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整体やマッサージに行くと、なんでもストレスのせいにする施術者がいる。

肩が凝っていても、腰が凝っていても、頭痛がしても「それはストレスですね」。

マニュアルがあるのか、それともやぶなのか。

とりあえずそう言っておけば技がなくても、ほぼ全員のお客さまから同意が得られラポールもスムーズということか。

以前は「そうですね」とか無難に相槌でも打っていたが、最近はなんでも「ストレス」としか言えない整体師のところには行かないようにしている。

もしくはそう言われたら「いや、特にストレスないですけどね」と反論を加えるようにしている。

そもそも「それはストレスですね」くらいのコメントなら私でも言える。

カウンセリングに関して言うと、なんでも「それは親子関係ですね」というセッションギバーがいる。

にわか心理カウンセラーに多い。

何の相談をしても「親子関係が問題ですね」と答えてくるのである。

どちらかというと親子関係は良好なので、この手のカウンセラーにあたると律儀に反論することにしている。

すると「今は良好でも、昔何かあったのではないですか?」とか「親子関係でトラウマになる経験は?」とか過去をほじくり返そうとしてくる場合も。

やれやれ。それしか芸がないのだろうか。

親子関係以外で何か思いつきませんか?とつい言いたくなる。

ラポールどころか、懐疑心しか生まれない。

思いつかない思い出を一生懸命考える時間に意味はあるのだろうか。

同じように「ロジャースは傾聴とオウム返しで指示しない」と思われていることには個人的には少し釈然としない思いもある。

個人的にはロジャース系の来談者中心カウンセリングが馴染み深く好きだ。

最近はやり玉にあがることが多いようだが「勝手に決めつけられない」という点で、ロジャースの来談者中心療法は自分が受けた際に最も効果があったように感じる。

個人的には、病人扱いで過去をほじくり返されるよりは「せめて自分で気づきたい」。

そして「ロジャース=オウム返し、指示しない」と思っている人は継承されたものでなく実際の映像を見た方がいい。

確かにキャリアコンサルティングで来談者中心療法の変なイメージがつきすぎている。

研修で講師に質問しても「あなたはどう思うのですか」と逆質問してくるような場合すらある。(これはそもそも講師の知識不足を理論を隠れ蓑にしてごまかそうとしているだけ)

これでは、来談者中心療法への誤解も生まれるばかりである。

実際の映像を見てもロジャースはガンガン助言もしているし、傾聴オンリーと言う様子はまるで見られない。

今はかなりうがった形で継承されているのではないだろうか。(もちろんフロイトの心理分析系が親子関係だけではないことは言うまでもない)

養成講座の際には「名前がコンサルタントと言う割に、最初に来談者中心のエッセンスが入ってくるのが非常に意外」だったが、中途半端に「相手を変えられる」「気づかせられる」というおこがましい考え方の人が増えるより、導入としては健全な気すらする。

ロジャースが医者しかできなかったカウンセリングに一石を投じたことは尊敬に値するのは言うまでもない。

偉人たちが一生かけて紡ぎだした理論をいかに掛け合わせ、クライエントの状況に合わせて使っていくことができるのか。

様々な理論の引き出しを駆使してクライエントの利益に繋げるアプローチにやはり来談者中心療法は欠かせないものである。

現存する理論家の書籍や映像を可能な限りもっと見てほしい。

個人的に一番好きなのはゲシュタルト療法である。

だが、好きだからと言ってそれだけ用いて面談をすることはもちろんない。

それぞれの偉人が一生をかけて編み出した理論のバックボーンと個性が見えれば、手段だけに陥らない歴史の息吹が感じられるコンサルティングに繋がっていくだろう。

 

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→写真はWikipediaより

 

 

 

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