ここのところ冷たい雨の日が続いていたけど、11月27日(金)は、久々の秋晴れ。
玉川上水の遊歩道散策へ。
玉川上水とは、江戸時代に江戸の人口が増え、飲料水が不足したため、多摩川から江戸市中へと水を引くために開削された上水路。
東京都羽村市から四谷大木戸門まで、全長約43kmが、1653年に完成。
羽村から四谷までの標高差がわずか約100メートルしかなく、引水工事は困難を極めたそうです。
あまりの困難さに、忍者の測量技術を使用したとも聞いたことがあります。
さて、その43kmのうち、今日は玉川上水駅からスタートして、三鷹駅へ向けて、歩けるところまで行ってみよう。
線路に沿って玉川上水が流れているので、駅を出ると目の前が玉川上水であり、遊歩道なのだ。
でも水はしっかり流れている。落ち葉をぐんぐん運んでいる。
四谷へ向けて、ほんの少しずつ、傾斜しているのでしょう。
この辺は、玉川上水の中でも上流の方なので、水がきれい!
コーヒー200円、スコーン100円。
休憩するには早すぎるけど、こりゃ行くべしだ!
中へ入っていくと階段が。それを登ると、こんなテラスが広がっている。
どうやら障害者施設の併設カフェ。
施設の方々が働いていました。
ホットコーヒーと手作りスコーン(自家製マロンクリーム入り)。
車椅子で運んでくれました。
青い空と穏やかな風の中で、優しいアメリカンコーヒーとサクサクスコーンに癒されました。
実は、玉川上水遊歩道を歩くのは人生で3回目なのですが、こんなにカフェやお蕎麦屋さんまであったかな?
今回は早々におやつを食べてしまったので、また今度歩くときにはこのお蕎麦屋さんに来てみたい。
うっそうと草木が生い茂る。中央あたりにせせらぎがのぞいている。
きわどい状態ですね~。
こんな状態のところがたっくさんありました。
そうそう、ありましたよ。彫刻家の平櫛田中(ひらぐしでんちゅう)彫刻美術館。
以前来た時に感動したので、今回も絶対に行こうと思っていた所です。
平櫛田中さんは、なんと98歳の時にこの小平市に越して来て、107歳でこの家で永眠された。
創作意欲は亡くなるまで衰えることなく、105歳の時に書かれた「書」が展示されていた。
その筆圧たるや、力強い!
もちろん、彫刻作品は本当に素晴らしい。
人間の生きる一瞬をとらえた彫刻は、今も生きているみたい。
その”瞬間”に対する集中力のものすごさを感じる。
私も、音楽という手法でその瞬間をとらえたい。
思いのほかじっくり鑑賞しすぎて、すっかりお昼どきを過ぎてしまった。
お弁当を食べよう。シンプルすぎるぜ!
玉川上水駅を出発してから10km近くは歩いたかな。
この辺になると、水も流れも、だいぶまったりしてくる。
なんだかんだと、三鷹駅まで歩いてしまった。歩行距離は約14km。
よく歩いた。さすがに股関節とふくらはぎがちょっと痛い。
三鷹駅前は、地下に水路が隠れてしまって、見えない。
本当にこの先繋がっているのかどうか、なんだか騙されたような気持ちになるけれど、まあ、この先はまた今度歩いてみよう。
いや、さらに下流を歩くより、玉川上水の始まりの羽村から歩いた方がおもしろいかも。
水が土に吸い込まれて水路が作れなかった、水喰土(みずくらいど)公園とか、岩盤にあたって水が引けなかった福生(ふっさ)のあたりとか、工事の困難さを物語るエリアを、改めて歩いてみたい。