昨日の更新がなかったのは

私が久々の二日酔いに

苦しんでいたためとご理解ください。


しかし今回の深酒には理由があるのです。


大学で仕事をしている友人を訪ね、

じゃあ飲みに行くか!

と研究室の入っている建物を出て

冷たい雨の降る中を

駐車場に向かおうとしたところ、

夜の闇のどこかから甘く甲高い女の子の

「イヤーン❤」

みたいな声が聞こえてきまして。


いや、それが本当に

「イヤーン❤」

と、非常に日本語っぽかったんですよ。


思わず足を止める私と夫(英国人)と友人。


女の子の甲高く甘い声は

その後も途絶えることなく続き

「・・・これはキャンパス内で

不埒な行為に及んでいる娘さんが

どこかそこらへんにいるということか」

「というか、これ日本語じゃないですか?

「ええっじゃあ日本人女子留学生が

夜の大学構内で性的な行為を?」


誰言うともなくそろそろと

音の出所とみられる窓の下に

足を向けてしまう怪しい大人三人。


女の子は一部の殿方の劣情を

強烈に刺激するであろう

非常にべたべたした感じの

甘えた話し方をしており

私もつい耳を澄ませてしまった結果

「・・・間違いない、これは日本語だ。

しかしこのあまりにも過剰に

可愛らしさを前面に出した話し方、

私が思うにこれはジャパニーズ・

アニメーションではないだろうか」


私の威厳ある推定をよそに

またひときわ女の子の高い声で

「ああーん❤だめええー❤

それは駄目って言ったじゃないですかあー❤」


「うん、ごめん、それももしかしたら

かなりエロティックな内容のアニメかも」

「オーケイ、Norizo、この窓は

第三視聴覚室の窓です、行きましょう」

「え、行くってどこに」

「彼らが何を観ているのか

確認しに行くんです、もちろん!」

「そんなことしていいのか?」

「君は興味がないんですか?」

もちろんあります


というわけで夜の大学講義棟に再突入。


明かりの落とされた第三視聴覚室に

友人に続いて足を踏み入れたところ、

壇上中央の中型スクリーンには

なんだか一昔前の『萌えアニメ』的な

顔の3分の2が目、みたいな

黒髪ストレートの女の子が

ふわふわした黄色いマスコット的な生き物に

何やら延々と鼻にかかった

可愛らしい声で話しかけている場面が!


・・・なあ、内容は別にいやらしくも

何ともないのに、何故この声優さんは

身を捩らせてクネクネしているような声を

脳天からずっと出しているの?


これが最近のアニメ声というものなの?


しかしとりあえず

謎の声の正体はわかったな、と

スクリーンから目を転じると、

そこには暗がりの中からじっと

こちらを凝視する20人ほどの

ザ・オタク風な若人たちの姿が!


うん、彼らにしてみれば

魅惑のジャパニメーション(字幕付きでした)を

同好の士と楽しんでいたところに

突然3人のずぶ濡れの闖入者が登場したわけで。


暗がりの中で見つめ合うことしばし。


が、場の空気を的確に読んだ我々3人は

特に前もって打ち合わせをしたわけでもないのに

それぞれ深く2、3度頷くと、

静かにくるりとその場で踵を返したのでした。


これが若者たちには何故か愉快だったらしく、

我々の背中には温かい笑い声が寄せられたのでした。


それにしても私が気になったのは

金曜の夜に大学の教室で

ジャパニメーション視聴会をしている

彼らの社交性とかそういうものではなく、

何なんだあの声優さんの

無駄に発情したような甲高い声は。


「ああいうキーの高い

鼻にかかったような話し方、

英国の女子はあんまりしないよな」

「ああ、だって女の子があんな話し方をしたら

多くの英国男子は苛々すると思いますもの」


でも一部男子は結局ああいうのが

嫌いじゃないんだろ?


性的アピールってやっぱり

露骨なくらいがちょうどいいのかもしれんな、

みたいなことを考えつつ杯を重ねていたら

うっかり飲みすぎてしまった私なのでした。



いわゆる『ぶりっ子』な話し方を

アニメの中の彼女はしていたわけですが、

昭和の時代はたぶん生身の『アイドル』が

ああいうことをして許されたんだと思うんですよ


しかし今の世の中、一般的芸能人が

ああいう真似をするのはかなり難しいかと


アニメの世界の女の子はそこらへんの

一部殿方のニッチな要求に

応えようとする存在なのかもしれないな、

とこれは私の勝手な認識なのですが

いかがなものでしょう

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