昨日夜10時からNHK『知恵泉』を見ました
この番組は、先人たちの生き方を通して、今生きていて壁にぶつかったときなどの乗り越え方のヒントをくれる番組です。特集される偉人によって見たり見なかったりしています。でも、見れば必ず目からウロコな番組で、ものすごくパワーをもらえます
昨日の『知恵泉』は、賀川豊彦氏。
弱い立場の人たち、困っている人たちを助けるために様々な活動をした方です。
例えば、貧困地区の人たちの就職のために“口入所”という職業紹介所を作りました。この口入所が後に兵庫県のハローワーク第1号となります。
労働者の待遇改善のために労働組合を作りました。
子供たちの心と体を育てるために保育園を作りました。
新しく事業を始める人のために信用組合を作りました。
農協の生協も作りました。
全て、貧しい人たちが自立して生活するためのものです。
私はこの番組を見るまで、賀川豊彦さんのことは知りませんでした。
ただ、ゲストとしてNPO法人『ロシナンテス』代表の川原尚行さんが出演されることを知って、見ることにしました。
ロシナンテスについて詳しくは → コチラ
このブログでも何度か触れています。
以前川原さんが神戸で講演されたとき、参加者の方から「賀川豊彦さんみたい」と言われて賀川さんの存在を知ったそうです。そこで賀川さんのことをいろいろ調べて、「人のために生きられた方で、とても尊敬している」とおっしゃっていました。
一人では乗り越えられない壁は、チームを作って困難を乗り越えよう
賀川さんが神戸の貧困地区を支援するとき、まずボランティア団体を設立して、第一に食べるものや住むところの支援に努めます。次に働いて自立するための“口入所”を作りました。
川原さんもスーダンで医療チームを作り、はじめは日本人ばかりで活動していましたが、現在はスーダンの人たちも活動に加わっているそうです。川原さんは、ラグビーを通して“チーム力”の大切さを学んだそうです
生きる気力、やる気を呼び起こそう
関東大震災の被災地支援も、まずボランティアを募り、食料支援をしたりテントを作って住むところを確保しました。生活が安定したら、次は就職をサポート。さらに事業を始める人への融資のために信用組合を作りました。
ボランティア活動中は過酷な作業も多く、賀川さんは現場をまわって作業している方々に声をかけて褒めてまわったそうです。当時の新聞や雑誌にもボランティアの活動を讃える記事を投稿したそうです。
川原さんも東日本大震災のとき被災地へ行って、まずはがれき撤去。次に避難中の子供たちへの学習支援。さらに農業できるとこを探して被災者の方々が農業をできるようにしたそうです。
番組で信用組合の最初の仕組みにについて知った川原さんは、スーダンでも信用組合を作りたいとおっしゃっていました。
狭い殻を破って、視野を広げ未来を変えよう
貧困地区の子供たちはスリや窃盗が当たり前で、盗みを悪いことという自覚がありませんでした。そこで賀川さんは貧困地区の子供たちを集めて、遠足に出かけます。初めて乗る汽車、海、山での遊びで子供たちに“おもしろいこと”を体験させることで視野を広げさせ、自分が生まれ育った貧困地区だけが全てではないことを学ばせました。
さらに保育所を作って、子供たちが自ら考え、自ら行動する力を育もうとしました。
川原さんもスーダンの子供たちを長崎の原爆ドームなどに連れて行って、日本が戦争の大きな被害から立ち直ったように、スーダンも内戦を終えて頑張っていこうということを教えたそうです。
人の役に立つために。
賀川さんや川原さんのように大きなことはできませんが、私も何がやらなくちゃという気持ちにさせてくれる番組でした