みなさんは、この三連休はいかがお過ごしですか?もちろん私は仕事ですよ。


さてさて、今年もやってきましたね~、バレンタインというもてない男には辛い季節が…(涙

あきらかに菓子メーカーに踊らされてますよ、日本人は。


そんな日本に嫌気がさしたので(?)、明日から日本を脱出することにしました。

行き先は、台湾!何ゆえ台湾かというと・・・ズバリ!!


台北の故宮博物院 で開かれている「大観 」を見に行くのだぁ~。

史上最大の一大特別展と銘打つほどの展覧会ですからね。観とかないと。


そもそも台北の故宮博物院は、世界四大博物館に数えられることからもわかるように、コレクションの質量はともに世界のトップです。一度は行っておかないとと思っていたところに、「リニューアル工事の完成」と「大観」という、まさに「鴨がねぎしょってやってきた」状態。行くしかないでしょ?


故宮のコレクションの中でも、とくに北宋のものは充実していると言われています。北宋時代は中国史上で文化芸術のひとつのピークを築いた時代。今回の「大観」では故宮でもめったに展示されることがない北宋時代の書畫、汝窯、図書の名宝が目白押し。一部の名品は2月7日で展示が終わってしまったけれど、それでも見どころ満載です。


二泊三日というあわただしい旅ですが、楽しんでこようと思います。

帰ってきたら、このブログにも旅の様子を書き込みますので、お楽しみに。

前回の記事でも書きましが、私は某市立美術館でアルバイトをしていたことがありあました。そこで遭遇したならず者を紹介しましょう。


その日の私の担当は券売でした。その美術館は公立施設のわりに民間企業とのコラボレート(?)が充実していて、○×百貨店の友の会のカードやコープの組合員証、鉄道会社の1日乗車券などを提示すると2割引といったサービスが、驚くほどたくさんあり、バイトに入ったばかりの頃は、「これ、全部覚えられるだろうか・・・」と思ったものでした。


その日、私が遭遇したならず者はとある中年夫婦です。

いつものように「一般、お一人様800円です」と営業スマイルで接客していたら、奥さんが、「あら、ここはJ○Fの会員証を提示すれば割引があるの?」と、受付に掲示していた割引適用一覧表に気づいて聞いてきた。


私「はい。ご提示していただければ2割引になります。」

奥さん「あなた会員でしょ?」

旦那「けど、会員証は車の中やないか。帰りに持ってくるから割引しといて」

私「いま、ご提示いただけないと・・・」

旦那「なんや、わざわざ取りにいかせるんか!」

私「・・・(提示してもらうのが割り引き条件なんですけど)」

奥さん「なんやのこの美術館~!」

私「・・・(俺の言ってることおかしいかな)」


そのあとは、この件とは関係のない苦情のオンパレード。

「美術館の立地条件が悪い」「道路の案内表示がわかりにくい」「無料駐車場が無いのは不便だ。作れ」「コレクションが貧弱だ」などなど。

バイトの俺にどうしろというんだというような内容ばかりを、館内に響くほどの大声でまくしたてられ、たまらず、事務所にヘルプの電話をした。


すると事務室長と総務の職員の2人が来てくれて、対応してくれた。


事務室長「いかがなさいましたか?とりあえず奥の応接へどうぞ」

旦那「べつにここでええ。」


とさらに大声でクレームをまくし立てる。


聞けば、大阪の阪●古書のまちで美術書を扱う古書店の店主夫妻だったようである。

「わしは○×(美術評論家)や■△(大御所作家)、◎*(大手画廊)とお付き合いさせてもらってる。」

→なんでクレーマーって大物の名前を出したがるのでしょうか・・・、大物の皆様も勝手に名前を使われて迷惑だと思う。


「今回の展覧会も、招待券くらい手に入れることはできたんや。」

→その場でJ○F会員証を提示しないから受けられない160円が原因でわめき散らすくらいなら、「最初から招待券で来いよ!」と、そこにいた人みんなが心の中で突っこんだ瞬間だった。


さらにあきれたのは、わめき散らす旦那をうっとりとした表情で見ている奥さんの存在だ・・・(汗


結局最後は、室長が「今回は、私が招待させていただきます」といって招待券を渡し、古書店主夫妻は展示室へと向かっていったのでした。


私「室長すみませんでした。」

室長「君の対応に間違いは無いよ。その場で提示してもらえない場合は絶対に割引しなくてええから。」

私「それにしても室長は、クレーム対応に慣れてますね」

室長「前に生活保護を担当する部署におったからな。生活保護を受給できなかった人のクレームは、こんなもんやなかったで。それにな、ああいう奴はいろんな所で、あることないこと言いふらしよるねん。だから、はいはい言うとけばええねん。」

私「なるほど~」


ちなみに、クレーマー夫妻の経営する古書店には、バイト時代も学芸員になった今も行ったことはない。

ミュージアムという場所は、その性質上お客様に守っていただかなければならない「お約束」があります。

れれわれ美術館の職員としては、それはルールというような厳格なものではなく、良識のある大人ならば、容易に理解できるマナー程度のことだと思うのですが・・・


うちの美術館にもクレーマーと呼んでも過言ではないじーさんが1人います。

つい先日も、そのじーさんが展示室で大暴れしたのち事務所にも乱入してきた。


聞けば、展示室でボールペンを使っていたことを監視員の女性に注意され激怒したらしい・・・

ありえない。


ちなみにうちの館では、展示室内でメモをとる場合、使用できるのは鉛筆かシャープペンシルだけです。

学生時代、監視員のバイトをしていた某市立美術館では、ペン先が金具だからシャーペンも禁止。使用可能なのは鉛筆だけでした。



じいさんの言い分と私の対応は以下の通り、


「ボールペンはインクが飛ばないから問題ない」


―インクが飛ぶ飛ばないが問題なのではなく、万が一、作品にインクが付着した場合、鉛筆に比べて非常に面倒な手続きと作業を要する。作品保護の観点から、どのような展示形態であっても使用できる筆記用具は限らせていただいています。


「今回の展示室は、作品が全てケースに入っているから万年筆でもいいはずだ」


―インクがついて困るのは作品だけではない。展示壁面やソファー、床のカーペットなど館にあるもの全てが県民の共有財産ですから・・・。


「私のようにちょっとだけ使うなら問題ない。もっと長々と使っている人だけ注意しろ」


―(もはやあきれて声も出ない)使用時間が問題なのではなく、使用すること自体が禁止なんですけど・・・。


「外国の美術館でボールペンを使っても注意されたことが無い。日本常識は世界の非常識だ」


―それはたまたま注意されなかっただけでしょう・・・。


あとは、「インクが飛ばない」「屁理屈を言うな」をひたすら大声で連呼。

ついでに県庁の秘書課長の名前まで出して、わしは「課長の○○を知ってる」とすごむ。こんなところで勝手に名前を使われる秘書課長もたまったものではないだろう。てゆーか、なぜ秘書課長の名前が出てくるのかわからない。


仕事がたまっているのに、ならず者の怒号を1時間以上も聞かなければならないのは、本当に苦痛だ。

ふと、このじーさんにも子供や孫がいるわけで、こんなのが身内にいたらその人たちもかわいそうだなと同情したが、たぶん、このじーさんに育てられた子供とその孫のことだから同じ人種だろうなと、手を振り回して大声で狂ったようにしゃべり続けるじーさんを見ながら思ったのでした。