戦前の為替相場 | 誰かの妄想

戦前の為替相場

中外商業新報「金融為替日報」の見方


神戸大学附属図書館作成の金融為替日報のテキストデータには、為替相場そのものがありません。

なんでだろ・・・。


それはともかく、以下は1940年12月17日時点の為替相場です。画像から読み取りました。


正金為替相場(電信売)
ロンドン:1志2片
シドニー:1志2片1/2
パリ:9法200
スイス:1法00 1/4
ローマ:4利64
ドイツ各地:0麻 28 1/4
アメリカ各地:23弗9/16
カナダ各地:27弗
リオデジャネイロ:4ミルレイ240
アレキサンドリア:2磅68
インド各地:77留比3/4
ジャワ各地:42盾3/4
シンガポール:201円1/2
磐谷(バンコク):129円1/4
マニラ:213円
香港・広東:107円3/4
河内(ハノイ)・西貢(サイゴン):98円1/2
上海・漢口:--
天津・北京:100円1/4
青島:100円1/4


全部、わかるわけではないのでわかるとこだけ抽出


まず、ロンドン:1志2片とは1シリング2ペンスのことで、これは1日本円あたりの金額。
ポンドに直すと、
1ポンド=20シリング=240ペンス=17円14銭
というところです。


ローマ:4利64とは4リラ64サンテシミのことで、これも1日本円あたりの金額。
つまり、1リラ=0円22銭


ドイツ各地:0麻28 1/4は、0マルク28プフエニヒと1/4のこと、これも1日本円あたりの金額。
つまり、1マルク=3円54銭


アメリカ各地:23弗9/16は、23ドル9/16のことで、これは100日本円あたりの金額。
つまり、1ドル=4円24銭


シンガポール:201円1/2は、100海峡ドルあたりの日本円金額。
つまり、1海峡ドル=2円1銭
ちなみに海峡ドルは1906年にイギリスポンドにリンクしており、このリンクレートは1海峡ドル=28ペンス
つまり、1ポンド=12セント=17円14銭、1円=14ペンス=0.5海峡ドル


インド各地:77留比3/4とは77ルピー3/4のことで、これは100日本円あたりの金額。
つまり、1ルピー=1円29銭


マニラ:213円は、100ペソあたりの日本円金額。
つまり、1ペソ=2円13銭
ちなみに、フィリピン・ペソはアメリカ1ドルの半分の価値、つまり1ペソ=0.5ドル
つまり、1ドル=2ペソ=4円26銭(端数の計算で若干ずれてますが、ドル円レートと等価)


一応、上記であってると思います(近い時期の相場や固定レートの情報から判断してます)が、間違いに気付いた方がいれば突っ込んでくださると助かります。