第1回:グランドセフトオートV「200億かけて作った精神病院」 | スクラップマン・ファクトリー社

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scrap511です。


ゲームの記事では、今までscrap511が遊んできたゲームの思い出を語ります。それだけの記事です。

さて第一回はGTAV。

このゲームの思いでは何と言っても、全登場人物が例外なくイカレている事です。


海外製のゲームではクレイジーなキャラクターはよく登場しますが、全員イカレているのはかなり珍しいと言えます。これでよくストーリーが破たんしない物だと感心します。


このゲームは200億使って、ロスサントスという街を含む広大な土地、サンアンドレアス州を作り上げたのですが、その実はサンアンドレアス州立精神病院といった趣です。


さて、このゲームどれくらいの狂気を内包しているか、一つの例として主人公の一人、フランクリン・クリントンを紹介します。


フランクリン・クリントン

①黒人の青年で、ファミリーズというカラーギャングに所属していた。

②ゲーム開始当初は車の販売店に勤務。カードで多額のローンを組ませ、支払いが届こうると車を盗むというカード詐欺の実行犯。

③他の主人公がバットトリップするような麻薬を吸っても、ケロッとしている。

④公然わいせつでの逮捕歴がある。

⑤別れた恋人の事を引きずっているのに、部屋に女を呼びこむ。

⑥割と殺人に対し抵抗がない。というか、かなり好戦的。

⑦犬としゃべれる。


これでもゲーム内では常識人且つ、好青年の域です。


さて、こんな人格破綻者の織り成すストーリーは、全米にその名をとどろかせた強盗犯、マイケル・タウンリーがFIB(ゲーム内のFBIに当たる)に襲撃され死亡するシーンから始まります。


しかし、この逮捕劇自体、マイケルとFIBのデイビット捜査官が仕組んだ狂言で、デイビットにはマイケルを殺害した実績が。そしてマイケルには家族の身の安全を守り、まともな父親としてやり直す為の、非公式の証人プログラムが手に入る仕組みとなっていました。


こうして、マイケルはマイケル・デサンタと名前を変えてセレブの街、ロスサントスに移り住むわけですが、そこで待っていたのは、精神科に通う日々。


「家族の為にすべてを捨てたというのに、妻は浪費癖、息子は引きこもり、娘は変な男と付き合ってる。何一つ欲しい物が手に入っていない」


そう嘆く、マイケル。まぁ、気の毒だとこの時は少し思うんですが、この男もかなりの問題児。

①自分の思い通りにいかないとキレる。

②自分の事を棚に上げて逆ギレする。

③キレると相手を徹底的に追い詰め、無慈悲な報復を行う。

④仕事していない。

⑤自分の利益の為なら、割と平気で人を裏切る。


そんなマイケルの転機が、フランクリンとの出会いだった。

彼らの出会いは、車の中。息子のジミーが販売店から購入した車をいつも通り盗み出したフランクリンに、後部座席から銃を突き付け。

「お前の店に車ごと突っ込め。断るならお前を〇して俺がやるがな!<クズの発想!!>」

言われるがまま、フランクリンは自分の勤め先に車を突っ込ませ、マイケルはフランクリンの雇い主をボコボコニする。


銃で脅された挙句、せっかくの働き口をなくしたフランクリンだが、マイケルのキレたやり口に感心し、彼と再び接触する。2人はデサンタ家の家族トラブルを解決していく中、妻の浮気相手のテニスコーチを家ごと破壊する事に成功。意気揚々と帰宅するが、実はその家はロスサントスのヒスパニック犯罪組織の頂点に立つ、マーティン・マドラッソの愛人の家だった。


彼から多額の弁償を要求されたマイケルとフランクリン。マイケルにできる事は、昔の仲間に連絡を取り、再び強盗稼業に戻る事だけだった。


マイケルはかつての仲間レスター・クレストと、運転の技術を見込んで引き込んだフランクリンと共に、宝石店の強盗に成功する。その成功に酔いしれる中、FIBのデイビットから呼び出される。

「もし、トレバーにこの事がばれたらどうするんだ!!」

そんなことはありえないと答えるマイケル。

だが、本作最強の主人公にして、本作最狂の狂人、歩く大量破壊兵器、地球上全ての健全な精神の敵、、手と足の生えたネクロノミコン、クズ人間の生ける標本マイケルをして「俺は天使を気取る気はさらさらないが、あいつと比べればマジに俺が天使に見える」とまで言わしめる、3人目。

トレバ―・フィリップスはマイケルが生きている事に、ばっちり気づいていた。


ちなみに彼の狂気の片鱗。

①初登場時、前作のDLCの主人公の恋人を〇していた。

②それに傷心して泣き出す前作主人公ジョニー・クレビッツを何故か慰め始めたかと思いきや突然殺害。

③そのまま、ジョニーの所属するバイカー集団ロストに殴り込みをかけ、全滅させる。

ついでに敵対するギャング集団アステカズを襲撃。ボスを殺害。(マジでついでに)

⑤自身の会社で生産する麻薬の取引先の中国マフィアのボンとその通訳を、まだ稼働している冷凍庫にぶち込んで襲撃してきたアステカスから避難させる。(アステカスは全滅)

⑥完全に自業自得で破断したマフィアとの取引を、代わりに引き継いでトレバーに仕事を斡旋しようとしていた気のいいオニール兄弟を仕事を取られた逆恨みから襲撃。9人兄弟のうち6人を殺害し、麻薬工場と自宅を爆破。

⑦マイケルの住処を発見し、ロスサントスにある部下のいとこの家を半ば強引にアジトとする。

⑧その従妹の恋人が大切にしていたクマのぬいぐるみに、自分の×××を突っ込んで、×××した後、気に入ったのか、愛車のフロントに括り付ける。

⑨政府の秘密兵器の強奪を計画し、成功させる。が、あまりにヤバすぎるものの為、レスターを通じて政府に返却する。


これで片鱗です。


やがて邂逅するマイケルとトレバー。だが、トレバーは彼を殺さず、むしろ「テレビのスカウト番組に下手くそなダンスと歌で出場して、全米に恥をさらすかもしれない娘」を助ける(?為に協力し合います。


かくして、マイケル・フランクリン・トレバーは、FIBやロスサントスに巣食う悪辣共の依頼を引き受け、この町で成り上がっていくお話です。


思い出としては、兎に角トレバーのイカれっぷり。そしてマイケルとの奇妙な友情。

ややネタバレになりますが、トレバーがマイケルの真実を知った時、2人は銃を互いに突き付け。

「どうした?撃てよ」

「お前から撃ってこいよ」

というやり取りをするんですが、これがトレバーとマイケルの複雑な関係をよく表しています。このシーンなんか切なくて、好きなんです。


アクの強いキャラクターに隠れがちな(それでも十分にクズな)フランクリンも、周りに振り回される側から、自分で選択する最後のミッションは印象的です。


私は箱庭ゲームは1度クリアーすると、データをやり直す事は滅多にないのですが、このゲームはストーリーがとにかく面白く、2週目も苦になりませんでした。


XBOXONEとPS4でのリバイバルも行われました。こちらも購入予定です。