■はじめに

古典戯曲を読み返して、そのドラマ作品に潜む人間の「情念」を探ってみようというこの企画。

まずは西洋のギリシア悲劇から始めて、近代劇、現代劇。そして日本の劇についても触れていけたらな……と思っています。(*゚ー゚)ゞ

 

■今回の作品は?

本日の作品は、ギリシア悲劇より

「オイディプス王」ソフォクレス(ソポクレス)作です。

 

翻訳は劇書房から出ている山形治江さんのものを。

 

(非常に読みやすく、親しみの持てる翻訳だと思いました。)

 

■作品の簡単な概要

言わずと知れた「オイディプス王」。山形訳では全体を5幕に区切って、わかりやすく提示しています。

 

序幕:事情の説明。オイディプス王が事件解決のため仙台の王殺しの犯人探しに乗り出す。

 

1幕:予言者との対峙。「犯人はお前だ」と言われ義弟のクレオンの陰謀を疑う。

 

2幕:戸惑うクレオンが潔白を訴え、オイディプス王と対峙。王妃イオカステが仲裁する。

オイディプス王は自分のこれまでの生い立ちを語って聞かせる。……まさか自分が犯人?

 

3幕:使者からオイディプス王の父が亡くなったとの知らせ。安堵するもつかの間。父は本当の父でなく、出世の秘密を知ることになる。そこで情報を照らし合わせると、やはり自分が犯人なのか……。オイディプス王は危機感を感じつつも、真実探求をやめない。

 

4幕:オイディプスは羊飼いと話し、運命が全て明らかになり絶望し、退場する。

 

終幕:報告者が王妃の死とオイディプス王の悲劇について語る。そして両目をつぶしたオイディプス王が登場。絶望した彼は「追放してくれ」とクレオンに頼み込む。

 

「運命は最後の日までわからぬもの……」

こうしてオイディプス王は幕を閉じる。

 

■どのような情念が感じられるか?

みな悪気があって行った行為ではないということ。みんな良き行いと思ってやったことが裏目に出る……という悲劇。

真偽を求めようとする正義感から来る運命が、自分に不利かる最悪と変わる時、絶望へと転化する。

「絶望」という名の情念でしょうか。

 

■今回の戯曲から探る作劇の法則

・古典悲劇の中でも有名な本作。

・最古の推理劇とも言われることもある。

・追求すればするほど、窮地に追いつめられていく展開。

・強力な超目標を持った主人公。

かな。