実は私は日常生活において

声を荒げるということをあまりしないほうです。


当ブログを普段よりご覧の皆様には

おわかりいただけるかとも思うんですが、

何か気に入らないことがあったら

ネチネチ理詰めに責めるのが得手で、

逆に、大声を出して声高に

相手の非をあげつらったりとか

そういう戦法はむしろ非常に苦手です。


ですから夫を怒鳴りつけたことなど

冷静に考えると

これまで一度もなかったのですが。


(ポイント:過去形)


昨日の夜更け。


安らかに夢の世界に遊んでいた

私の背後にいた夫(英国人)が

何を思ったのか私のことを

背中側から抱きしめようとしまして。


それはいい、それはそれで

微笑ましい夫婦の構図だ。


夫めはですね、

暗がりの中で目測を誤ったらしく

私の肩に腕を回そうとした時に

うっかり私の髪の毛を

自分の体の下に敷いてしまいまして。


おかげさまで私の哀れな毛髪は

掴(つか)まれ・捩(ねじ)じられ・引っ張られ、

という恐怖の三点式痛覚刺激を

何の下準備もなく受けることになり。


「ぬわああああ!何をする!

何をしておる!気を付けんか貴様!」


(ポイント:現在進行形)


熟睡していたところに

突然そんな拷問を加えられた

私ももちろん驚きましたが、

その時点ではなかば

寝ぼけていたらしい夫も

いきなり配偶者に

痛罵を浴びせられ慌てたらしく

「えっ!何ですか、何がありましたか!」


夫よ、君が腕を支えに体を起こそうとする、

その肘の真下に私の大事な髪の毛が

わだかまっていることに何故気付かない!


「髪!髪髪髪!抜ける!というか

絶対抜けた!それも頭皮全体から

まんべんなく抜け落ちた感触がある!」


(ポイント:時制の変化)


私はね、殿方の薄い毛髪には

かなり好意的なほうですけどね、

だからといって自分の髪の毛を

こんな方法で失いたいとは思わんですね。


動転した夫はそれでも枕元の

読書灯のスイッチを入れることに成功し、

まあその動作のために私の髪は

さらに数本遠い世界に旅立ったのですが

「あ!僕、髪の毛引っ張っちゃいました?

ごめんなさい、わざとじゃないんです」


「いいか、何のために現代刑法に

過失犯処罰規定が存在すると思うんだ、

悪気はなかったで物事が済むものか!」


それにしても平安時代の姫君たちは

殿方と添い寝するとき

髪の毛をどうやって始末していたのでしょうか。


普段寝るときは蓋のついていない

箱の中にまとめていた、というのは

聞いたことがあるんですが、

愛しの背の君が隣にいるときも

その箱を活用していたんですかね?


「ともあれ、君が何と言おうとも

私はそろそろ髪を切るぞ


「立場的に僕は反論できませんね」


見た目よりも安全性を重視したい

2012年の年の瀬です。



椅子に座った時に

自分の背中と椅子の背中に

髪の毛が挟まれて不快、

というのは、これは

長髪の人にはよくあることなんですか?


最初何が起きたのかと思いましたよ


こう、ついっと数本だけ

いきなり真後ろに引っ張られる感覚


一歩間違えれば心霊現象です

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