確かにツバメによく似ている(秋ヶ瀬公園周辺) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

私の住む戸田市には(多分)田んぼがありませんが

ちょいと北に足を延ばせば、広い田園地帯が

広がっているところも少なくありません。

 

今回足を運んだのは、本ブログではお馴染みの

秋ヶ瀬公園より程近い耕作地帯です。

珍鳥 ツバメチドリの情報をキャッチしたため

旅立ち前に確認してみることにしました。

 

 

 

 

 

 

この時期の田んぼは干潟と同様

シギ・チドリにとっては貴重な食事の場です。

この日もキアシシギ(左)やコチドリ(右)などが

ちらほらと確認できました。

(あまり数は多くありませんでしたが)

 

 

 

 

 

ムナグロの姿も確認。

本来は干潟よりも、こういう内陸部の方が

エンカウント率が高いらしいチドリの仲間です。

(本ブログで新顔登録したのは谷津干潟ですが)

 

 

 

 

 

で、お目当てのツバメチドリなのですが

これは到着してすぐにあっさりと見つかりました。

田んぼの一角にカメラマンの皆様が

どっちゃりと集まっておりましたので

もう、どこにいるのかが丸わかりです(汗)

 

遭遇率・・・1(カメラマンが屯するレベル)

インパクト・・・3 (ツバメよりも大きい)

美しさ・・・4 (独特の模様がお洒落?)

俊敏性・・・4 (ツバメと違い飛びっ放しということはない)

知名度・・・3 (バーダーの間ではそれなりに知られた存在)

 

横から見ると全体のフォルムといい

目つきといい、確かにツバメによく似ています。

一方でこの写真だと脚が写っておらずわかりにくいですが

ちゃんと「チドリ」らしい立ち姿でもあります。

 

 

 

 

 

こちら側を向いたツバメチドリ

正面からではやはり可愛らしさ50%カット(爆)

(アイラインのせいで目がどこにあるかわからない)

 

なお、ここは田んぼ沿いの農道のような場所であり

農家の方が頻繁に通る場所でもありましたので

証拠写真だけ撮って早めに退散しました。

 

 

 

 

 

その後、ちょっと違う場所に移動して

やはり腰を下ろしてしまいました。

顔周りはピエロの化粧を彷彿とさせる模様ですが

それ以外はシンプルな褐色で目立ちにくく

実際後ろ向きで地面に座ってしまうと

なかなか見つからないかもしれません。

 

 

 

 

 

この時はまだツグミが大分残っていました。

本来、4月中旬くらいまでは毎年残るので

日本への飛来が後ろ倒しになっている一方で

日本からの旅立ち時期は変化していないように感じます。

 

 

 

 

 

 

時期が時期だけに、

キジのこういうシーンも何度か見かけました。

メスの姿はありませんでしたが

時間がなくて単によく探さなかっただけなので

多分どこかに隠れていたのでしょう。

 

 

 

 

 

地面に下りたヒバリ

トサカはペタッとした状態です。

 

 

 

 

 

このハムシは一体何なのか?

スイバと思われる植物の葉についていました。

図鑑には掲載されておらず、正体不明のままです。

もしわかる方いらっしゃいましたら

毎度恐縮ですがそっと教えてくださいませ。<(_ _)>

 

 

 

 

 

翅に傷を負ったジャコウアゲハ

これでも、ちゃんと飛ぶことができます。

 

黒いアゲハの中では最近一番よく見かけます。

都心近郊でも決して少なくありません。

(次点がカラスアゲハかクロアゲハかは微妙)

 

 

 

 

 

 

昼食は「あい吉」という和食料理屋さんのうどん。

お店のデザイン的に高価そうなイメージがありましたが

結構リーズナブルでした。味の方も見事。

今後この界隈を歩く際に通うことになるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

せっかくなので秋ヶ瀬公園そのものも

チェックしておきたいと思い、移動します。

徒歩なので結構脚に来ます(汗)

 

 

 

 

 

秋ヶ瀬公園内。チョウジソウがちょうど最盛期で

園内の一角では大群落が見られました。

 

 

 

 

 

チョウジソウをクローズアップ。

前回の記事でもお話しました通り

チョウなどの蜜源としても優秀です。

 

 

 

 

 

……何だコレ? 一見ハチのようですが

顔や翅の形状が違う気がします。

ハチに擬態するアブか何かか?と思い

検索してみて、一番近いと思われるのが

ハチモドキハナアブという種でした。

多分、これで間違いないと思われます。

 

遭遇率・・・1(いくつかの自治体で絶滅危惧種扱いされている)

インパクト・・・2 (擬態するハチに準じる)

美しさ・・・3 (黒色にくっきりした黄色のライン)

俊敏性・・・4 (この個体は地面に突っ伏していましたが)

知名度・・・1 (まあ知らなくても死にやしない)

 

地味な存在ではありますが、里山環境に依存するらしく

ひとつの環境指標動物のようになっている様子。

そういう視点から見ると、実はツバメチドリよりも

この日の大きな収穫だったと言えるかもしれません。

まあ年末の新顔ランキングではツバメチドリに勝てませんが

 

 

 

 

 

さらに地味な新顔を紹介しましょう。

土手を歩いていたこの翅のない昆虫。

最初はハサミムシかと思いましたが

よく見なくても形が全然違います。

 

その名は、クロサビイロマルズオオハネカクシ

本ブログで過去紹介してきた生きものの中で

文句なしの最も名前の長い種です。

 

遭遇率・・・2(上のハナアブと違い珍種ではない)

インパクト・・・2 (大型のハサミムシを思わせるフォルム)

美しさ・・・1 (お察しください)

俊敏性・・・3 (走る速度もハサミムシ張りに速い)

知名度・・・1 (同じくお察しください)

 

このフォルムで生意気にも甲虫の仲間。

近似種の有名な種として、体液に触れると

深刻な皮膚炎を起こすアオバアリガタハネカクシが存在します。

ただ、本種はあちらと違いそういう毒性はない模様。

そのせいでますます地味な存在に

本種の名前は……まあ暗記する必要はないでしょう(汗)

一応、黒+錆色+丸い頭+大きいハネカクシということで

種名については外見をしっかり捉えています。

 

 

 

 

 

最後は、短く3文字

セッカで締めたいと思います。

 

 

 

 

 

【4/27 秋ヶ瀬公園周辺で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、オナガ、カワラヒワ、キアシシギ、キジ、キジバト、ゴイサギ、コサギ、コチドリ、セッカ、ダイサギ、ツグミ、ツバメチドリ、ヒバリ、ムクドリ、ムナグロ、モズ

昆虫類・・・アジアイトトンボ、キタテハ、キマダラカメムシ、キリギリスの幼虫、クロウリハムシ、クロサビイロマルズオオハネカクシ、コミスジ、ジャコウアゲハ、ジョウカイボン、スジコガネ、セイヨウミツバチ、ダイミョウセセリ、ツマキチョウ、ツマグロヒョウモン、ナナホシテントウ、ナミアゲハ、ナミテントウ、ニホンミツバチ、ハエトリグモの一種、ハチモドキハナアブ、ハナグモ、ヒメアシナガコガネ、ヒメウラナミジャノメ、ヒメマルカツオブシムシ、ベニシジミ、ホソオビヒゲナガ、モンキチョウ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ

その他・・・ミミズ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2023年5月21日(日)に開催いたします。

 行先は「横浜みなとみらい(神奈川県横浜市)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。