出だしで思わず
涙が滲んで。
ラテン調のアレンジが
心をえぐってきて。
久々に聴く
晴ちゃんのシャウトが
号泣の引き金を引いた。
「SHOUT BABY」に続き
また、泣かされた。
一体、
長屋晴子という人は
ボクをどうしようというのだ、
こんなに泣かせて…。
緑黄色社会の新曲
「LADYBUG」。
あの話題のYouTubeチャンネル
FIRST TAKEの
コロナ禍における新たなる試みで
新コンテンツの<THE FIRST TAKE FES>。
観客なし。演出なし。ルールなし。
あるのは、白いステージのみ。
ライブハウスから発信する、
新しい時代の新しい形のFES体験。
ここで
「LADYBUG」は初披露された。
テレ朝さんの
『サタデーステーション』と『サンデーステーション』の
新しい共通オープニングテーマ。
長屋晴子を第二の吉田美和にしたい
ソニー様が巨大な力で、また仕掛けてきた。
今まで以上のプッシュは、異例ではないが。
何をそこまでしなくても、
と言う感も、なくはない。
そして
後日のMステが、控える。
そこまでして天下のソニー様は
長屋晴子を吉田美和の領域まで
持ち上げたいようである。
FIRST TAKEだって
始まった当初は
新たなスタートアップ企業の
素晴らしいアイデアなのだと思っていたが
気がつくとその背後は
博報堂とソニーの連合軍による
巨大なビジネスモデルになっていた。
その渦の中で、
もがき続ける
リョクシャカと
長屋晴子は
ギリギリの状況で名曲
「Sabotage」と「SHOUT BABY」を
生み出した。
この二曲はドラマとアニメの主題歌という
協力タイアップが付いていたが
そんなものがなくても名曲だった。
そして
「SHOUT BABY」の
FIRST TAKEでのアカペラ。
もうそれだけで
長屋晴子の偉大さは
証明できる。
巨大なお膳立てがなくても。
話がお金の匂いがする方向に行く前に
新曲「LADYBUG」の素晴らしさだけ、
伝えたい。
リョクシャカお得意の
希望の唄、である。
でも
今までとは全く違う。
詩と曲、アレンジ全てにおいて、
前二曲にも勝るとも劣らない
出来は当然だが。
それをラテンリズムが
新しいリョクシャカの
世界観の扉を開けている。
そしていつも通り
心のコアをえぐり取る
晴子嬢の鋭いワードの大群が
またまた突き刺さる。
彼女はあまり難しい言葉を使わないが
シンプルさ故の深さ、
心の露呈が、染みてくる。
それを
FIRST TAKEでのライブという
緊張感が更にヒートアップさせる。
この非情な世界に響く
切ないラブソングは
二度、三度聴いても
涙は流れ続ける、のである。
詞のセンス、
曲の高揚感、
すべてを超越した歌唱力。
それらが生み出す
奇跡に近い産物。
痛みを経験したものにしか作り上げられない
極上の追い風ソング。
もしくは
ある特定の人種にだけわかる
スペシャルなラブソング。
この曲だけでも
長屋晴子が
いかに天才かはわかるはずである。
冷静に聴こうと
4度目。
こらえていた
涙が、また溢れた。
詞を噛み締めてみれば、
この状況下で
人々を勇気づけるという
役割以上の応援歌でもあり、
晴ちゃんの今の痛みと切なさが
全部、吐露されている
裸の唄でもある。
さぞ、
辛いだろう、と
柄にもなく同情する。
何度も言う。
長屋晴子は
吉田美和二世ではない。
長屋晴子一世である。
彼女に初めてあった日、
あのなんとも言えない
苦悩の入り混じった笑顔を見た瞬間、
緊張しながら「ありがとう」と
言われたその時に
ボクの中ではすでに
吉田超えはしているから。
緑黄色社会が
第二のドリカム、
第二のいきものがかりになるのかどうかは
ボクにはわからないが。
それが天下のソニー様の
思惑なのかビジネスモデルなのかは
知ったことではないが。
ただひとつ。
言えることは
どう見たって泣いていた
ボクの顔が変わったということ。
そして
晴ちゃんが
光る青い夢に向かって
ボクを誘ってくれているということ。
明日から
大好きな日も、大嫌いな日も
ボクも周りでボクを支えてくれるすべての人を
愛していこう、と。
そして笑っていよう、と。
そう思える名曲です。
ちなみに。
LADYBUGとは
てんとう虫の意。
このセンスに
脱帽。