直径45mmの白いマジック用ボールは、必要な割にはしょっちゅう絶版になるため、安定して手に入るものがなかなかありません。
手に入らない時は、なにか代用できるものはないか、とあちこちを探して歩きましたが……
結局、造花用素材として売られている発泡スチロール球と、玉というより電球の形に近いクリスマスオーナメント、くらいしか見つかりませんでした。40mmと50mmの玉はあるのですが、45mmという半端な大きさがなかなかないのです。
やはりこれは、マジックの世界に独特な品物の一つなのでしょう。
アメリカでも、この45mmはマジック用ボールの一般的なサイズのようで、1 3/4inch(44.45mm)という表記で書かれた解説書を読んだ事があります。
100年ほど前、名人・石田天海師がアメリカで、「なぜ白い玉を使うのか」と聞かれて「自分は手が小さいので一回り小さい玉を使っている。しかし白なら小さい事がわからないのだ」と答え、実際に比べてみてそのとおりだった、という逸話があります。
この話から推し量れるのは、アメリカでは「2 inchの赤」が主流で、天海師が「1 3/4inchの白」を使っていた、という事です。
確かに日本人の手には、2インチ(5.08mm)は大きすぎますね。
ただ、この話にはちょっと奇妙な所があります。
まず、アメリカでは2インチしか使われていなかったのか、という事。
アメリカ人と言っても必ずしも大きい人ばかりではないですし、初心者や子供は小さいボールを使います。
現代の解説書にも出て来るサイズですし、この、1 3/4inchサイズはマジックショップには普通にあったんじゃないでしょうか?
とすると、話の主旨は「白が膨張色だと知られていなくて、気づいたのは天海師」という事なんですが・・・いや、いくらなんでも、そんな訳はないでしょう。
推測するに。
「当時アメリカには、マジックのボールには赤を使うという先入観があった、天海師は赤しか売られていなかったものを白に塗り直して使った」
……という話なんじゃないでしょうか。
そんな常識があったのだ、という前提が、現代ではもう常識ではないのでわからない、という事であれば。
ただ、本当にそんな先入観があったとして、どうしてそんな思い込みが生まれたのか、という方が疑問ではありますけど。
文化的にアメリカ人は「白」を色として認識しない、という事も理由にあるのかもしれません。
抽象的な形状である玉は「ありそうでない形」です。
重力のある地上では、球という形は不自然です。
赤い玉ならまだ、太陽や果実のような意味合いを持たせる事もできるかもしれません。
白い玉は、より抽象的です。
何かに似ているようで何にも似ていない、具体的な意味を持たないオブジェだ、という事なのでしょう。
手に入らない時は、なにか代用できるものはないか、とあちこちを探して歩きましたが……
結局、造花用素材として売られている発泡スチロール球と、玉というより電球の形に近いクリスマスオーナメント、くらいしか見つかりませんでした。40mmと50mmの玉はあるのですが、45mmという半端な大きさがなかなかないのです。
やはりこれは、マジックの世界に独特な品物の一つなのでしょう。
アメリカでも、この45mmはマジック用ボールの一般的なサイズのようで、1 3/4inch(44.45mm)という表記で書かれた解説書を読んだ事があります。
100年ほど前、名人・石田天海師がアメリカで、「なぜ白い玉を使うのか」と聞かれて「自分は手が小さいので一回り小さい玉を使っている。しかし白なら小さい事がわからないのだ」と答え、実際に比べてみてそのとおりだった、という逸話があります。
この話から推し量れるのは、アメリカでは「2 inchの赤」が主流で、天海師が「1 3/4inchの白」を使っていた、という事です。
確かに日本人の手には、2インチ(5.08mm)は大きすぎますね。
ただ、この話にはちょっと奇妙な所があります。
まず、アメリカでは2インチしか使われていなかったのか、という事。
アメリカ人と言っても必ずしも大きい人ばかりではないですし、初心者や子供は小さいボールを使います。
現代の解説書にも出て来るサイズですし、この、1 3/4inchサイズはマジックショップには普通にあったんじゃないでしょうか?
とすると、話の主旨は「白が膨張色だと知られていなくて、気づいたのは天海師」という事なんですが・・・いや、いくらなんでも、そんな訳はないでしょう。
推測するに。
「当時アメリカには、マジックのボールには赤を使うという先入観があった、天海師は赤しか売られていなかったものを白に塗り直して使った」
……という話なんじゃないでしょうか。
そんな常識があったのだ、という前提が、現代ではもう常識ではないのでわからない、という事であれば。
ただ、本当にそんな先入観があったとして、どうしてそんな思い込みが生まれたのか、という方が疑問ではありますけど。
文化的にアメリカ人は「白」を色として認識しない、という事も理由にあるのかもしれません。
抽象的な形状である玉は「ありそうでない形」です。
重力のある地上では、球という形は不自然です。
赤い玉ならまだ、太陽や果実のような意味合いを持たせる事もできるかもしれません。
白い玉は、より抽象的です。
何かに似ているようで何にも似ていない、具体的な意味を持たないオブジェだ、という事なのでしょう。