イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4


alta Appia(アルタ アッピア)
イタリア料理

どんなぉ店?
西麻布は日赤通りから広尾ガーデンヒルズに向かってすぐ左側地下にあるイタリア料理。この通り
の飲食店はすべて地下にある。住民との協定で1階に飲食店ができないのだろうか(目と鼻の先の
日赤通りでは1Fでも営業中)、地下といっても造りから半地下というイメージ。つい先頃まではこの
辺は東京でも屈指のお屋敷町だったのだが、いつのまにかマンションやビルが林立。※1.この店も
マンションの地下部分にあたる。

この店を紹介するにはChaintiの話をする必要があるだろう。Chiantiとは川添浩史が1960年につくった
イタリアンレストラン。当時はイタリア料理=スパゲッティであり、ピザもアメリカ経由のものしかな
かったような時代。本格的かつおしゃれなChantiは遊び人やムッシュかまやつ、篠山紀信、堺正章、
加賀まりこ、安井かづみ、松任谷由実など芸能人のたまり場ともなった。(ここら辺のことは本にもTV
ドラマにもなった)

しかし、時は流れて幾星霜。日本でも本場のイタリア料理がどんどん紹介されるとChantiの料理は
もはやイタリアンを代表するものではなくなってしまう。そこで「全盛時のChantiを再現しよう」という
ことなのか(ここらは想像)、シェフとサービススタッフが独立して作ったのが天現寺のAppia(現存)。

前菜とデザートはワゴンサービスで好きなものをとり、メインなども食材を見せつつ説明するという、
メニューを見なくても注文できるスタイルはChantiと同様。もともと定評のあるChantiのサービスを
踏襲して料理はより良くなったのだから、できた当時は評判がすごくて予約をとるのが難しかった。

このAppiaが出した2号店が、このalta Appia。ここんちもいまだに人気で予約がとりづらいようだ。天現
寺の1号店は長細い造りで「鰻の寝床」というイメージだったが、ここの方が天井も高くゆったりしている。


実食
ワゴンサービスから、冷たい前菜の水菜とトリッパの和え物、カプレーゼ、温かい前菜としてモッツアレラ
チーズの揚物、肉団子と牛蒡のクリームソース、を選ぶ。冷前菜はいいとして、温前菜はつくり置きしてい
るものを温めるわけだから、それなりのお味。温前菜でもアンギラス(鰻の稚魚をオリーブ油でにんにくと
唐辛子を入れて煮る)などだったらつくり置きはしないだろうから、これは選択ミスか。

次にパスタ類、ポルチーニ茸のリゾットを頼んだ。「それでは、乾燥のポルチーニで」と言われたので、
「あ、もう季節でないのね」と思ったのだが、もともと日本で流通している大部分は乾燥ポルチーニらしい。
生のものは空輸といわれるが、あることはある。食べた結果、余り香りは強くなかった。※2.

メインには仔牛の肝臓ブラウンソースを頼む。食材の説明のときに「本日は仔牛の肝臓、鹿(あと忘れた)
がございます」と言ってたので、一番最初の調理法で頼んだ。もっと濃くてしつこい味を想像していたの
だが、割と淡白に仕上がっていた。同行の女子2名ともメインは鮑だったので、チョコっともらう。ま、こう
いうのは素材が良ければ美味しいに決まっている。

ドルチェはふたたびワゴンサービス。プリン、レモンチーズケーキ、バナナのチョコレートケークを貰う。
Chantiを彷彿させるお味。Appiaが人気、といってもこちらはレストランなので「ちょっとお茶とケークだけ」
という訳にはいかないので、Chantiの利はまだある。


評価
これでお値段はひとり1万5000~というところか。飲むひとだったら2万以上はするだろう。味だけだったら、
同じような値段でクチーナヒラタの方が上かもしれない。あるいは1万円台でOKなビスボッチャもいいところ
をいくのかも。

しかし、「飲食店の評価って味だけかい?」と言われると、そうではないだろう。当Nyachelinでも、味・雰囲
気・価格・豸苗という要素を評価している(サービスは雰囲気に含まれている)。別にここんチだってマズぃ
わけではなく充分美味しい。ただ、「この値段だったら」と思う人はいるだろうという話。前菜やドルチェだっ
てかなりの量をつくっているわけだし(前菜・ドルチェとも20品はある)、余分が出ないはずがない。

一方、こうしたワゴンサービスは目でみても楽しめる。食材に合わせて好みの調理法で対処してくれるし、
かなり我儘もきいてくれる。お年寄りはいちいちメニューを見て説明を聞くよりもこうした注文の方がしやす
いのかもしれない。※3.

結局、こういう店は一回だけ行って評価するのではなく、何回も行って店のひととのやりとりを楽しんだり
季節の食材を試してみたりするのに適しているといえる。もちろん、一見で行って価格分の味を楽しみたい
という考えも間違いではない。ただ、この店はそちらタイプの店ではないかもしれない、というところか。
内装も十分ロマンチック、デートでも家族の記念日でも使える。

※1.以前の記事でで紹介した旧堤義明邸、オンワード樫山邸、日興証券遠山邸、セイコー服部邸も徒歩
5分圏内。
※2.例えば、表参道のAngelo SICILYのポルチーニ茸のリゾットは濃い。しかし、ポルチーニでも「永谷園
の松茸の味お吸い物」的な化学調味料もあるらしい。出されてもわからないで、「んま~、おいしゅうござい
ます」ということになるかもしれん…。
※3.そういえばお料理もギトギトで濃い、という感じではなかったのはお年寄りが多いからかつら。



abcdefg★★★
雰囲気ab★★★★
価格abcd★★☆
豸苗abcd

alta Appia(アルタアッピア)
東京都港区西麻布4-22-7 西麻布グランディアビル B1F
03-5774-0960
~24:00

※なお、ここんチは「取材お断り」らしく、さしんはでんでん知らないぴとのブロギからパクったものぱかりです♪