今月に入ってから

抱卵を続けていた

我が家のクレムレグバー種雌鶏

通称『青たまご夫人』。

 

孵化予定日の本日

朝一番に鶏小屋に向かうと

青たまご夫人は巣から離れた

止まり木の上に立っていました。

 

前日の青たまご夫人

一日中目が

うつろだったのですが

この日は私が近寄ると

まっすぐに顔を上げて

こちらを見詰めてきました。

 

覚悟が決まったというか・・・

 

結果を受け入れたというか・・・

 

たまごは昨日に引き続き

やはり石のように冷たく

茶色いフンにまみれていて

これはもう明らかに抱卵失敗。

 

それでも鶏がこんな表情を

するんだ、と私を驚かせるほどに

気高い眼差しをした彼女の身体は

抱え上げると怖いくらいに軽く

体温も低いままでした。

 

・・・そもそも彼女は

こんなふうに簡単に人間に

抱きかかえられるような大人しい

雌鶏じゃあないんですよ・・・

 

ともかく彼女を

前庭一等地の旧鶏小屋に

新しいワラとともに入れ

水と餌を出し、まずは

休養をとってもらおうと

しているんですが

・・・もしかすると

ちょっと彼女は

『もたない』かもしれない・・・

 

以前は凛々しく

跳ね上がっていた彼女の

前髪、もとい、トサカが

しんなりと

垂れてしまっているのです。

 

 

色も赤みが失せ青紫で、

トサカだけでなく

尾羽もぐったりしている。

 

そりゃ3週間ずっと

暗がりにうずくまって

ただひたすらにハレの日を

待っていたのが

この結果だものなあ・・・

 

目がですね、ニワトリの目って

人間のそれと同じように瞳、

つまり黒目部分と

白目部分があるんですけど

今日の彼女の目は

まぶたのふちいっぱいまで

真っ黒でどろりと重い

水のような光り方をしていて

・・・今は休んで欲しいです。

 

そんなわけで

青たまご夫人の抱卵は

失敗いたしました。

 

ご報告まで。

 

 

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