■夢■ | 絶叫機械-残酷物語

■夢■

感想標本の不安夢から醒めると

巨大な甲虫が窓の外に駆け出す

君は羽毛に覆われた本を持って

電波塔の近くまで僕と散歩する

それらは全て解っていたことだ


椅子の上で男が訴えているのは

もう少し天井を下げろという事

君は「ひどいものだと」呟いて

映画館の裏で僕と唇をあわせる

それらは全て解っていたことだ


寂寞に血の滲むほど手を握って

鼓動に耳を澄ませたのは昔の話

僕はこれから来る世界を祝して

君と手を繋ぎ現身の終焉を見る


それらは全て解っていたことだ