前々前回に「数稽古」について書くと言いながらすっかり忘れていました(^^ゞ


「30代までは数稽古も大切ですよ」ということですが、
先生からは「30代までにどれだけ数稽古がこなせたかがその後を決める」ということを言われていたのです。

ただし「数稽古は41歳まで」ということも言われていました。

私は単純なので言われたとおり、30代はとにかく数をこなしました。



ただし、ガムシャラな稽古ではありませんでした。

素振りを千本以上するにしても、一回一回感覚を確認しながら行なうのです。

丹田の感覚、腰構え、軸の感覚、足裏の感覚、足全体がしっかり効いているか、無駄な所に力が入っていないか、などなど・・・

気が遠くなるような作業でしたが、それでもできるだけ集中して行ないました。



そして41歳を迎えた頃、身体に変化が現れたのです。

それまで出来ていた回数が突然出来なくなりました。

「衰えたかな?」と思って少し悩んでいた時に、ふと先生の言葉を思い出したのです。

「ただし、数稽古は41歳まで」

そうか、あれはこういうことだったんだな・・・


41歳は数えでいうと42歳になり「本厄」に当たります。

「厄」とは、昔から日本に伝わるもので「凶事や災難に遭う率が非常に高い」と言われています。

これは昔の日本人の知恵で、身体的精神的に変化する歳であり、人生の曲がり角でもあるので注意しなさいという意味もあったそうです。


そこから稽古の内容が変わってきました。

鍛練は当然続けるのですが、さらに「感覚を磨く」「精度を上げる」という稽古に変化してきました。

そして、それが可能なのは30代に「数稽古」をこなしたおかげだというのを感じています。

数稽古で柔らかく強い身体を作ったおかげで、さらに精度の高い稽古が可能になったのです。

単純に言われたことを繰り返しただけですが、今では先生にとても感謝しています。


稽古は年代ごとに内容が変わるようです。

これは年齢とともに変化していく心身に合わせて変わっていくのです。


先達が残してくれた稽古法。

先生が私に伝えてくれた稽古法。

まだまだ修行途中の私ですが、私も自分の経験を生かしてこれから後輩たちに伝えていこうと思います。






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