選挙制度について | 誰かの妄想

選挙制度について

今回の衆院選における自民圧勝に関連して、小選挙区制の問題点が色々取りざたされているので、選挙制度制度について考察してみます。


民主党支持者(あるいは反自民)の人たちの主張に、小選挙区での得票数(自民:3252万(有効投票数比47.8%)、民主:2480万(同36.4%))をもって、「過半数は自民党に投じていないにも関わらず過半数の議席を得ている」や「議席数(自民:219(小選挙区議席総数比73.0%)、民主52議席(同17.3%))に民意が反映されていない」というのが散見されます。

「民意の反映」を「支持者数の構成比=議席数の構成比」と定義すると、これらは確かに事実です。

しかし、そもそも小選挙区制というのは、(上記定義での)民意を反映しない制度です。

小選挙区制の目的は、「政権政党が多数の議席を占めることにより、政策遂行を容易にすること」にあります。要するに、国会における野党の党利党略による反対票の影響を減らすためのものです。

小選挙区制以前に、党是上不可解な連立政権ができていたことを考えれば、小選挙区制はそれほどおかしな制度ではないと思います。

たとえばもし民主党が政権をとっていた場合、小選挙区制じゃなく自民党と拮抗した議席数であったとしたら民主党はマニフェストに掲げた政策を円滑に実行できたでしょうか?おそらく自民党の党略による反対で多くの法案は可決できず、次回選挙において「政権をとっても何も実現できない」と言われたのではないでしょうか?

思うに小選挙区制とは、「確率上、二大政党制になりやすいと言う性質を持つと同時に、二大政党制であっても国会運営上大きな影響が生じにくいと言う性質も持つ」のではないでしょうか?