もし街中で昆虫を探したいのなら(戸田市内) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

久しぶりに戸田市内を歩いた時の記録です。

まず戸田駅前のEZ花壇を訪問しましたが、

さすがにバラの最盛期は過ぎてしまったものの

わずかに残った花でアゲハチョウ(ナミアゲハ)が吸蜜していました。

 

ナミアゲハはシンプルに「アゲハ」と呼ばれることも多く

知名度はもちろん非常に高いと言えます。5点でいいかなと。

 

 

 

 

 

同じくEZ花壇で見かけたヤマトシジミ

知名度は4(遭遇率は5)と考えております。

 

 

 

 

 

 

シジミチョウのように小さなチョウですと、

サイズが大きく蜜腺の深いバラではなかなか食事ができません。

ただしEZ花壇は他の小さな花も多く(右写真参照)

多くのチョウが吸蜜できるスペースとなっています。

最近はローズガーデンでも、こうした混植型を多く取り入れているようです。

 

生きものを呼び込むために作られるいわゆる「ビオトープ」では

園芸植物は敬遠されがちですが、本気で昆虫を呼びたいのなら有用です。

使用する花が多く開花期間が長くなればなるほど

長期間昆虫が訪れますし、もちろん花壇の見た目もよくなります。

 

 

 

 

 

同じくEZ花壇を訪れていたモンシロチョウ

卵産みつけていないか?コレ。

 

 

 

 

 

6月末頃のEZ花壇の雰囲気。つるバラのピークが過ぎてしまったため

すっかり華やかさが消えてしまいましたが、これはまあ已む無し。

株立ちバラと違ってつるバラは初夏しか花期がやってこないので

次は、大分先ですが来年までのお楽しみです。

 

 

 

 

 

 

市内の水路で食事をしていたコサギ

後ろ向きで恐縮ですが、魚を捕まえているのがわかりますか?

 

 

 

 

 

その水路沿いで見かけたこちらの植物。

見たことある方も多いと思いますが、ヤブガラシというブドウの仲間です。

どこにでも生えて繁茂しやすく、かつ名前も見た目も美しくないので(爆)

厄介者扱いされて駆除の対象とされることもありますが

一応、元々日本に生えていた在来種です。クズと似たような立ち位置かも?

 

 

 

 

 

 

しかしこのヤブガラシ、意外にも多くの昆虫を集める特徴があり

ビオトープなどで使用すればミツバチ(左)などが訪れます。

意外にも蜜源として優秀みたいです。(ハチミツの味については気になるところですが)

右はアオドウガネ。害虫扱いされることの多い甲虫ではありますが

見ている分にはなかなか綺麗だったりします。

 

セイヨウミツバチは当然知名度5

アオドウガネは、やはりくらいが妥当な所でしょうか。

見たことはあっても「コガネムシ」と誤認している人が多そう……。

 

タイトルの通り昆虫を探したいのであれば

こうした「蜜源」を探すのが最も簡単です。

(バッタの場合は草むらをかき分ける必要がありますが)

街中でも所々にありますので、場所を把握しておくと

次に散策する際にも便利かもしれません。

 

 

 

 

 

ボートレース場へ。

左下にアオサギがいるのがわかりますか?

 

 

 

 

 

ボートレース自体はずっと無観客でやっていたようです。

この日、建物の中で大々的にミーティングしているのを見かけたので

再オープン日に向けて感染対策などについて擦り合わせしていたのかも?

 

橋の上から舟券らしき物を持って観戦しているオッちゃんが数名いました。

私はギャンブルはしないことにしているのでほとんど無縁なのですが

ボートの疾走はなかなかの迫力。一度は見ていただきたいものです。

 

 

 

 

 

 

練習場沿いを歩いて、戸田公園駅に向かいます。

何かやたらカルガモがたくさんいたのが気になるところ。

どうやら芝生で食事(草?)していたようです。

 

あと、ここの芝生広場で結構な数のネジバナ(右)を見かけました。

在来のラン科の植物ですが、こういう整地された原っぱでも

ごく普通に観察できます。先日も荒川の土手で多数見ていますね。

雑草扱いされがちですが、それだけ丈夫な植物なのかも。

 

 

 

 

 

この池の畔に、写真の通りイトトンボが多数生息していました。

ブルーギルとかがめっさ多い池だけによく生き永らえているなと感じます。

厳密には、恐らくアオモンイトトンボではないかと思われます。

知名度は高いとは言えないでしょう。2よりの3くらいでしょうか?

 

 

 

 

 

イトトンボは、こういう根元の水没した草を足場にしています。

夏の間は、ちょっと注視すればすぐに見つかるはず。

(ただフェンスがないので池に落ちないようにご注意ください)

 

 

 

 

 

最後に、おなじみのシオカラトンボです。

一時期は減少したと言われていた時期もありますが

今ではどこでも普通に観察できるようになりました。

本種は知名度5と考えてよろしいでしょう。

名前だけなら、生きものに詳しくなくても知っているはずです。

 

ちなみに今回、彩湖の方までは足を運んでおりません。

ようやくBBQ場など園内にも入れるようになったらしいので

梅雨が明けたら一度足を運んでおきたいと考えております。

戸田市の自然拠点としては、やはりあそこが要になっていますからね。ニコニコ