中国軍拡の動きについて | 誰かの妄想

中国軍拡の動きについて

中国の軍拡が脅威であるとの論調が多いので調べてみた。

陸軍
中国:160万人、日本:15万人

海軍
中国:750隻939万t、日本:150隻426万t

空軍(作戦機数)
中国:2390機、日本:480機

(防衛白書を参照)
これだけ見ると、中国は日本に比べ圧倒的な軍事力を有しているように見える。
が、統計資料というのはその気になれば、逆の結論を簡単に示すことができるので気をつけてみる必要がある。

陸軍は10対1で圧倒的な差であるが、湾岸戦争でも100万のイラク軍が簡単に敗れたことから陸海空三軍中の主戦力とは言えない。また、日中間には海があるため、陸上兵力だけの比較はあまり意味がない。

さらに中国は、日本と異なり地上に長い国境線を抱えている。

そこで海空について考える。


海軍も中国は隻数で日本の5倍でありトン数で2倍強である。大きな差に見えるが、1隻あたりの平均トン数で見ると、

中国:1250t、日本:2840t

となる。要するに中国には小型艦艇が多いであろうと推測できる。(もうひとつ予測として、中国海軍の集計には日本の海上保安庁にあたる組織の艦艇も含めているのではとも思ったのだが、どうもよくわからない。ちなみに日本の海上保安庁は、452隻15万tの艦艇を保有している。)

戦闘艦艇のうち、護衛艦について比較してみると、以下のようになる。

3500t~4500tクラス護衛艦
中国:16隻、日本:10隻

4500t~5500tクラス護衛艦
中国:0隻、日本:18隻

5500t~6500tクラス護衛艦
中国:2隻、日本:0隻

6500t~クラス護衛艦
中国:6隻、日本:4隻(イージス艦)

護衛艦戦力だけを見ると、日中ほぼ互角と言える。


次に空軍。
作戦機数で見ると、5対1でやはり圧倒的に中国有利に見えるが、主力戦闘機について考えると、日本のF15戦闘機200機に対して、中国はF15と同等とされるSu27/30を2004年で160機保有している。
中国軍は年間30機ほどのペースでSu27/30を導入している。
すなわち、ようやく日中が拮抗する程度でこれまで日本が優位であり、F2戦闘機も含めると当分中国と互角の状況を維持できると考えられる。


最後に軍事費。
日本:4兆8千億円に対し、中国:2400億元(1元13円として、3兆2千億円)。

物価の違いなどもあるが、日中同程度で今後も中国が軍事費を増加させても当分は同レベルと言える。


少なくとも現時点において、中国が危険とは言えないのではないかと思う。