子育てが終わって こどもたちが独立し

わたしのやるべきことはもうなくて

人生は終わったも同然と思っていた頃から

10年以上が経とうとしている

 

正直にいえば

心にあいた穴は塞がれることなんかなく

何かに満たされることもなく

時間がただ過ぎて 歳を重ねている

 

あの頃からずっと 自分がやりたいことはわからず

今だって どんな自分になりたいのかさえ 見当もつかない

 

たぶん 私は 

そんな 不鮮明な心を持て余しながら

強く何かを望むこともなく

人生最後の日を迎えるのだろう

 

それは 与えられた生命を

存分に使ったことにはならないのかもしれない

でも 誤りではないはずなのだ

そんな 不安定さのすべてをひっくるめて

わたしがわたしを肯定したっていいはず

 

声高らかに 未来の夢を語れなくても

強烈に何かを手に入れたいと思わなくても

心が満たされない自分を悲しいと思っても

それが 今の 60代を生きるわたし 

 

どんな自分になりたいかではなく

わたしの人生に用意されたやるべきことを 淡々とやり続けて

その結果 どんな自分になるのだろうと

面白がって俯瞰する 

そんな60代でいいんじゃないかと

今はそう思っている