えかけるメッセージになっているのかもしれないと思った。


それでも、また戦争は起こるかもしれない。


この世のあらゆる国の大人達のシステムは、

指示だけ声で出せばいい机上の管理職、

それを受けて体で立ち向かう前線の現場から成り立つ。


自分がかわいい、組織が生きぬく利益の為、他人の痛み犠牲は多少仕方ない。

割り切り?想像力の欠如またはスイッチOFF。思いやりなんて言葉は邪魔。


「事件は現場で起きている!」湾岸署・青島刑事の名セリフ。

自分はあなたはどっち側?それとも傍観者。


重い映画やっぱり好きかな。


イーストウッド の手紙。全く凄い人だ、ただのカーボーイおじさんじゃなかった(笑)