昨年の今頃迷って悩んだ末、『あと一年頑張ります』とメールをくれた⑯阿部拳斗投手。
言葉通りこの1年精一杯頑張って、新潟アルビレックスBCを去ります。
いつも“拳斗さん”と呼んでいるので、ここでも拳斗選手と書きます。
退団するにあたって、拳斗選手はまったく怪我のことに触れていませんし、実際怪我を理由に引退を決めたつもりは本人にはないと思います。それでも、もし怪我がなかったらもっと長く投げ続けていたでしょうし、ドラフト指名も夢ではなかったはずです。
言い訳しないところが拳斗選手らしいです
私が拳斗選手に会ったのは昨年2月。全力では投げられない状態でした。その一年以上前からその症状に悩んでいたらしく、一昨年の秋に東京の病院で確定診断をされた後、私が勤める整骨院に来たのです。
当時、週3~4回通って施術。7割くらいで投げれらるようになった、10球くらいなら全力で投げられるよになった・・・と少しずつ少しずつ前進
そして昨年5月、私が初めてアルビレックスの試合を観に行った日、1イニング登板し三振を取って無失点。伸びやかな投球を見せてくれて、本当に感動しました
その日の試合後の写真
怪我以前の拳斗選手は速球王で、MAX147km/hの直球で空振りをバンバン取る投手。
アルビレックス入団(2011年)当初、先発ローテーション入りして活躍していた頃を知っているサポーターの皆さんにとって、ここ数年の拳斗選手の投球には物足りなさを感じていたかもしれません。
でも、本人は毎日ものすごい努力をしていました拳斗選手でなければ、とっくに諦めていたと思います。
私は勝手に息子のように思っていました(笑)
拳斗選手が「もう一年頑張る」と決めたとき、もう一年精一杯サポートしたいと思いました。それがアルビレックスのトレーナーをすることにした大きな理由の一つでした。
できれば、完全復活させてあげたかったけど、今シーズンの投球が精一杯でした。
今シーズン、拳斗選手が登板するときの曲はDef Tecの『Catch The Wave』この曲のサビの「負けないでみんなだって悩んで」という歌詞が流れるといつも、一番悩んで頑張ってるのは拳斗選手だよ、って泣きそうになっていました
グランドチャンピオンシップ最終戦で負けた後、坊っちゃんスタジアムのベンチ裏で。みんな泣き終わって笑ってます真ん中のグレーのTシャツが拳斗選手。
登板機会が減っても、拳斗選手の人気は衰えず、いつもたくさんの差し入れをもらっていました。しかも他の選手より明らかに女性サポーターが多かったです
男らしい攻めのピッチングと、話すと甘え口調でちょっとのん気なところが、魅力的なのかな
いつもドンと構えていて、前向きで、気持ちがブレない選手でした
これからの夢は『プロ野球選手より稼ぐ』だそうです
拳斗選手らしい
目標年収10億円くらいかなぁ
おごってもらおう