悲劇のヒロイン | 側弯症や日常のあれこれ

側弯症や日常のあれこれ

側弯持ちの母ちゃんです。
側弯症になってのこれまでのことを書いていこうと思います。
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術後現在47度

 

 

 

側弯症になってから、傷ついたもの。

それは身体ではなく心です

思春期特有の病気ってのがまたややこしいですよね。

 

 

いくらオシャレに疎いとは言ってもやっぱり周りからの視線というのは一番敏感な時期です。

 

薄着というのが躊躇なくできるようになったのは本当にここ最近ではないでしょうか。

今も正直全く躊躇がないといえば嘘になるかもしれません。

 

もともと夏は暑いし、海とかも興味がなかったので好きではなかったですが私にとって夏はもはや恐怖の季節でした。

 

重ね着をすればするほど、どこか心が落ち着きました。

 

 

 

 

顔に自信があったわけでもない。

スタイルもお世辞にもいいとはいえない。

 

そんな私は中学生の頃、手術をした後でも

 

 

「結婚なんてきっと無理だ…」

 

そう思っていました。

 

それはきっと、どこかであの時バケモノみたい!と後ろ指差されたことがトラウマになっていたのかもしれません。

 

過去記事↓

鏡に映る真実

 

 

 

そんな自分でもですね、ありがたく彼氏というものができたわけですよ!(パチパチパチパチ)

 

 

初めての彼氏ということもあったし、嫌われたくない!って思いもありました。

本当にその人のことが大好きで、もちろん病気のことも話していたんです。

 

でもね、あの当時の私は全然このコンプレックスを自分で受けとめきれていませんでした。

 

 

 

背中のことで悲しむ顔を見せれば両親は悲しみます。

背中が他の人より曲がっているという以外、特段不利なことがあるわけでもない。

なので友人にもそんなに深刻に私の気持ちを相談することなどできませんでした。

 

 

 

 

 

 

初めての相手だったんです。

私にとっては、この気持ちをさらけ出すのが。

 

彼も最初の頃こそ親身になって聞いていてくれました。

 

でもやっぱりね、ネガティブな発言って聞いてる側もしんどくなりますよね!

 

今思うと本当ネガティブなことばっか言ってたんだと思います!

 

明るい私を好きになってくれたのに、背中のことなんて気にしないよって言っていてくれたのに、私はどうしたって自分の容姿を気にする。

 

 

そんな彼にある日言われてしまいました。

 

 

 

「いい加減、悲劇のヒロインぶるのはやめてくれ」

 

 

と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっとわかってくれる人がいたと思ったのに。

自分ではこれでも抑えている方だったのに。

病気じゃないから私の辛さをわかってくれないんだ。

 

そう思っては悲しくて悲しくて泣きました。

 

 

結局大好きだった彼とはそれからしばらくして別れることとなりました。

今では大切な友達の一人です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

病気になってね、悲劇のヒロインにならない人っているんですかね?

多かれ少なかれ、人は誰でも悲劇のヒロインになる瞬間ってあると思うんです。

 

 

側弯症って、整形外科の行う手術の中でもかなり大掛かりなものになる割になんていうか、命に関わるもんでもないし、五体満足だし、どうしたってあまり辛さを理解してもらえないもんだよなって思うんです。

 

でも可愛い洋服を可愛く着られないのとかってやっぱり悲しい!

 

 

辛いんですよ!辛い!(大事なことなので二回言いました)

 

 

綺麗な背中の人を見るたびに羨ましく思う!

 

もう私は手術も行った結果がこれなんだよ!って思う!

 

 

悲劇のヒロイン上等ですよ!

辛い時に辛いと言って何が悪い!悲しんでいいんですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だけど私は今では彼のこの発言にとてもとても感謝しています。

 

私はこの発言があったから、この発言でとても傷ついたから変われました。

 

当時はもうそりゃー泣きました!やっぱり病気じゃなければ…なんて思いました。

 

 

 

けどね、いつまで泣いても、悲劇のヒロインぶってもこの背中は戻らない。

私が泣けばこの背中がまっすぐに戻るわけでもない。

 

 

ありのままのこの姿をどこかで受け入れるしかない。

 

 

周りの目を変えることなんてできないです。

でも自分は変われます

 

自分を変えることは周りを変えることより簡単です。

 

 

 

側弯症になったくらいで、どうして私が卑屈にならなきゃいけないのか?

この病気に私の背中だけでなく心まで奪われる必要があるのか?

 

 

 

負けず嫌いな私のハートに火がついたわけです。

 

 

 

悲劇のヒロイン気取んな?

見返したるわ!見とけ!

 

 

 

 

 

何にでも挑戦しました。

資格をいろいろとったり、留学したり、一人旅したり、新しい趣味見つけたり…

(旅行は一番遠いところだとボリビアに行きました。

写真はウユニ塩湖で撮ったものです。)

 

 

もともと好きだということもありますが、見た目がダメ、運動神経もダメなら勉強だ!ってなわけで勉学の面では特に頑張りました。

 

 

今では背中を気にして背中が少しでも隠れる服を着ようともしていません。

着たいと思う服を素直に着ています。

 

 

病気を気にしていることをわかっているからこそ、友達や親は優しい言葉をかけてくれる。

優しい言葉だけを聞き続ければ傷つかずにいられたと思います。

 

でも成長もできなかったと思います。

 

私に堂々と前を向いて欲しかったからこそ、彼はああ言ってくれたんだと今では思います。

 

 

ポジティブ上等です。

 

 

 

 

もしも側弯症で悩んでいる方が私のブログを読んでいてくれているとしたら、その背中が教えてくれることはたくさんあるんだよということを言いたいです。

 

見た目が悪くなっていくのは辛いです。

腰痛も辛いですよね。

 

でもそれであなたの個性が失われるわけではない。

オシャレだって当然できます。

ウエディングドレスだって着れます。

 

恋だってたくさんできるし、子どもだって産めます。

 

 

手術した背中の傷も綺麗になっていくし、背中の痺れも治ります。

辛い経験をしたからこそ人にもっと優しくなれます。

 

 

 

ただ一つできないことがあるとすれば

そうですね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

馬跳びの馬にはなれない。

危ないですから。

 

飛ぶ人怪我しちゃうかもしれないから。

え、急に難易度高い馬きたんだけど。S級クラスなんだけど。

ってなるから。

 

気をつけましょうね。