奥多摩の日原鍾乳洞(にっぱらしょうにゅうどう)へ行ってみた! | 永井優子のブログ

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Cross-sectionのボーカル永井優子が
シンガー・ソングライターとしての日々を綴ります

奥多摩にある日原鍾乳洞(にっぱらしょうにゅうどう)へ行ってみた!

奥多摩エリアは、その昔、よくハイキングや登山でかなり網羅していたけど、鍾乳洞は初めてだ。

この日原鍾乳洞は、飛騨大鍾乳洞や秋芳洞などと並んで日本の鍾乳洞九選のひとつ。



太古の昔から・・・、というバーチャルな言葉が、鍾乳洞ではリアルに当てはまる。

何万年という想像を越えた時間が、ここには目に見える形であるんだ。

それにしても、このどぎついライトアップが不自然なんだが・・・。

でも、ほとんどのパンフ写真がこのアングルと色合いだったので、一応TOPに紹介しときます。



さて、まずスタート地点は奥多摩駅だ。

よく晴れてよかった!

ここからバスで約35分、山の方へ入って行く。



日原川沿いをバスはぐんぐん登る。



バズを降りたら、鍾乳洞の入口まで数分歩く。

遠~くに男性がひとり、歩いている。

午前中だったせいか、鍾乳洞のお客はこの男性と私の二名のみ。

普通、鍾乳洞に一人で行くか?ってのが、私以外にも一名いらっしゃったみたい。



この階段を降りたところが、券売所。

右奥の小さな入口が、鍾乳洞入口。

すでに怖い雰囲気。



こういう何でもない所が、すごい迫力。


鍾乳洞というのは、雨水と石灰岩で作られる。

雨水は、降ってくる間に大気中の二酸化炭素を吸収し、さらに地中にしみこむ時に腐食した生物が発生する二酸化炭素も吸収する。

そして、雨水は酸性となる。

この酸性の雨水(地下水)が、石灰岩を溶かして、長い歳月をかけて洞穴ができる、それが鍾乳洞。


だから、洞内は至るところから水がずーっと滴り落ちている。

ぴとぴと、ぽたぽた、ぴちぴち、ぽとぽと・・・。

しずくの大演奏会だ。

今もなお、地下水が石灰岩を溶かし続けているんだ。



これぞ鍾乳洞!

したたり落ちる地下水の中に溶けていた石灰分が、少しずつ結晶して、天井から、つららのように垂れ下がっている。

これを鍾乳石と言う。

鍾乳石は、1cm伸びるのに約70年かかるそうだ。

となると、これはもう何万年・・・?



石灰分が床に積もって上に伸びていくのを、石筍(せきじゅん)という。

石筍は1cm積もるのに約130年。

ひえ~。



こんなのもあるぜ。怪しげ~。



これは3cmくらいだったから、これで210年か・・・。



こんなふうに、一滴一滴、永遠に・・・。



水滴が落ちる瞬間っ、撮れた!



洞内の気温は年間11℃、湿度は90%。

壁も階段も、ひたひたと濡れている。

これ、スタッフも誰もいないし、防犯カメラ的なものもほとんどないし、ここで滑って大ケガしたり、具合が悪くなったりして動けなくなったら、どうするのだろう。

絶対に無事で出なきゃ。



したたり落ちる水滴が水面に落ちて、まるで鉄琴のような音色を奏でている。

はぁ~、ここだけは、洞内で唯一ほっとする。

鍾乳洞って、異次元の世界に吸い込まれそうで、なんだか恐ろしい。

お客さんが少なかったせいもあるでしょうけれど・・・。



ふ~う、やっと現世に戻ってきた気分だ。

息がしやすい。


薄暗い、物々しい写真ばかりだったので、山菜うどんでも見て緩和してください(笑)。


日原鍾乳洞、他にも見どころはたくさんありましたが、写真にはその壮大さや雄大さや迫力がなかなか写らないのですよね。

時空というのでしょうか、そういう存在感は、やはり体がとらえているんだと思います。


とにかく、鍾乳洞は異空間でした。

時間の流れがぐにゃ~っと歪んで、それに体が持っていかれそうというか、酔う感じでした。


これからも、いろんな鍾乳洞に行ってみよう!