「SESってよく聞くけど、実際どうなの?」
システム開発会社で働くエンジニアの皆さん、SES(System Engineering Service)という働き方について、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
「安定したキャリアを築きたい」「色々な開発現場でスキルを磨きたい」
様々な想いを抱えている中で、SESが自分に合っているのか、不安に感じている方もいるかもしれません。この記事では、SESのメリットとデメリットを徹底的に解説し、あなたのキャリア選択を後悔させないためのヒントをお届けします。
SESという働き方を深く理解することで、あなたのエンジニア人生がより豊かなものになるはずです。ぜひ最後までお読みください。
自己紹介です。
愛知県安城市のシステム開発会社、株式会社SCREENの代表の平岩です。
「自分らしい働き方」ができる会社を目指して、設立8年目。
システム開発・動画編集・SNS運用・コンサルティングまで、幅広くサポート。
エンジニア採用強化中です。
株式会社SCREENは、IT技術者のキャリアを支援しています
SESとは?その仕組みを分かりやすく解説
SES(System Engineering Service)は、日本語で「システムエンジニアリングサービス」と訳されます。簡単に言うと、IT企業が自社のエンジニアを、人手が必要な別の企業(顧客企業)に派遣し、その企業のプロジェクトに参画させるビジネスモデルです。
混同されやすい契約形態に「受託開発」や「派遣」がありますが、SESはこれらとは明確に異なります。
受託開発
お客様からシステム開発そのものを請け負い、成果物を納品する契約です。開発場所や開発手法は自社で決定できることが多いです。
派遣
労働者派遣法に基づき、派遣会社が登録しているスタッフを企業に派遣する形態です。派遣社員は派遣先の指揮命令下で業務を行います。
一方SESは、「請負契約」や「準委任契約」という形で締結されることが多く、エンジニアは顧客企業に常駐して業務を行うのが一般的です。SES契約では、「労働力の提供」が主たる目的となります。つまり、エンジニアの技術や知識を提供し、プロジェクトの成功に貢献するという形で対価を得るのです。
SESの仕組みを理解する上で重要なのは、エンジニアの所属はあくまでSES企業であり、SES企業が顧客企業に対してエンジニアの技術力を提供している、という点です。これにより、エンジニアは様々な現場で経験を積むことが可能になります。
SESの「ここがすごい!」8つのメリット
SESという働き方は、エンジニアにとって多くのメリットをもたらします。ここでは、特に注目すべき8つのメリットを深掘りして解説します。
1. 多様な開発現場を経験できる
SESの最大の魅力の一つは、様々な業界や企業で開発経験を積める点です。自社開発企業や受託開発企業では、どうしても特定の技術スタックや業界知識に偏りがちですが、SESであれば短期間で複数のプロジェクトを経験できます。
例えば、あるプロジェクトでは金融システムの開発に携わり、次のプロジェクトではECサイトの構築、その次は医療系システムの改修といったように、幅広い分野での経験を積むことが可能です。これにより、特定の技術に固執することなく、汎用性の高いスキルを身につけることができます。
「新しい技術に触れたい」「色々な開発手法を体験したい」という向上心のあるエンジニアにとっては、まさに理想的な環境と言えるでしょう。
2. スキルアップの機会が豊富
多様な現場を経験することは、そのままスキルアップに直結します。新しい技術やフレームワークに触れる機会が増えるだけでなく、現場ごとに異なる開発プロセスやチーム体制、課題解決のアプローチを学ぶことができます。
時には、自分がこれまで知らなかった最適な手法や、効率的な開発スタイルを発見することもあるでしょう。これにより、**T字型人材(特定の分野に深く、幅広い分野にも知識を持つ人材)**としての成長が期待できます。
また、様々なバックグラウンドを持つエンジニアと共に働くことで、技術的な知見を深めるだけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力といったソフトスキルも磨かれていきます。
3. 未経験からでもIT業界に参入しやすい
IT業界への転職を考えている未経験者にとって、SESは非常に有効な選択肢です。多くのSES企業は、未経験者向けの研修プログラムを用意しており、プログラミングの基礎から実践的なスキルまでを習得できる環境を提供しています。
自社開発企業や受託開発企業では、即戦力が求められることが多いため、未経験者が採用されるハードルは高くなりがちです。しかしSESであれば、研修を通じて基礎を身につけた後、比較的簡単なプロジェクトからスタートし、OJT(On-the-Job Training)で実践的な経験を積むことができます。
「IT業界でキャリアをスタートさせたいけど、何から始めたらいいか分からない」という方にとって、SESは最初のキャリアパスとして非常に有効です。
4. 人間関係のしがらみが少ない
一つの企業に長く在籍していると、どうしても社内政治や人間関係の複雑さに巻き込まれることがあります。しかしSESの場合、数ヶ月から数年単位で現場が変わるため、人間関係のしがらみが比較的少ない傾向にあります。
これは、精神的なストレスを軽減し、業務に集中できる環境をもたらします。もし合わない人がいたとしても、次の現場に移れば新たな人間関係を築けるため、気持ちを切り替えやすいというメリットもあります。
「特定の人間関係に疲れてしまう」「新しい環境で気分を一新したい」と感じる方にとっては、ストレスフリーな働き方と言えるかもしれません。
5. ワークライフバランスを保ちやすい現場もある
SESは「激務」というイメージを持たれることもありますが、実際には現場によって労働環境は大きく異なります。中には、残業が少なく、休暇も取得しやすい現場も存在します。
自社開発や受託開発の場合、納期に追われてどうしても残業が増えがちですが、SESの場合は契約内容に明確な業務範囲が定められていることが多いため、過度な残業が発生しにくい傾向があります。
もちろん、プロジェクトのフェーズによっては一時的に忙しくなることもありますが、全体的に見れば、自分の時間を確保しやすい現場を選べる可能性があります。ワークライフバランスを重視したい方にとっては、希望に沿った現場を見つけるチャンスがあるでしょう。
6. 開発以外の業務経験も積める場合がある
SESの現場では、開発だけでなく、要件定義や設計、テスト、運用・保守、さらにはプロジェクトマネジメントの補佐など、様々なフェーズの業務に携わる機会があります。
特に、中小規模のプロジェクトでは、一人のエンジニアが複数の役割を兼任することも珍しくありません。これにより、システム開発の全体像を理解し、上流工程から下流工程まで一貫した経験を積むことができます。
将来的にプロジェクトマネージャーやITコンサルタントを目指したい方にとって、SESは幅広い業務経験を積むための貴重なステップとなるでしょう。
7. 安定した雇用形態
SES企業は、複数の顧客企業と契約を結び、エンジニアを派遣しています。そのため、特定のプロジェクトが終了しても、すぐに次のプロジェクトにアサインされることが多く、雇用の安定性が高いというメリットがあります。
自社開発企業の場合、自社サービスが不振に陥ると、リストラの対象になる可能性もゼロではありません。しかしSES企業は、顧客企業の需要に合わせて柔軟に人材を配置できるため、景気の変動や特定のプロジェクトの成否に左右されにくいという特徴があります。
「安定してIT業界で働き続けたい」という方にとって、SESは安心感のある選択肢と言えるでしょう。
8. 社内教育・研修制度が充実している企業が多い
多くのSES企業は、エンジニアのスキルアップを積極的に支援するため、社内教育や研修制度を充実させています。最新技術の研修や資格取得支援、ビジネススキルの向上を目的としたプログラムなど、多岐にわたるサポートが用意されています。
これは、エンジニア自身の成長だけでなく、SES企業の競争力を高める上でも重要な要素です。企業側も、エンジニアのスキルが向上すれば、より高単価な案件を獲得できるため、積極的に投資する傾向があります。
「常に新しい知識を吸収したい」「自分の市場価値を高めたい」と考えるエンジニアにとって、これらの教育制度は自己成長のための大きな武器となります。
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SESの「ここがちょっと…」5つのデメリット
SESには多くのメリットがある一方で、無視できないデメリットも存在します。これらのデメリットを理解し、対策を講じることが、後悔しないキャリア選択に繋がります。
1. 所属会社への帰属意識が希薄になりがち
SESエンジニアは、常駐先の顧客企業で働くため、自社の社員と顔を合わせる機会が少なくなりがちです。これにより、所属会社への帰属意識が希薄になってしまうことがあります。
自社での評価制度やキャリアパスが見えにくくなったり、会社の方針やビジョンを共有する機会が少なくなったりすることで、モチベーションの維持が難しくなるケースも考えられます。
対策としては、定期的に自社で開催される社内イベントに参加したり、積極的に上司や同僚とコミュニケーションを取ったりすることが重要です。
2. キャリアパスが見えにくい場合がある
SESでは様々な現場を経験できますが、それが必ずしも計画的なキャリアパスに繋がるとは限りません。アサインされるプロジェクトは、顧客企業のニーズやSES企業の営業戦略によって決まるため、自分の希望するキャリアパスと一致しない現場に配属される可能性もあります。
例えば、「将来はAIエンジニアになりたい」と思っていても、AI関連のプロジェクトが少なければ、なかなかそのスキルを磨く機会が得られないかもしれません。
このデメリットを克服するには、自分自身のキャリアプランを明確に持ち、SES企業に積極的に希望を伝えることが重要です。また、現場での経験だけでなく、自主学習や資格取得などを通じて、自律的にスキルアップを図る必要があります。
3. 労働環境が現場依存になりやすい
SESエンジニアの労働環境は、常駐先の顧客企業に大きく左右されます。プロジェクトの進行状況や顧客企業の文化によっては、残業が多かったり、人間関係が複雑だったり、技術的な挑戦が少なかったりする現場に当たる可能性もゼロではありません。
「希望した環境と違った…」というミスマッチを防ぐためには、面談の段階でSES企業に希望する労働条件や開発環境を具体的に伝えることが重要です。また、過去の現場情報や口コミなどを参考に、事前に情報収集を行うことも有効です。
SES企業によっては、現場選びの段階でエンジニアの希望をしっかりと聞いてくれるところもありますので、企業選びも重要になります。
4. 給与水準が低い傾向がある(多重下請け構造の影響)
SES業界は、しばしば「多重下請け構造」と呼ばれる商習慣の中で成り立っています。これは、大手SIer(システムインテグレーター)が元請けとして案件を獲得し、そこから二次請け、三次請けと複数のSES企業が介在することで、最終的にエンジニアの単価が低くなってしまうという問題です。
結果として、エンジニアが受け取る給与水準が、同じスキルや経験を持つ自社開発企業のエンジニアと比較して低くなる傾向があります。
このデメリットを改善するためには、多重下請け構造にあまり関わっていないSES企業を選ぶことや、自身の市場価値を高めて高単価の案件を獲得できるスキルを身につけることが重要です。また、自身の給与が適切であるか、定期的に市場価値を把握することも大切です。
5. 「契約満了」という不安定さ
SES契約は、プロジェクトごとに期間が定められていることがほとんどです。契約期間が満了すれば、次のプロジェクトに移行するか、最悪の場合は待機期間が発生する可能性もあります。
この「契約満了」という言葉には、多少の不安定さが付きまといます。次のプロジェクトがすぐに決まらない場合、待機期間中は給与が減額されたり、場合によっては研修期間となったりすることもあります。
このリスクを軽減するためには、常に自身のスキルを磨き、市場価値の高いエンジニアであり続けることが重要です。また、SES企業を選ぶ際には、待機期間中の給与保証や次のアサインまでのサポート体制がしっかりしているかを確認することも大切です。
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SESの現場では、時にはストレスを感じることもあるでしょう。そんな時、心身をリフレッシュできるアイテムは、エンジニアの強い味方になります。
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ストレスを溜め込まず、上手に気分転換をすることで、より充実したエンジニアライフを送ることができます。
後悔しないSES企業を選ぶためのチェックリスト
SESのメリット・デメリットを理解した上で、いざ転職活動を始めるとなると、どの企業を選べば良いか迷ってしまうかもしれません。ここでは、後悔しないSES企業を選ぶための重要なチェックポイントをご紹介します。
1. 会社の事業内容と成長性
- 事業の安定性 特定の技術や業界に依存しすぎていないか?複数の顧客との取引があるか?
- 成長性 企業として成長戦略を持っているか?新しい技術への投資を積極的に行っているか?
- 還元率 エンジニアの単価をどれくらい給与に還元しているか?(公開されている場合は確認)
2. エンジニアへのサポート体制
- 教育・研修制度 最新技術の研修や資格取得支援など、スキルアップのための制度が充実しているか?
- キャリアパス エンジニアのキャリアプランを考慮したアサインを行ってくれるか?定期的な面談は?
- 待機期間中の給与保証 プロジェクト間の待機期間に給与が保証されるか?
3. 現場へのアサイン方法と情報開示
- 案件情報 どのような案件があるのか、事前に詳しく教えてくれるか?(顧客、開発内容、使用技術、チーム体制、残業時間など)
- 希望の尊重 自分の希望する技術や業界、労働条件などを考慮してくれるか?
- 面談の機会 顧客企業との事前面談の機会があるか?
4. 企業文化と社員の定着率
- 社内の雰囲気 エンジニア同士の交流は活発か?風通しの良い社風か?
- 定着率 エンジニアの離職率はどうか?(低いほど良い)
- 評価制度 評価制度が明確で、エンジニアの努力が正当に評価されるか?
5. 福利厚生と手当
- 給与水準 同業他社と比較して妥当な給与水準か?
- 各種手当 通勤手当、住宅手当、資格手当など、どのような手当があるか?
- 休暇制度 有給休暇、特別休暇などが取得しやすいか?
これらのチェックリストを活用し、複数のSES企業を比較検討することで、あなたに最適な企業を見つけることができるはずです。
SESでキャリアを成功させるための秘訣
SESという働き方でキャリアを成功させるためには、受け身の姿勢ではなく、積極的に行動することが重要です。
1. 自律的なスキルアップを継続する
SESエンジニアにとって、常に自身の市場価値を高め続けることは必須です。現場で与えられた業務をこなすだけでなく、新しい技術トレンドを追いかけたり、自己学習でスキルを磨いたりすることが重要です。
プログラミングスクールに通う、オンライン学習プラットフォームを活用する、技術コミュニティに参加するなど、方法は様々です。「学び続ける姿勢」が、あなたのキャリアを豊かにします。
2. コミュニケーション能力を磨く
SESでは、様々な現場で多くの人と関わることになります。そのため、円滑な人間関係を築き、プロジェクトをスムーズに進めるためには、高いコミュニケーション能力が求められます。
・「報・連・相」の徹底 状況を正確に伝え、不明点は速やかに確認する。
・傾聴力 相手の話を注意深く聞き、真意を理解する。
・提案力 課題に対して積極的に解決策を提案する。
これらのスキルを意識的に磨くことで、現場での評価を高め、より良い案件に繋がりやすくなります。
3. キャリアプランを明確にする
「なんとなくSESで働いている」という状態では、いつかキャリアに迷いが生じる可能性があります。将来どのようなエンジニアになりたいのか、どのような技術を習得したいのか、どのような働き方をしたいのか、具体的なキャリアプランを明確に持ちましょう。
キャリアプランを明確にすることで、SES企業に希望を伝えやすくなり、より自分の成長に繋がるプロジェクトにアサインされる可能性が高まります。定期的にキャリアプランを見直し、必要に応じて軌道修正することも大切です。
4. 信頼関係を構築する
常駐先の顧客企業やチームメンバーとの信頼関係は、プロジェクトを円滑に進める上で非常に重要です。責任感を持って業務に取り組み、約束を守る、困っている人がいれば助けるなど、日々の行動で信頼を積み重ねましょう。
信頼されるエンジニアになることで、より重要な役割を任されたり、新たなスキルを習得する機会を得られたりすることもあります。
5. SES企業との連携を密にする
所属しているSES企業とは、定期的に情報共有を行い、良好な関係を保ちましょう。自身のスキルアップ状況やキャリアの希望、現場での悩みなどを積極的に伝えることで、SES企業もあなたをサポートしやすくなります。
「現場での評価が芳しくない」「次の現場への希望がある」といった場合も、早めに相談することで、解決策を共に考えることができます。SES企業はあなたのキャリアを共に考えるパートナーであるという意識を持つことが大切です。
まとめ SESはあなた次第で最高のキャリアパスになり得る
この記事では、SESのメリットとデメリット、そして後悔しない企業選びとキャリア成功の秘訣について詳しく解説しました。
SESは、多様な開発現場で幅広い経験を積むことができ、スキルアップの機会に恵まれているなど、エンジニアにとって非常に魅力的な働き方です。しかし、その一方で、帰属意識の希薄さや労働環境の現場依存、給与水準の課題など、デメリットも存在します。
重要なのは、これらのメリットとデメリットを正しく理解し、ご自身のキャリアプランや価値観と照らし合わせることです。
「新しい技術に挑戦し続けたい」「幅広い経験を積んで市場価値を高めたい」という向上心のあるエンジニアにとって、SESは最高のキャリアパスになり得ます。
もしあなたがSESという働き方に興味を持ったなら、ぜひこの機会に、自身のキャリアを見つめ直し、SES企業への転職を検討してみてはいかがでしょうか。あなたのエンジニアとしての未来が、より輝かしいものになることを心から願っています。

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